武漢三鎮と対戦した浦和レッズ [写真]=Getty Images
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)・グループJ第5節が29日に行われ、浦和レッズ(日本)と武漢三鎮(中国)が対戦した。
ここまで1勝2敗1分の勝ち点「4」でグループ2位につける浦和は、同勝ち点で並ぶ武漢三鎮と激突。前節の浦項スティーラース(韓国)戦に1-2で敗れたことで、グループリーグ首位突破が消滅したなか、「各地区グループ2位のうち成績上位3チーム」が決勝トーナメントに進出するレギュレーションを狙い、勝利を目指す。
試合は、開始早々に浦和が決定機を作り出す。6分にゴールキックの流れから右サイドに展開すると、中央からサイドに抜け出した小泉佳穂に荻原拓也がスルーパスを供給。小泉がゴール前に放ったクロスを、髙橋利樹が左足で合わせネットを揺らすが、小泉のポジションがオフサイドラインを超えていたため、得点は取り消しとなった。
その後は、こう着状態が続くなか、34分にゴール前で右からのクロスに競り合ったブライアン・リンセンが、相手の高く上げた腕に接触してPKを獲得。キッカーを務めたアレクサンダー・ショルツが、ゴール左へと確実に沈め、浦和が先制に成功した。
そんななか、浦和に相次いでアクシデントが発生する。40分に、左サイドバックに入った大畑歩夢がピッチへと座り込んで負傷により交代。さらに44分には、ルーズボールに頭で反応した髙橋が、相手選手と激しく接触し、脳震盪で交代を余儀なくされた。
対する武漢三鎮も、浦和が1点をリードして迎えた68分に、細かいパスワークから左サイドに展開。ロングボールに合わせてスプリントしたダヴィドソン・ダ・ルス・ペレイラが、カットインでショルツをかわし、そのままマリウス・ホイブラーテンのタイミングを外してシュートを放つ。冷静に流し込んだボールは浦和のGK西川周作の逆を突き、武漢三鎮が同点に追いついた。
勝利が欲しい浦和は、ボールを支配しながら武漢三鎮ゴールに迫るものの、人数をかけた堅いブロックと体を張ったDF陣に苦しみ、なかなか得点を奪えない。80分には、左サイドのライン側でパスを受けたアレックス・シャルクがクロスを送ると、エカニット・パンヤが胸で落としたボールをホセ・カンテがボックス前でキープ。脇で待つ関根貴大に繋ぎ、パスを受けた大久保智明がシュートを狙うが、ゴールマウスを捉えきれない。
攻勢を強める浦和は、87分に左サイドでボールを持ったシャルクが、ペナルティエリア手前のホセ・カンテにパス。華麗なコントロールでDFをかわし、遠い位置からミドルシュートを放ったが、GKに弾かれてしまう。さらに、こぼれ球に素早く反応した大久保がダイレクトでシュートを狙うが、難しい体勢で合わせたボールは、力無くGKにキャッチされてしまった。
すると、1-1で終了かと思われた90分にスコアが動く。相手陣内のピッチ中央で大久保が浮き球のパスを送ると、ボックス手前でこぼれ球を拾ったホセ・カンテが、トラップから左足を振り抜き、低くコントロールされたシュートは、右のサイドネットに吸い込まれ、値千金の勝ち越し弾を奪取。今シーズン限りでの引退を発表したストライカーが、ACL4試合連続となる得点を奪った。
結局、試合はそのまま2-1で終了。浦和が決勝トーナメント進出に望みを繋ぐ3ポイントを手にした。次節は来月6日に行われ、浦和はアウェイでハノイFC(ベトナム)と対戦する。
【スコア】
浦和レッズ 2-1 武漢三鎮
【得点者】
1-0 37分 アレクサンダー・ショルツ(PK/浦和)
1-1 68分 ダヴィドソン・ダ・ルス・ペレイラ(武漢三鎮)
2-1 90分 ホセ・カンテ(浦和)
By サッカーキング編集部
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