2013.02.25

大津祐樹&酒井宏樹が語る「ロンドン五輪組、欧州組の素顔」

[サムライサッカーキング3月号掲載]

大津祐樹選手と酒井宏樹選手が、昨夏のロンドン・オリンピックでともに戦ったチームメートと、普段から親交の深い欧州リーグで活躍する選手たちの素顔を暴露。2人だからこそ話せるエピソードが満載です!

otsu_sakai_chiba_7インタビュー・文 =田中直希 写真=千葉格

徳永は「みんなの人気者」、扇原は「いじられても吸い込んじゃう(笑)」

■権田修一(FC東京/GK)
「ゴンちゃんは見たまま」

大津(以下O) めっちゃいじってますよ、オレ(笑)。しっかりしてるけど、冗談も通じる。一番チームのこと考えていて、誰よりも支えていたかもしれない。

酒井(以下S) ゴンちゃんは、みんなが“見たままの人”だと思いますし、大人ですよね。大津君だけじゃなく、みんなにいじられてましたよ(笑)。

■徳永悠平(FC東京/DF)
「みんなの人気者」

S 徳さんは、会う前は「どんな人だろう?」って警戒していたんですけど、“一瞬”で中に入って来てくれた人。“難しくない人”で壁がなく、フレンドリーなんです。僕たちの意見もちゃんと聞いてくれるし、チームのことをすごく考えてくれていました。

O 超真面目かと思ったら全然違って、しゃべるし面白い。“笑いのツボ”を分かっていて、面白いことを入れてくるんです。今思い出しても、ズルかったな(笑)。かなりみんなの人気者でしたよ。

■扇原貴宏(セレッソ大阪/MF)
「普段はおとなしいタイプ」

O いじられても吸い込んじゃう(笑)。かわいいし、かわいがられます。オレの得点はタカのアシストが結構あったな。20歳(五輪当時)で、あんなに堂々とプレーできるのはやっぱりすごいと思う。

S アイツもうまいですよね。そして、かわいい顔をしている(笑)。普段はおとなしめで、ずっと(杉本)健勇と一緒にいたイメージがあります(笑)。

■酒井宏樹(ハノーファー/DF)
「宏樹はマイペース」


O 点取り屋……(笑)。それは冗談で、日本人らしくないプレーをします。アグレッシブだし、体型も風格がある。サイドからのクロスやドリブルが特長です!

S ダメですよ。この人にサッカーのことを聞いちゃ。あまり見てないから(笑)。

O アクティブでアグレッシブだから見ているとワクワクします。「そこ行く?」ってくらいに、縦に突破して行きますし。その積極性はすごいなって思います。前にどんどん仕掛けている時はノっているなと思います。

S サイドの選手って、そうじゃないですかね。対面する相手にもよりますけど、「ヤバい!」って思うことも……(苦笑)。

O 宏樹はデカいから躍動感があるよね。それは一つの強みだと思う。ピッチ外では後輩というより同い年な気分。ずっと一緒にいて、壁を越えた仲なんです(笑)。お互い、良い意味で気を遣わないし、何を考えているのか何となく分かる。

S そう。服を一緒に買いに行ったらどれが欲しいのか大津君にバレてる(笑)。

O そして宏樹はマイペースです。

S そう。流されがちでミーハー。それから優柔不断。ご飯も何を食べるかなかなか決められなくて「何にしよう……」ってなっちゃう(笑)。

O でも結構、アクティブ。行動派で外に出たがるかな。

吉田は「安定感がすごかった」、村松は「LINEのスタンプに激似!?(笑)」

■吉田麻也(サウサンプトン/DF)
「安定感がすごかった」

O マヤ君が来てチームが落ち着きましたし。人柄も良いから溶け込むのも早くてみんなとの距離も近かった。

S 代表にいる時とそんなに変わっていなかった感じがするけど、よりしゃべるようになっていた気もします。五輪代表に入ってからの安定感はすごかったなぁ。あと、ミーティング! ベラルーシ戦後に選手だけでミーティングをやったのですが、そこで意識を合わせることができたんです。その声掛けのタイミングが抜群でした。

■村松大輔(清水エスパルス/MF)
「LINEのスタンプに激似!?(笑)」

S 齋藤学君とずっと一緒にいましたね。2人で“べったり”だった。真面目で、練習が終わった後にジムに行ってた。

O そうだ、『LINEのスタンプ』に似てるっていじられてた(笑)。激似!

S それ、あった!(爆笑)。

O マヤ君がやたら言ってた。で、プレーでは身体が強い。外国人と対戦しても、タイスケと(山口)螢は当たる時の音が違って、めっちゃ強いんです。

■大津祐樹(VVVフェンロ/FW)
「大津君を信じていません(笑)」

S 大津君はドリブルが上手いですし、テクニックも抜群です(笑)。あんな綺麗なドリブルはできないし、憧れるプレーをしています。五輪では得点力が上がっていることを感じました。レイソル時代は、あまり点を取るという選手ではなかったんですよね。パーソナルなところで言うと……、イメージはあまり崩しちゃダメだよね(笑)。じゃあ良い人です!

O そこ!(笑)。

S そんなにチャラチャラしていないですよ。きちんといろんなことを考えている人で、オレよりも頭が良いなと単純に思います(笑)。そして、意外にしっかりしていますが、基本的にはオレは大津君を信じていません。

O (爆笑)

S 時々、適当な発言をするんです(笑)。

山村は「ハセさんと似てる」、永井は「イジられるのが大好きな“構ってちゃん”」

■山村和也(鹿島アントラーズ/DF)
「柔軟だけどしっかり者」

S ヤマ君は、ハセさん(長谷部誠)と似ています。柔軟だけど、しっかりしていて、みんなと話す時も周りと合わせる感じがある。チームのことを考えていて、ゴンちゃんと永井君とヤマ君がチームをまとめていました。

O そうだったね。

■杉本健勇(セレッソ大阪/FW)
「やんちゃ!」

O やんちゃ!

S 同い年のウサ(宇佐美貴史)とはいつも言い合ってた(笑)。“仲が良いからこその言い合い”っていう感じなんですけど、皆さんに伝わるかな。プレーもすごくて、パッと出た時に結果も残したし、秘めた可能性は高いと思います。あの背の高さなのに、上手いし速い。

 
O 本当に背が高いし、足元も上手い。これからが本当に楽しみなFWですよね。身体はデカイけど、裏表がないし、かわいい後輩です。ちょっと仲良くなったら、すぐにグイグイ来る(笑)。五輪の時に、少し部屋を空けて戻ったら、普通にオレのヘッドフォンをつけて、オレの携帯をいじりながら音楽を聞いてたことがあった(笑)。「えー!?」って。

■東慶悟(FC東京/MF)
「最初は少し怖い……!?」

O 慶悟もみんなからのイメージと違うんじゃないかな。まず、めっちゃうるさい(笑)。そしてノリがいい!

S でも人見知りなんですよ(笑)。だから年下からすると、最初は少し怖く見えるかも。慣れてくると普通に話しますよ。五輪期間中に、みんなに「髪を切ったほうがいい」と言われて、準決勝の前に切ってました(笑)。

O この前、FC東京加入発表のニュースを見たんですけど、背番号が38。散髪(サンパツ)したからかな(笑)

■永井謙佑(スタンダール・リエージュ/FW)
「実は、構ってちゃん」

S 五輪では雰囲気を考えて、みんなとコミュニケーションを取ったり。ゴンちゃん(権田修一)が真面目に引っ張ってくれる分、永井君は積極的に場を盛り上げたり、和らげようとしていて、バランスを考えていたんだと思います。

O 確かに、ケンちゃんは気を遣っていないようで、気を遣っていたかも。ただ、本人は楽しんでたような気がする(笑)。ケンちゃんは年上だけど、自分から絡んでくれるから話しやすい。イジられるのが大好きな『構ってちゃん』。そして、めっちゃいい人。

鈴木は「ロンドンではスーパーだった」、山口は「五輪世代のMVP」

■酒井高徳(シュトゥットガルト/DF)
「落ち着きのある、いいパパです」

S 今は飛行機を使わないと会えない距離なので、あまり会わないですけど、結構メールしてます(笑)。アイツもチーム内にライバルがいて大変だけど、オレは応援してます。そう言えばレイソル時代は、みんなに「サカイ」って呼ばれてたのに、高徳君と同じチームになったりして今では「宏樹」って呼ばれるようになりました。外見は外人っぽいですけど、中身は日本人で、二児の父親(笑)。以前、飛行機が一緒だった時、子供が広いスペースで寝ているから自分は小さくなって寝てました(笑)。いいパパです。

O ガタイいいのにね(笑)。子供がいるからなのか、すごく落ち着いていて、気が遣える。まさに“大人”って感じのスーパープレーヤーですよ。

■鈴木大輔(柏レイソル/DF)
「ダイスケ大好き(笑)」

O ロンドンでは“スーパー”だったね。

S うんうん、すごかった。サッカーに対してとても真面目です。練習の一時間前にはストレッチポールを使ってストレッチしていますし、ケアは一番長いんじゃないかな。でも実はみんなといる時は、ふざけたりしていますけどね。
  

O ずっとストレッチしているイメージがあるし、実際ストイック。でも「クールでしゃべらない」とか、みんなが抱くイメージとは全然違うんです。オレはめっちゃ好きで、一緒にいました。実は面白いんですよ。

■宇佐美貴史(ホッフェンハイム/MF)
「貴史は天才」

S 本当にいいヤツですよ。

O 貴史はサッカーでは本当に“天才”。すごくかわいいヤツで、それをここでしっかりアピールしたい!! 人見知りをするから、ぶっきらぼうに感じるけど中身は全然違う。仲が良くなるまでに時間はかかるかもしれないけれど、オレにもグイグイきます。「おい、大津!」って(笑)。頭も良いし、オレは好きです。

■齋藤学(横浜F・マリノス/FW)
「五輪期間中の学シリーズ!?」

S 学君はみんなに愛されていて、イジられても嫌がらないんですよ(笑)。それに学君くらいかな、他の人をいじらないのって。五輪の時は『ツイッター』が流行っていて、みんな写真を撮って上げていたりしたんですね。その撮影をわざと学君に撮らせて「ちょっとブレてるんだけど!」って何度も撮らせたり(笑)。

O それオレだ! 写真を撮らされている学を(鈴木)大輔が更に撮影してアップしたり。『大津に起こされる学』とか、『学シリーズ』をやってました(笑)。

S そのやり取りが本当に面白かった。特に大輔君が学君を大好きなんですよ。
  
O そう(笑)。めっちゃ、いじってたね。学はいいキャラしてるんです!!

■山口螢(セレッソ大阪/MF)
「五輪世代のMVP」

S 東と一緒で人見知りですね。仲良くなるとよくしゃべるようになります。
  

O 一緒の部屋になった時、ゲームか、寝ているか、サッカーの試合を見てるかのどれかでした(笑)。基本は寝てる! ただ、オレは五輪世代のMVPだと思っています。コイツのすごさをみんなに分かってほしい(笑)。やってみると分かるんです。

S うん、分かる。本大会でも、予選でも本当に良かった選手だと思います。オレは螢が横にいて助かりましたし、すごくやりやすかった。

■安藤駿介(湘南ベルマーレ/GK)
「五輪代表で一番面白い!」

S 安藤は本当に面白いんですよ。五輪代表では、一番面白いと思ってます。健勇とウサ(宇佐美貴史)が安藤を大好きで、「メシ、取ってこいよ」とか、わざと命令調に言うんです。それに対して「何だよ。嫌だし」って負けずに言い返すやり取りが本当に面白くて(笑)。でも、実は何を考えてるかよく分かんないんですけどね。

O そう(笑)。健勇と貴史にいじられてた。大人っぽいところもあるのにね。

■清武弘嗣(ニュルンベルク/MF)
「なかなか会えない」

S キヨ君もいいヤツですし、面白いですよね。こっちでも連絡は取るけれど、ニュルンベルクは遠くて6時間くらいかかっちゃうから、あまり会わないです。意外に広いんですよ、ドイツ(笑)。

O 確かにキヨのところは遠いから、なかなか会えない(笑)。キヨはやかましいけど、よく一緒にいましたね。うるさいけど面白いし、一緒にいると楽しい人。サッカーは何も言うことがないくらい完璧。昔から上手かったですもん。サッカーセンスがハンパないし天才ですよ。

長谷部は「お父さんみたい(笑)」、内田は「カッコ良くてズルい!」

■長谷部誠(ヴォルフスブルク/MF)
「お父さんみたい(笑)」

S 日本に帰る時とか声を掛けてくれて、フランクフルトでご飯を食べて、一緒に帰ります(笑)。オレが優柔不断なので、ついていくだけでいいんです。でもハセさんも実はすごくしゃべりますよ。

O 前にみんなで誕生日会をしたんですけど、気配りが素晴らしくて、そこもキャプテン。「次の日に練習があるヤツは早く帰れ!」って。人柄が整っていてお父さんみたい(笑)。

S 分かる。海外組が空港で集まった時に山手線ゲームみたいな簡単な言葉遊びをするんですね。(内田)篤人君や麻也君が「キャッキャ」って盛り上がっていて、とても面白いんですよ。(香川)真司君もにぎやかなのは好きで、入ってくるのですが、ハセさんは「オレはいい」って来てくれないんです(笑)。

■大前元紀(フォルトゥナ・デュッセルドルフ/FW)
「実は仲良し」

S 実は、元紀君とは仲が良いんですよ。ご飯に行ったり、こっちに来てからも連絡しています。まだ時差ボケが直っていない時に、わざとメールしてみたりしました(笑)。これからは、会うことも多くなりそうだな。

O オレはこっちに来てから話すようになった。高校の時によく練習試合をやっていましたが、スーパースターでしたし別格だった。でも、ちっちゃい(笑)! 性格も良くて、宏樹が言うように、これから会うことが増えると思います。

■内田篤人(シャルケ/DF)
「やっぱりかっけー!!」

S 実は試合前日などにメールしてます(笑)。でもキックオフ前は集中していて、手を振っても返してくれなかったりもします(涙)。淡々としているけど、アニキみたいで、やっぱり“かっけー”っす(笑)。

O アニキなの(笑)? あまり人に会わない人ですけど、オレは会っているほうだと思う。ボビさん(カレン・ロバート)と3人でご飯に行ったりします。実はクールキャラではなく、ノリが良いし、よくしゃべる。“ムチャブリ”もしてくるけれど、とにかくカッコ良くてズルい!

■指宿洋史(オイペン/FW)
「スペイン語でゴリ押し!?」

S 小6から一緒にやっていますが、だいぶ変わってきて柔軟になった。中学の時は真面目だったのに、欧州に来てから変わったんじゃないかな。こっちでもスペイン語でゴリ押ししているらしく、ドイツ語は「ダンケシェーン」しか言えないそうです(笑)。

 
O (爆笑)。割と近いので、よくウチに来てるよ。

■高木善朗(ユトレヒト/MF)
「優しすぎる年上キラー?」

S かわいいキャラ!

O 確かに、年上にかわいがられるタイプだけど、優しすぎる感じがあるよね。ただ、この世代は貴史のインパクトがありすぎるからな……(笑)。

■ハーフナー・マイク(フィテッセ/FW)
「言うことが独特」

S マイク君はいろいろな人とよくしゃべっていて、めっちゃ優しい。オレは代表の時に絡みます。

O マイク君はうるさいし、デカい(笑)。ノリも良いので好きです。でも言っていることが独特で、時々意味が分からないこともある(笑)。けれど、それも面白い。

■安田理大(フィテッセ/DF)
「欧州でのお兄ちゃん」

S ミチくんはホント面白い。

O こっちでのお兄ちゃん。ハンパないアクティブさがある。完全な兄貴分で、めっちゃ面倒見がいいので、ずっと一緒にいますね。何でも言い合えるほど、壁を越えた「マイブラザー」です(笑)