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ルーテル学院|堅守賢攻で強豪校撃破を狙う…大会予選で最大級の“ジャイキリ”達成【選手権出場校紹介】

 今年の選手権予選は各地で“波乱”が起こった。前回大会日本一の静岡学園が静岡県予選準決勝で敗れたのをはじめ、ともに県予選6連覇中だった前橋育英(群馬)と尚志(福島)やJクラブ内定5選手を擁した興國(大阪)も全国に届かなかった。中でも大きな反響を呼んだのが、大津の熊本県予選敗退だ。スーパープリンスリーグ九州で5戦全勝。Jクラブユースや高体連の強豪校相手に計23得点1失点と圧倒的な強さを見せていたチームが、準決勝でPK戦の末に敗れた。

 2020年度大会予選で最大級の“ジャイアント・キリング”をしてのけたチームが、ルーテル学院だ。夏の大津との練習試合では大敗。熊本県内の他の強豪校も大津には軒並み大敗を喫していたという。小野秀二郎監督は9月の段階で「例年ほどの競ったゲームにならないと思うんですよ」と分析していたが、同時に語っていたのは「大津食うための仕込みを急ピッチでやっている。1試合1試合工夫です」。コロナ禍で限られた準備期間だったものの、対外試合では意図的に一対一の局面を増やして戦い、フェスティバルの試合後にピッチ脇で40本ダッシュを敢行して体力強化も実施していた。

 小野監督は「大津高校と我々の差は果てしない。『異次元の練習をしなければいけないよな』と言って、コツコツコツコツやってきました」と振り返る。日本一の練習を掲げているルーテル学院は、2年前に完成した人工芝グラウンドでの鍛錬の成果を選手権予選で発揮。ゴール前のこぼれ球などでは絶対に相手よりも速く反応してシュートブロックするなど、各選手が声を切らさずにやるべきことを徹底し、無失点で打倒・大津を実現した。決勝も熊本国府に得点を許さず、PK戦で勝利。自信もつかんで、全国大会に臨む。

 強みはやはり豊富な運動量とゴール前での堅い守備だ。前線からアグレッシブにプレッシャーを掛けて相手の攻撃を限定し、自陣ゴール前では高さが強みのDF坂本光やDFラインを統率する西原篤史、鳥栖U-15で日本一を経験しているGK永田優斗らが我慢強く守って相手に得点を許さない。試合の流れが悪くても、自慢の体力で後半にギアを上げて相手を上回ってしまう。県予選では攻撃の精度に課題が残ったが、カウンターからエースFW島崎大河やMF後藤然が決定機を演出。MF田尻将仁のロングスローも武器だ。主将の左サイドバック福島健琉は全国大会へ向けて「一戦一戦必ず勝っていくこと。大津戦のように全員で守備をしてチャンスがあればカウンターで自分たちの強さを出していければいいと思います」。全国屈指の強豪を倒すために磨いた力を選手権でも発揮して、一戦一戦勝ち上がる。

【KEY PLAYER】DF坂本光


 憧れはレアル・マドリードのDFセルヒオ・ラモスリヴァプールのDFフィルジル・ファン・ダイク。理由は「一対一で全然負ける気がしない選手」だからだという。ルーテル学院の2年生センターバック坂本光は、高さやFWとの競り合いに絶対の自信を持っている身長182センチの長身DFだ。目標はプロで「大学へ行くとしてもプロは諦めない」と断言。その夢を実現するために、憧れの選手たちのような周囲から見ても一対一で「負ける気がしない」選手になることを目指している。

 一対一でのアジリティやキックの部分で課題もあるが、ルーテル学院では現時点でもDFの柱と言える存在だ。「正直、自分はうまい選手ではない」と自己分析。その分、体を張ってゴールを守ることを重視し、責任感を持って守備している。ゴール前のこぼれ球には必ず体を投げ出してブロックするなど「絶対に決めさせない」という姿勢は二重丸。小野秀二郎監督からの評価も高いDFだ。

 系列のルーテル学院中出身。技術だけでなく、精神面も向上させるためにルーテル学院へ進学した坂本は、この5年間でメンタル面を鍛えてもらったと感じている。全国大会では気持ちの強さも発揮してチームの勝利に貢献し、プロのスカウトたちにアピールするつもりだ。

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