●取材／小松春生
Mr.Childrenの桜井和寿とGAKU-MCのユニット「ウカスカジー」が所属するMIFA（ミーファ）が、「MIFA Football Park 1st anniversary party」を6月28日に開催した。
同イベントは、音楽とフットボールによるコミュニケーションの創造をコンセプトに、昨年6月にオープンした「MIFA Football Park」の1周年を祝うもの。「MIFA Football Park」で4～6月のフットサル大会の優勝チーム同士が対決するチャンピンシップを開催されたほかにも、様々な催し物が実施された。
当日、東京は雨の予報も一時は出ていたが、暑いくらいの快晴となり、天気に恵まれた。午前中はフットサルコートが無料で解放され、子どもたちを中心に自由にボールを蹴る人たちが集まる。
また、2015年11月にタイで開催される第4回世界ろう者フットサル大会に出場するデフフットサル日本代表選手たちも登場。4年に1度開催される同大会でのメダル獲得を目標としているが、練習環境は合宿費用やユニフォーム、練習着や世界大会への渡航費など、自己負担で賄っているのが現状と、まだまだ認知度を含め、いい環境でやれているとは言い難い状況だ。「自分たちが好きでやっていることなので、自分たちで負担することは当然」とする一方で将来、子どもが日本代表に入ってメダルを獲ることを夢や目標にできるような環境が整うことを願っている。
MIFAもデフフットサルを応援しており、この日もブースにはたくさんの参加者が訪れ、ワールドカップに臨む代表に向け、日の丸に応援メッセージを次々と寄せていた。
「MIFA Football Park」で4～6月に行われたフットサル大会の優勝チーム同士が対決する「1st Anniversary CUP」ではスペシャルなイベントも。元日本代表の小倉隆史さん、福西崇史さん、中田浩二さんなどが参加したMIFAスペシャルチームがカップ戦に優勝したチームとエキシビションを開催。試合にはウカスカジーの二人もスペシャル解説として飛び入り参加をするなど、盛り上げた。
この日はフットサル以外のブースも多数登場。MIFAの1st Anniv限定グッズ販売には長蛇の列ができ、他にもサッカーアイテムの販売ブースやチャリティーフリーマーケットが並ぶ。
他にもボディケアブースやカットハウス『MIFA Barber』も開店。特に人気を博していたのが、音楽フェスやサッカーのスタジアムでもおなじみとなっているフェイスペイントブースだった。子どもたちにサッカーの楽しさを伝えるコーナーもあり、老若男女問わず、笑顔と笑い声があふれるフィールドとなった。
ウカスカジーは「MIFA Football Park」のすぐ隣にあるライブハウス「豊洲PIT」で2015年初ライブを開催。約3000人が詰めかけ、チケットは即日完売したプレミアムなライブはまず、GAKU-MCからスタートした。『昨日のNO、明日のYes』や今月24日にリリースした新曲『希望のアカリ』などを披露し、オーディエンスを盛り上げると桜井和寿へバトンタッチ。桜井は、自身が作品提供した楽曲を中心にライブを進め、『to U』をはじめとした名曲を歌いあげる。終盤には桜井が所属するバンド「Quattro Formaggi」から、TRICERATOPSの和田唱がステージに姿を現すと、大歓声に包まれた。
それぞれのソロコーナーが終わると、いよいよウカスカジーの登場。『手を出すな！』やサッカー日本代表公式応援ソング『勝利の笑みを 君と』といった楽曲や、この日のために書き上げたサプライズの新曲『Anniversary』などを披露した。
[写真]=夏井瞬（イイ人）
GAKU-MCはライブ中のMCで「ここから見える景色が最高すぎて涙が出そう。サッカーと音楽でみんながつながる場所を考えてきた」と、ここまでの活動を振り返る。桜井も「『一緒に騒ごう！』って考えてくれた人がめちゃくちゃ多いのが嬉しい」とたくさんの人であふれた会場を見渡し、喜んだ。
ウカスカジーのライブ後はスーパーリフティングパフォーマンスチーム「球舞」と、DJダイノジによるアフターパーティーも行い、サッカーと音楽の混じり合う空間となった。
夜になると「MIFA Football Park」も違う姿を見せ、ピッチ一面に明かりが灯されたキャンドルナイトと「豊洲フットボール映画祭 at MIFA Football Park supported by ヨコハマフットボール映画祭」を実施。ピッチ上に並べられたキャンドルが夜空に浮かび上がり、すぐ隣のコートでは映画『MESSI』を上映。最後まで、サッカーを楽しめる場所となった。
ウカスカジーのライブ前、MIFAのメンバーでもあるDJのケン・マスイさんがステージ上で「サッカーが、音楽があふれる場所を作りましょう」と宣言。スポーツとしてはもちろん、カルチャーとしてサッカーが日本に定着し始めていることを感じさせてくれる一日だった。
[写真]=中村祥一
「MIFA」とは、“Music Interact Football for All”の略。2013年初頭、サッカーやフットサルのチームメイトでもある桜井和寿さんとGAKU-MCさんの2人が、“音楽とフットボール”を通じて様々なコミュニケーションをクリエイトするプロジェクトとして設立し、ウカスカジーは、その立ち上げと同時に結成された。
スクールやチャリティー活動も積極的に行っており、8月2日には明治安田生命J3リーグ第24節、福島ユナイテッド対ガイナーレ鳥取の前座試合として、「福島復興支援 エキシビションマッチ」を開催する。
中山雅史さん、福西崇史さん、山口素弘さん、森島寛晃さんなどの元日本代表選手や、GAKU-MC、ナオト・インティライミ、藤巻亮太といったMIFAファミリーが参加する「Jレジェンド＆MIFA FC」が福島県立富岡高等学校サッカー部と対戦する。桜井和寿はスペシャル解説として登場予定となっている。
さらに今回開催された「MIFA Football Park 1st anniversary party」で行われたウカスカジーのライブがdTVで独占配信が決定。今年の夏配信開始となっており、先駆けてウカスカジーのMVが配信中となっており、7月1日からは、昨年行われた「MIFA CUP 2014」の模様が配信される。
By 小松春生
Web『サッカーキング』編集長