エレクトロニック・アーツ株式会社（EA）は、人気サッカーゲームシリーズ最新作『FIFA16』を日本で2015年10月8日に発売する予定となっている。
制作過程も佳境となった7月16日、シンガポールの地でプレビュー・イベントが開催され、『FIFA16』のクリエイティブ・ディレクターであるマシュー・プライアー氏が『サッカーキング』の取材に応じ、同ゲームのセールスポイントや日本のマーケットについて語ってくれた。
●インタビュー＝小松春生
――『FIFA16』の大きな特徴はなんでしょうか？
マシュー・プライアー（以下、マシュー） たくさんありますね。今年はいろいろな意味で重要な年です。ゲームリリースまでに様々なことを発表することになりますが、ゲームプレーの改善が基本的かつ最も大きな特徴となります。ディフェンスから中盤、攻撃までゲームのあらゆるシステムを全体的に改善しました。素早さやインテリジェンス、目的を持ったパスなどAIも進化しました。状況に応じて危険な選手を判断し、カバーリングをするなどもします。攻撃面も然りですね。蹴ったボールの軌道もより現実に近づきました。これまでの作品の中でも、最もバランスのいい作品と言えます。以前のゲームにある問題点や改善点などを、様々なコミュニティからフィードバックを聞き、踏まえた上で改善を図りました。
また、女性選手が加わったことは大きな特徴ですね。我々はこれを非常に嬉しく思っています。近年、女性のサッカーは盛んになってきていますし、このモードが加わったことはとても誇らしいことですね。3年前にプロトタイプを作りましたが、それは男性のボディーに女性の顔をつけただけでした。『FIFA 16』では女性の動きをしっかりと取り入れ、現実に近い動きを実現しました。
他にもFIFAトレーナーという要素も重要なポイントです。初心者でも上級者でもレベルアップするチャンスになります。ゲーム内でのプレーヤースキル向上を目指していて、常にユーザーのそばにいるエキスパートのような存在となり、ゲームをレベルアップするためにデザインされています。どのモードでもオン・オフが切り替えられ、ユーザーの能力に合わせてアドバイスが表示されます。上級者にも全く使っていないテクニックや機能があるので、レベルに応じたアドバイスが受けられます。
ゲームプレーの改善に努めることを重要視しました。前回版のユーザーはすぐ気付くと思いますよ。
――『FIFA』シリーズは将来どういったゲームにしていきたいですか？
マシュー もっと改善していく点、多くのアイデアがあります。よりよいゲームになることを確信しています。
――日本のゲーム市場についてはいかがお考えですか？
マシュー とても大切なマーケットです。とても大きな市場ですし、日本のためにもいろいろと改善していきたいと考えています。
――ゲーム制作の過程で、日本の選手たちに特徴はありましたか？
マシュー 各選手はきちんと研究をして作られています。できるだけ現実に近づけようと努力をしています。日本の選手ももちろんそうですね。
私たちは皆、心の底からサッカーを愛しています。もちろんゲームも大好きです。この2つはゲームを作る上で大切なモチベーションになっています。このゲームのファンはたくさんいますし、そのファンを満足させたい、皆さんに一番いいゲームを提供したいと思っています。
――日本のサッカーゲームファンへメッセージをお願いします。
マシュー とにかく楽しんでほしいです。これまでよりもさらに優れた作品になっているので是非やってみてください。
By 小松春生
Web『サッカーキング』編集長