2017.07.14

ソサイチ日本選抜2017スペイン遠征リポート「海外で手にした1勝の先に……」

ソサイチとは南米発祥の7人制サッカーで、ポルトガル語の「社会・社交的・共同体」を意味する「SOCIETY(ソサエティ)」が語源。ソサイチでより良い社会へ。 Official twitter account of JAPAN SOCIETY FOOTBALL 7 ASSOCIATION.

 一般社団法人日本ソサイチ連盟は、6/14(水)~20(火)の期間に掛けて「ソサイチ日本選抜2017スペイン遠征」を実施。EAST/WESTの2チームを組織し、XIII CAMPEONATO DE ESPANA DE FUTBOL 7(第13回スペイン7人制サッカー全国大会)に挑んだ。

まずは一勝を

 選抜チームを編成するにあたり、WESTは4/15(土)にJ-GREEN堺(大阪府堺市)にて、EASTは4/23(日)に味の素スタジアム(東京調布市)にて、それぞれセレクションを実施。

 その後、選抜されたメンバーで、リーグ戦に参戦するチームなどを相手に強化試合をおこなうなど、数回のトレーニングを行い連携を高めた。

 2015年、2016年と過去2回参戦したこの大会では、スペイン各地の予選を勝ち上がってきた強豪チームを相手に一勝も挙げられていない。そんな現状を踏まえ「とにかくまずは一勝」と、選手、コーチングスタッフともに国内でのトレーニングから引き締まった雰囲気で活動に取り組んでいたのが印象的だった。

【国内トレーニングマッチ結果:WEST】※6/3(土)@J-GREEN堺

[win]:(3-0)「SPORTING ECHO」

[win]:(1-0)「FC VOLVER」

【国内トレーニングマッチ結果:EAST】※6/4(日)@ZOZOPARK

[win]:(2-0)「U23ソサイチ日本選抜2017タイ・パタヤメンバ-」

[draw]:(0-0)「新世界制覇」

灼熱のスペインへ

 成田空港からドバイを経由してスペインへ。遠征初日のマドリードの気温は37度。ホテルへ到着後、すぐに近くの会場へ移動し、時差ボケの解消や現地の気候に慣れるため、EAST、WESTそれぞれのチームで軽いトレーニングを行った。慣れない長時間フライトの直後だったが、気温40度近い気候の中でも目立った疲れも見せずに精力的に身体を動かし、メンタル、フィジカルともにコンディションは良好なようだった。

 経由地のドバイでは予想外の出来事も起こった。空港内で乗継ぎの飛行機を待っていたところ、前日各地で行われていた国際フレンドリーマッチ後の移動中だったアルゼンチン代表やオーストラリア代表の選手達と遭遇。中にはディ・マリア、ディバラ、ケーヒルなどと記念撮影に成功した選手もいた。

大国のサッカー文化に触れて

 2日目。大会開催地のプエルトジャーノへの移動の前に、UEFAチャンピオンズリーグ2016/2017の優勝で記憶に新しいレアルマドリードの本拠地「サンチャゴベルナベウ」を訪問。荘厳な雰囲気のスタジアムから、ここ数年世界を牽引し続けるサッカー大国スペインが積み重ねてきた歴史や文化の深みを感じた。

 マドリードから250キロほど南下したところにあるプエルトジャーノは、人工5万人ほどの小さな町で日本ではその名をあまり知られていないが、現在Fリーグの府中アスレティックFCで活躍する皆本晃選手が2012年にスペイン1部リーグでプレーしていた時に所属していたチームの本拠地でもある。

 この日は、到着後すぐに大会会場へ入り、直前の最終確認などを含めて練習を行った。この時期のスペインは陽が長く、17時頃でも気温40度近い熱気が立ち込める。大会前日ということもあり、やや緊張した面持ちを浮かべる選手もいるなかで、翌日の大会に向けて粛々と準備をした。

 大会当日。ホテルからバスで15分ほどの会場へ移動。前日は静けさに包まれていた会場には参加チームが続々と集結し始め、全く違った雰囲気になっていた。大会では、参加全30チームが3チームごとのブロックに分かれリーグ戦を行い、各ブロックで1位となった10チームと、2位の中での上位6チームの合計16チームが決勝トーナメントに進出する。まずは一勝だが、決勝トーナメントに進出するためには失点を最小限にとどめる必要がある。

■EAST予選第1試合[lose]:(1-3)「RAYO ZAPE」
得点者:大井川
EASTは開始早々、こぼれ球を拾った竹内がドリブルでゴール前へ。DFをひきつけ絶妙なパスを出すと、受けた大井川がこれをきっちり決め先制。緊張に包まれたチームの雰囲気をガラッと変えた。一方、失点したことでペースが上げてきたRAYO ZAPEの猛攻により1点を返され前半を同点で折り返す。後半、EASTはいくつかチャンスをつくるもなかなか追加点は生まれない。逆にRAYO ZAPEにチャンスをきっちり決められ苦しい展開に。その後もRAYO ZAPEの巧みな試合運びに決定機をつくれず、1-3で初戦を落とすこととなった。

■WEST予選第1試合[lose]:(2-3)「OBRAS Y CONTRA.THC」
得点者:中尾/並川
WESTの初戦は先制点を許し序盤から厳しい展開ではあったが、昨年の同大会にも遠征メンバーとして参戦した中尾が同点ゴールを、さらにゲームキャプテンを任された並川が追加点を奪い逆転に成功。逃げ切りたい展開だったが、執拗にゴールを狙うOBRASに得点を許し追いつかれる。不本意ではあるが、このまま歴史的「勝ち点1」を奪うことになるかと思われた試合終了間際、不可解なジャッジも相まって逆転のゴールを決められ、一度は掴みかけた勝利を逃すこととなった。

■EAST予選第2試合[lose]:(1-8)「ELECTRICA GARRIDO」
得点者:吉岡
初戦を落とし後がないEAST。勝利は絶対条件の中、早々に失点を許す苦しい展開。後半早々、オフザピッチで絶妙なコンビネーションをみせる竹内と吉岡を同時起用したイゴール監督の采配が的中。ゴール前のコンビネーションで相手ディフェンスを崩すと、吉岡が同点ゴールを挙げる。ELECTRICAはこれでスイッチが入ったのか、EASTはこの後7ゴールを奪われ大敗を喫し、予選敗退となった。
なお、ELECTRICAはこの爆発的な得点力をもってトーナメントを勝ち進み、今大会の覇者となった。

■WEST予選第2試合[lose]:(1-2)「A.D.VIGO」
得点者:豊田
EAST同様、WESTも初戦を落としているためあとが無い。初戦からスピードのあるドリブルで相手を翻弄していた豊田が、ここで先制のゴールを挙げる。その後もWESTは果敢にゴールに迫るものの、なかなか決定機を生むことができない。一方、先制を許しても慌てることなく試合を進める相手の巧みなゲーム運びに徐々にペースを握られ、最終的に1点差という届きそうで届かない結果でWESTも予選敗退が決定した。

親善試合での大勝

 スペイン選抜チームとの国際親善マッチが行われる大会2日目。過去2度の対戦では2015年にPK戦で勝利したものの、2016年には同じくPK戦の末敗れ、1勝1敗となっている。親善マッチとはいうものの、両国のプライドをかけた真剣勝負であることは間違いなく、スペイン選抜チームの意気込みが彼の表情からも伝わってきた。

■国際親善マッチ[win]:(4-1)「スペイン選抜」
前半がEAST、後半をWESTで臨む事になったこの試合。前半、前日の初戦でも開始早々にゴールを決めた大井川が先制のゴールを決め早速試合を動かすと、見事なコンビネーションから森野が追加点を奪う。キャプテンの菊池、斎藤を中心に守備陣も安定し、厳しい予選の戦いを経ることで、ひと回りチームとして成長したところを見せた。EASTはさらに大河内が直接フリーキックを決め、前半を3-1のリードで折り返した。
後半、EASTが作ったリードがプレッシャーになるWESTだったが、序盤から安定した戦い方を披露。吉見、並川、水口が体を張り、原田、横山は前線から、西川、中村、村岡も中盤で精力的にプレッシングをかける。時計の針が進み試合終了が近づく中、反撃の機会をうかがうスペイン選抜に対して、内田が追加点をゴールに突き刺し、試合を決定づけた。

 国際親善マッチでは、25分ハーフ内での初勝利を勝ち取った。しかしながら大会を振り返ると悔しさが込み上げてくる。先制した試合もあった。追いついた試合展開もあった。「勝てる」と思わせてくれる瞬間は幾度となくあったが、何かが足りなかった。スペイン人は常にクレバーで、試合巧者であった。この大会では勝利はおろか、いまだ勝ち点すら挙げられていないのが現状だ。過去2回の結果を受け、勝利を渇望して臨んだ今大会だったが結果は上述のとおりだった。来年、また挑戦するのであれば、「自分達が歴史を塗り替える」といった強い意志を持った選手達で選抜チームが構成されるのを期待したい。

 気候も言語も日本とは何もかも違う場所での経験は、各選手個々の今後の人生においてもかけがえのないものとなっただろう。過去の選抜メンバーには、このソサイチ日本選抜の遠征をきっかけにサッカー選手として道を切り拓いていった者もいる。サッカー大国の文化に直に触れたこの経験を活かすかどうかはあくまで自分次第だ。

「今回の遠征で経験したことを、今後の人生に活かしてもらえたらありがたい。そして何より、ここで出会った仲間を今後も大切にして欲しい。」

 日本ソサイチ連盟スタッフは、そうエールを送りこの遠征を締めくくった。

 日本ソサイチ連盟では定期的に選抜チームを結成・発足。ソサイチの普及活動の一環として、海外への遠征活動を行っている。国内においてはまだまだ普及段階にあるこの7人制サッカーだが、海外ではリーグ戦が活発に行われ、今回参戦したような全国大会も開催されている。

 国内ではまだまだメジャーではないこの「ソサイチ」という競技ではあるが、関東を皮切りに関西、東海、北海道(7月30日に開幕)で公式リーグ『FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE』が開幕するなど、近年は多くのエンジョイプレーヤー、競技志向のプレーヤーから年齢、性別、国籍にかかわらず広く楽しまれている。日本ソサイチ連盟は「誰もがいつでも気軽に楽しめる競技」として、さらなる普及・発展を推し進めていく。

『FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE』について
2017年に開幕した7人制サッカーの公式リーグ。「FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE」として順次地域を拡大していく構想で、全国にその輪が広がっている。

関東リーグ(2017年1月開幕)
関西リーグ(2017年3月開幕)
東海リーグ(2017年5月開幕)
北海道リーグ(2017年7月開幕予定)

※ソサイチ(7人制サッカー)とは?
アマチュアカテゴリーを中心に多くのエンジョイプレイヤーに楽しまれているフットボール。詳しくは一般社団法人日本ソサイチ連盟まで。

【協力】
株式会社ユーロプラスインターナショナル
WARRIX JAPAN
エフチャンネル
味の素スタジアム/ZOZOPARK/横浜みなとみらいスポーツパーク/尼崎スポーツの森/J-GREEN堺

一般社団法人日本ソサイチ連盟
◆日本ソサイチ連盟オフィシャルfacebook
◆日本ソサイチ連盟オフィシャルtwitter
◆日本ソサイチ連盟オフィシャルinstagram

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