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プレミアでプレーの判定が物議…監督の“言っていいこと・悪いこと”とは?

2022.08.17

プレーの判定が物議を呼んだチェルシーとトッテナムの一戦 [写真]=Getty Images

 監督にも“言っていいこと”と“悪いこと”がある。

 今月14日に行われたプレミアリーグ第2節のチェルシートッテナムのロンドンダービーは、選手だけでなく監督もヒートアップする展開になった。チェルシーが2度もリードしながら、その度に追いつかれて2-2のドロー決着。スパーズの2得点は、どちらも直前のプレーの判定が物議を呼んでおり、チェルシーにとっては「判定に泣かされた」とも呼べる結果だった。

 そのせいでチェルシーのトーマス・トゥヘル監督は感情を抑えきれず、タッチライン上で敵将アントニオ・コンテと衝突し、最終的には二人ともレッドカードを出されることに。スパーズの1点目は直前にロドリゴ・ベンタンクールのタックルがファウルにも見えたし、後半追加タイムの2点目は直前のCKのシーンでDFマルク・ククレジャが髪の毛を引っ張られて倒れたがプレーが流され、直後のCKからハリー・ケインの同点ゴールを決めたのだ。

 当然、チェルシー側の不満は審判団に向けられた。とりわけ、チェルシーは主審を務めたアンソニー・テイラーと因縁があるのだ。昨シーズン、チェルシーはテイラー主審にDFリース・ジェームズとMFマテオ・コバチッチを退場させられている。さらにテイラー主審が最もイエローカードを出しているチームがチェルシーということもあり、同クラブのサポーターは今後テイラー主審がチェルシー戦を担当しないようにオンライン嘆願書で8万人ほど署名を集めたこともある。

 そして今回の一件だ。当然ながらトゥヘル監督は試合後に怒りを露わにした。試合後の会見で記者から「チェルシーファンは以前からテイラー主審に不満を持っていたが」と聞かれて「ファンだけじゃない。控え室の全員がそう思っている。保証する」とトゥヘルは断言した。さらにテイラー主審はチェルシーを担当すべきじゃないかと聞かれると「その方が良いかもね」と答えた。

「でもVARもある」と、トゥヘルはVARへの不満も口にした。「いつから髪の毛を引っ張る行為が許されているんだ? でも、あれを見逃したのは仕方ない。私にも見えなかった。でもVARの担当が、そのプレーを見たじゃないか。それなのに、なぜFKとレッドカードにならないんだ。なぜだ? あの場面は主審の責任ではない」

 そして会見の最後に「次のリーズ戦はベンチ入りできなそうですね?」と記者に言われたトゥヘルは「私は次節の試合で指揮をとれないが、審判は次の試合も担当できる。いいね」と皮肉を飛ばした。翌日、トゥヘル監督の発言に対してFA(イングランドサッカー協会)は「調査する」と発表した。

 では、トゥヘル監督の発言は何がいけなかったのだろうか? 監督の“言っていいこと・悪いこと”は何なのか? スポーツ専門サイト『The Athletic』がまとめているので紹介しよう。

 FAの規則(E 3.1)にはこうある。「いついかなるときも、フットボールの利益のために振る舞うこと。フットボールの評判を落とす言動をしないこと。過激な振る舞い、深刻なファウル、脅迫的、汚い、下品、侮辱的な言動をしないこと」

 というわけで、審判を批判する行為自体は許されているのだ。ただし言い方が問題だという。審判の「パフォーマンスと力量」に対する批判は許されるが、偏見を持った発言や審判の誠実さを疑う言動は許されない。例えば「今日の審判のパフォーマンスは良くなかった。我々にPKが与えられるべきだった」という発言は許されるが「審判は敵チームのファンなので、今日は判定に泣かされた」とコメントすることができないそうだ。さらに「あの審判はレーシック手術が必要」や「植毛が必要」というコメントも処分の対象になる。

 そして、試合前はもっと気を付ける必要があるという。審判の人選に対する発言はルール『E 3.1』の違反とみなされるのだ。これらの規則は監督だけでなく選手にも適応され、実際の発言だけでなくSNSへの書き込みも処分の対象になる。

 規則違反となれば罰金処分が待っている。今年4月のマージーサイドダービーで試合後に審判を非難したエヴァートンのフランク・ランパード監督には、3万ポンド(約450万円)の罰金処分が科せられた。PKを貰えなかったことに腹を立てたランパードは「ここ(アンフィールド)ではPKを貰えない。あれがサラーならPKなのだろうね」と審判の“誠実さ”を疑問視したのだ。

 かなり高額の罰金処分なので、できれば処分は避けたいはずである。手っ取り早い対応策は、審判へのコメントは控えることだが、それではあまりにも退屈過ぎる。そこで、過去には裏技を編み出そうとした監督もいる。シェフィールド・Uやクリスタル・パレスなど率いたニール・ウォーノック(73歳)だ。彼は過去に、審判の判定に対する不満をこんな風に語ったことがある。

「家に帰ったら妻に言われたよ。『もしあなたが審判に殴りかかっても私は止めなかったわ』とね。それほど不公平だったのさ。妻を給料1週間分の罰金処分に科すよ。あれは妻が言ったことだしね。ただ、大半のファンは私の妻と同じ気分だったと思うよ」

 奥さんの発言なので、自分は処分されないと考えたのだ。しかし、ウォーノックは試合直後にも審判を非難していたほか、「妻」を出した前述の発言に関しても“不適切”と判断されて2万ポンド(約300万円)の罰金を科せられた…。

 過激すぎる発言は良くないが、ピッチ外の言動まで含めて楽しめるのがフットボールの魅力なのだろう。

(記事/Footmedia)

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