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ザックが代表選考を語る「日本にはW杯に値する選手が23人以上いる」

2014.04.24

今月に行われた日本代表候補合宿でのザッケローニ監督 [写真]=瀬藤尚美

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督が24日、日本サッカー協会の公式HPで連載している手記「IL MIO GIAPPONE“私の日本”」を更新した。

 ザッケローニ監督は、「比較的、代表歴の浅い選手を中心に招集しました」という今月7日から9日まで千葉県内で実施した日本代表候補合宿に触れ、「日本には面白い素材がまだまだたくさんいるなと感じました」と収穫を明かした。そして、「今回のキャンプの成果を具体的な名前とともに語るのはマナー違反でしょう」と前置きした上で、「そもそも『候補』という意味では今回キャンプに呼んだ選手だけでなく、Jリーグでプレーする選手全員がそうなのですから」と続け、ブラジル・ワールドカップに臨む代表メンバー発表に向けた選手選考にも言及した。

「最終メンバー発表までJリーグは続きます。そこでのパフォーマンスも重要な選考材料ですし、グッドコンディションという視点も今回は絶対に外せません。サッカーは持っている才能だけでなく、身体と頭のコンディションが大きく左右するスポーツ。コンディション重視の割合が暑さや移動の長さがあるブラジル大会はより大きくなる気がしています」

「どんな困難な状況に陥っても乗り越えられるメンバーを、これまでの貢献度と現時点でのパフォーマンスも吟味しながら、すべてを踏まえて最終決断を下すつもりです」という指揮官は、「大げさではなく、私の決断が選手たちのサッカー人生を左右することになります」と自身の責任と苦悩にも触れた。

「選んだ瞬間に選ばれなかった選手が生まれてしまう。失格の烙印を押された気持ちになる選手もいるでしょう。決してそうではありません。これだけは決める前からハッキリしています。日本にはワールドカップ出場に値する選手が23人以上、確実にいます。できることなら皆、連れていきたい。しかし、それはできない。決断する作業は嫌いではありません。決断すべき重要な局面に立たされることを幸せに思うタイプの人間でもあります。そんな私でも、心の中に重苦しい感情が少しずつ澱のようにたまり始めています」

 また、ザッケローニ監督は負傷中の選手達にも心を配り、「人生の全てを懸けてワールドカップを目指している選手がケガのために出られないとしたら、実力で落とされるよりもつらいことだと思います」と言及。「彼らが間に合うかどうかはその時が来るまで私にも分かりません。『ケガをする前に包帯を巻いても仕方ない』というイタリアの諺があります。今、私にできることは、時間の経過とともに順調に彼らが回復してくれることを信じるだけなのでしょう」と、母国の表現で選手への信頼も垣間見せた。

 6月に開幕するブラジル・ワールドカップに臨む日本代表メンバー23選手は、5月12日に発表される。

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