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『柿谷曜一朗×山口螢』対談 「日本代表の中心選手は“香川”と言われるような存在になってほしい」

2012.11.14

インタビュー=山本剛央 写真=安田健示
柿谷曜一朗×山口螢
『ワールドサッカー ウイニングイレブン 2013』の発売を記念して、サッカーキングではヤングなでしこやJリーガーによるスペシャルマッチを開催。今回、セレッソ大阪の柿谷曜一朗選手と山口螢選手が参戦してくれた。「ウイイレ ガチンコ勝負!」に先駆けて今シーズン、セレッソ大阪の中軸を担った2人が、チームについて、日本代表について、そしてウイイレ最新作のパッケージモデルとなっている元チームメートの香川真司選手について語ってくれた。

山口「良い1年やったなと思えるように残り3試合しっかり勝ちたい」

―少し早いですが、今シーズン戦った感想を聞かせてください(インタビューは第31節終了時)。

柿谷曜一朗 セレッソに復帰して最初はベンチスタートでしたけど、キヨ(清武弘嗣)や(キム・)ボギョンがオリンピックの後に海外移籍する噂があって、移籍した場合、自分がそのポジションでプレーできるようにという気持ちでいました。もちろん、キヨ、ボギョンがいた時からスタメンは狙っていましたけど、実力的にも、実績的にも素晴らしい2人が出ていたので……。ベンチから見ていて、「一緒にプレーしたいな」という気持ちはありました。2人が移籍してからは、残っている僕らが「やらなアカン」という気持ちとともに、「スタメンに定着したい」という思いでプレーしてきました。順位的(12位)にはまだ油断できない位置なので、あと3試合をしっかり戦いたいと思います。

山口 螢 結果がなかなか出ない時期も、シーズン途中に監督が交代してからも、ずっと出場させてもらっていたので、責任は感じていました。前監督のセルジオ(ソアレス)には、自分が成長するにあたってすごく大事なことを教えてもらいました。残り3試合、しっかり勝ってセルジオに恩返ししたいですね。特に次の大宮戦は順位が近いですし、どうしても勝たないといけない相手だと思っています。最終的に「良い1年やったな」と振り返ることができれば、いいかなと思います。

―今シーズン、監督交代があった中でチームとして成長した部分、あるいは個人として手応えを感じている部分はありますか。

柿谷曜一朗 耳が痛くなるほど「結果を出せ」と言われていたので、今シーズンは少し目標が達成できたかなと思います。もちろん、まだ満足はしていないですけど。決めるところで決めるとか、そういう面では、昔との違いを見せることができていると思います。でも、選手の入れ替わりが多かったので、チームの完成度はまだまだかなと。個々が能力を発揮すれば、今の順位にいるようなチームではないと思います。今年は優勝に手が届かなかったので、まず目の前の試合に勝って、来年を意識して残り3試合を戦いたいですね。

山口 螢 メンバーの能力を見れば、やっぱりこの順位に収まるようなチームではないと思います。自分たちが試合を支配していて、負けた試合や勝ち切れなかった試合がたくさんありました。そういう意味で、やっぱり波がある年やったと思います。曜一朗君も言いましたけど、来年に向けていい形で終わればいいんじゃないですかね。

―2人で一緒にプレーしている時は、お互いどのような点を意識していますか。

柿谷曜一朗 今は螢がボランチに下がって、少し距離が遠くなったんですけど。前を向いた時にロングパスやったり、良いボールが出てくるので、螢の方を見ながら走るのではなくて、出てくることを信じて走るというプレーを心掛けています。守備面で螢の活躍は、僕の中でリーグ1位の働きをしていると思う。危機管理能力は誰よりも優れていると思うし、試合中、危ない場面は「頼むぞ、螢」という感じで見ていますね。

―それに対して山口選手はいかがですか。

山口 螢 ポジションがボランチに下がってから、一緒に絡むようなプレーは少なくなったかもしれませんけど、ボール持ったらいつも曜一朗くんを見るようにしていています。前を見れば、必ず動き出してくれるので、どのポジションでプレーしていても、まず最初に曜一朗くんを見るようにしています。今、一番点を取ってくれていて、一番頼りにしています。

柿谷「オマーンに負けているようじゃ、ワールドカップに出場しても意味がない」

―日本代表について少し話を聞かせてください。14日、日本代表はアウェイでオマーン代表と対戦します。どういった試合になると思いますか。

柿谷曜一朗 僕は15、16歳の時に、アウェイでアジア最終予選を経験しているんですけど、レフェリーの判定が厳しいことがあるので、その点は覚悟しないといけないと思いますね。ピッチコンディションやレフェリーの判定は試合を左右する要素なので、判定にイライラしたりしだすと、主導権を握られてしまうと思うので普通に戦えばいいと思います。あれだけ海外で活躍している選手がそろえば、間違いなく負けることはないと思います。見ている方からすれば、相手を圧倒して勝ってほしいですね。オマーンに負けているようじゃ、ワールドカップに出場しても意味がない。アジアでは、どこの国も手がつけられないチームになってほしいなと思っています。

―ちなみに、予想スコアは?

柿谷曜一朗 希望は5-0、6-0。前半に先制点が取れれば、5点は入るかなと思いますね。3点がキヨで、2点が乾君ですね(笑)。

―山口選手は?

山口 螢 曜一朗君が言ったことが全てだと思います。あとは気候かな。僕もオリンピックの2次予選でクウェートと対戦して、ホームで圧倒していたのに、アウェイで負けてしまったんで。その時、クウェートは40度くらいあって、体調が悪い選手もたくさんいました。まあ、海外でプレーしている選手が多いので、準備はできていると思います。それと、キヨ君が出ると思うので、そういうところも楽しみながら見ようと思います。スコアは2-1ぐらいじゃないですか。

―今回はけがで欠場ですが、香川真司選手はどういった点で日本代表の強みになっていると思いますか。

柿谷曜一朗 得点機で必ずと言っていいほど、真司君経由のパスであったり、崩しであったり、個人技であったりがあると思うので、絶対に欠かせない選手だと思います。日本を背負って戦わなければいけないというプレッシャーがある中で、あれだけのプレーができているのは本当にすごい。代表の中で絶対的な信頼を得て、誰もが中心選手は、「香川」って言うような存在になっていってほしいですね。

山口 螢 ドリブルにしてもパスにしても全てのプレーがうまい。真司君がいない時は、あまりうまくいっていないのかなって思います。やっぱり、真司君がボールを持つことで周りの選手を生かすことができますし、個人で打開することもできるので、チームに欠かせない選手だと思います。今はマンチェスター・Uでプレーして、本当にすごいと思いますね。

―香川選手は、どういった部分が評価されてマンチェスター・Uに加入したと思いますか。一緒にプレーしていた仲間のコメントを聞かせて下さい。

柿谷曜一朗 やっぱり、ずば抜けた得点感覚じゃないですか。ボールに絡む回数や運動量は一緒にやっていたのでよく知っています。そういうところが、マンチェスター・Uに評価されたんじゃないかなと思います。

―今日はありがとうございました。

柿谷・山口 ありがとうございました。

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