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創成館|“あと一歩”の壁を乗り越え初出場…予選無失点の守備でダークホースに【選手権出場校紹介】

 名将・小嶺忠敏監督率いる長崎総科大附の連覇を4でストップ。創成館が長崎県代表として初の全国大会に挑戦する。元V・ファーレン長崎DFの久留貴昭監督が就任した2011年当時は、部員が11人にも満たない状況だったという。そこからわずか5年目の2015年にインターハイ予選と選手権予選で準優勝。2019年にプリンスリーグ九州も経験したチームは今年、7度目となる県決勝挑戦(選手権予選は2度目)で初優勝を果たした。

 長崎総科大附との決勝を前に、久留監督は「見えない落ち着きのところが大きな課題だと思っている」と語っていた。これまでの決勝は、普段どおりのプレーをすることができずに敗戦。近年は県内で強さを見せながらも大事な試合で勝てなかったことから、指揮官は「ラストのワンプレーで入らなかった決勝の映像を見せたり。そこを1年間、言い続けてきた」と説明する。

 決勝では長崎総科大附のハイプレスの前にミスもあった。だが、浮き足立つことなく相手を見ながら落ち着いてボールを動かし、良くオーガナイズされた守備を披露。1点勝負の難しい展開でもハードワークと集中力を欠かさなかった。そして、延長後半アディショナルタイムにキャプテンのMF岩崎雄永が決勝ヘッドを決めて1−0で勝利。経験豊富な名門校を相手に勝負強く戦い、全国への切符を勝ち取った。
 
 ようやく壁を超えた創成館は、全国大会でも十分に勝負できるようなチームに仕上がっている。大黒柱の岩崎やDF江崎智哉を中心に後方から丁寧に攻撃を組み立て、前線にボールが入るとエースFWの新川翔太やMF村田颯、FW市瀬凜、MF豊本照仁が個やグループでの崩しで相手の守りを攻略。ボランチの位置から果敢に飛び出してくる岩崎も相手にとって怖い存在だ。また、岩崎のロングスローなどセットプレーも多彩。県予選の準決勝、決勝はいずれも1得点に終わったものの、攻撃力は決して低くない。

 江崎やDF吉谷武がチャレンジ&カバーを徹底する守備面は長崎県予選無失点と強固。国見の札幌内定FW中島大嘉にも自由を与えなかった。また、シュートセーブ力に秀でた2年生GK永田健人は、今大会屈指の守護神だ。昌平(埼玉)や京都橘(京都)など優勝候補がいるブロックに入ったが、隠れたダークホース候補と言えるだろう。

「自分たちの代で全国に行く話をしていた」(岩崎)というチームは、決して全国初出場で満足していない。同県の名門・国見は初出場した1986年度大会で準優勝。自分たちもベスト4以上を本気で目指し、インパクトを残す。

【KEY PLAYER】MF岩崎雄永


 初の全国に臨む創成館のキャプテンは日本一経験者だ。サガン鳥栖U-15出身の岩崎は、中学3年時に日本クラブユース選手権(U−15)大会と全日本ユース(U−15)選手権大会の2冠に輝いている。クラブユース選手権決勝は交代出場、全日本ユース選手権決勝は先発出場で優勝に貢献。その経験は自信になっているようだ。

 選手権予選では相手のプレッシャーの中でも余裕を持ってプレーした。「鳥栖U−15の時に全国優勝を2回経験しているので、自信を持ってやれていました」と説明する。緩急の使い方が巧みなボランチは、ディフェンスラインまで落ちてビルドアップに参加。ゆっくりと攻撃を組み立てる一方、カウンターとなれば最前線までスプリントして決定的な仕事をやってのける。

 県予選の準決勝では決勝点となるPKを決め、決勝では延長後半アディショナルタイムに決勝ヘッド。ゲームの流れを読むことにも秀でた岩崎は、右足のプレースキックとロングスロー、球際の強い守備を含めてゲームの中で目立ち続けることができる選手だ。
 
 鳥栖U-15時代のチームメートは、トップチーム昇格のMF相良竜之介がJ1で初ゴールを記録。「活躍もしている。僕も頑張ります」と意気込む岩崎が、高校進学後初の全国大会でも創成館に白星をもたらす。

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