2013.02.14

内田が日本の伝統を猛アピール!? 長友は「なかなかの役者」

[サムライサッカーキング 3月号掲載]

サムライサッカーキング3月号に掲載された『MONTHLY SAMURAI JOURNAL』から、厳選した現地直送のSAMURAI情報をお届けします!

journal文=倉田喜巳江、小川光生、鈴木智貴、杉崎達哉、福山大介、松江万里子 写真=原田良太、さとうひろゆき、兼子愼一郎、千葉格

「ミスを恐れないで!」

吉田麻也(サウサンプトン)

■「ミスを恐れないで!」 ルースさん&ジェナさん&ライアンさん

 本拠地セント・メリーズでセインツのサポーター親子に直撃取材。センターバックとしてスタメンの座をつかんだ吉田について尋ねると、「マヤは試合毎にどんどん良くなっているわ」と高評価。「ミスを恐れず、躊躇せずにどんどん積極的にプレーしてほしい!」と、温かい激励のメッセージまで贈ってくれた。

■英国随一のサクセスストーリー リッキー・ランバード

 セインツの絶対的エース、リッキー・ランバートが遅咲きのスターとしてイングランド国内で大きな注目を浴びている。何と、彼は過去にはサッカーを続けるために、ビートルート(英国でよく食されるカブに似た赤い野菜)の工場で働いた経験もある苦労人で、10年以上も下部リーグ(チャンピオンシップ)でプレーしていたのだ。

 サウサンプトン(当時はチャンピオンシップ所属)移籍後は3年間で約90ゴールを奪取。プレミアリーグ昇格の立役者となり、チームの絶対的エースにまで昇り詰めた。プレミアリーグ昇格後も空中戦での強さを武器に、25試合消化時点で11ゴールを挙げて得点ランキングの上位につけており、30歳にして初のイングランド代表入りの可能性まで浮上している。「自分がプレミアリーグでプレーできるなんて思っていなかったから、本当に最高だよ」
と語るランバート。今後も活躍を続け、更に多くの人々に“夢”を見せてほしい。

ユウトはなかなかの役者だよ!

長友佑都(インテル)

■インテル広報に聞く、ナガトモの素顔「ユウトはなかなかの役者だよ!」

・メディア担当部長 ルイージ・クリッパ氏
「私もユウトの人間性に好意を抱いている一人さ。インテルの広報として、彼とはもう2年以上の付き合いになるけど、どんな人も虜にしてしまう彼の人柄は、何ものにも変えがたい。今でも印象に残っているのは2011年3月、彼の母国である日本が大震災に見舞われてしまった時のことだ。いつも明るいユウトが、あの日ばかりはものすごく動揺し、目を真っ赤に腫らしていたんだ。それでも彼はインテルの選手としてブレッシャ戦のピッチに立ち、チームの勝利に貢献した。『今の僕にできるのは、プレーを見てもらうことだけ』と言ってね。私は今でも、あの日のユウトのことを誇りに思っているよ」

・スポーツ・コミュニケーション部長 エドアルド・カルダーラ氏
「ユウトにはいつも感心させられているよ。選手としてだけでなく、人間としても素晴らしい青年だ。彼は常に相手へのリスペクトを忘れず、実に礼儀正しい。しかも、性格が明るい。彼がインテルでこれほど愛されているのは、決して偶然ではない。(アントニオ)カッサーノとのやりとりなんかを見ていると、思わず微笑んでしまうよ。ユウトは言わば、コミュニケーションの達人だね。広報の私が言うんだから間違いないよ! コミュニケーションと言えば、ユウトのイタリア語はすごく上達していてるよ。特に聞くほうでは、ほとんど困らないくらいなんだ。ただ、地元メディアの取材にイタリア語で答えることはまだ少ない。意味が分かっているのに、知らばっくれるんだ。なかなかの役者だね(笑)」

・チームマネージャー イバン・コルドバ氏
「彼はチームのムードメーカーであり、ロッカルームのマスコット的存在さ。プレーヤーとしての成長ぶりも見逃せないね」

今までクリスマスプレゼントをもらったこともなければ、あげたこともない

内田篤人(シャルケ)

■日本の伝統を猛アピール?

 昨年末発行のクラブ誌に、内田を含む選手5人がクッキー作りに挑戦した記事が掲載された。また、クリスマスに関する質問では珍回答を連発(?)。時期的には古いが、興味深い内容なので改めて紹介!

―クリスマスになくてはならないお菓子は?

ホルトビー&ドラクスラー レープクーヘン。
内田 そもそもお菓子をあまり食べないんだ(笑)。

―家族で一番クッキーを焼くのがうまいのは誰?

プッキ ママの他に誰がいるっていうんだい?
ドラクスラー おばあちゃんだね、絶対。
内田 誰もいない。日本ではこの時期にクッキーを焼く習慣はないしね。仮にあったとしても、自分で作らずに外で買ってくるよ(笑)。

―今までもらったクリスマスプレゼントの中で最もうれしくなかったものは?

ドラクスラー おもちゃの台所セット。
パパドプーロス 最もうれしくないのはプレゼントをもらえないこと。幸運にも毎年もらえているけど。
内田 ここにいる誰もが信じないだろうけど、実は今までクリスマスプレゼントをもらったこともなければ、あげたこともない。日本人にとっては正月のほうが大事。皆で初詣に行くのが僕らの伝統だよ!

もらったチャンスでしっかり活躍して、みんなにインパクトを与えてほしい!

酒井宏樹(ハノーファー)

■「サカイはこれからかな」 オリバー・ロイシュさん

 練習見学に訪れていた会社員のオリバー・ロイシュさんは、根っからのサッカーファン。毎週2回発行されるサッカー紙『kicker』を読むのが日課で、サッカーに関する記事は何でも読むが、特定のチームを応援しているわけではないんだとか。

 それでも地元のハノーファーはやっぱり一番気になるクラブのようで、「サカイは若いし、いい選手だけど、これからって感じかな」とコメント。今後の酒井について意見を求めると、「出られない時期は厳しいかもしれないけど、いつチャンスが訪れるか、何がチャンスになるか分からない世界。もらったチャンスでしっかり活躍して、みんなにインパクトを与えてほしい!」とサッカー通らしいアドバイスをくれた。ロイシュさんの言葉どおり、万全の準備でチャンスをモノにしてほしいところだ。

細貝は真面目なテリア

細貝萌(レヴァークーゼン)

■「ホソガイは極東から来た真面目な“テリア”だ」

 地元紙『Rheinische Post』電子版が細貝の特集記事を掲載した。見出しは「極東から来た真面目なテリア」。“テリア”とは、かつてドイツ代表でハードなマンマークを武器に活躍したベルティ・フォクツ(現アゼルバイジャン代表監督)のニックネームだ。記事では「冷静、アグレッシブ、ハード。日本人のハジメ・ホソガイは前半戦のチームにおける勝ち組の一人」と紹介。チームメートから「ハッチ」と呼ばれている細貝の評価は、チーム内で向上しているとして記事を締めくくっている。

 同紙に「チャンピオンズリーグでプレーすることが目標」と意気込みを語った細貝。タレント揃いのチームの中でも存在感を示し続ける彼のプレーから、後半戦も目が離せない。

酒井は才能のある選手、これからもどんどん成長していくはず

酒井高徳&岡崎慎司(シュトゥットガルト)

■「サカイは最高! 彼が真のシュトゥットガルトの選手になってくれて本当にうれしい!」 マーティンさん、フレディ君、マーセル君

 第19節バイエルン戦前、ドイツ南西部のアルゴイ地方から遠出してきた3人組に遭遇。フレディ君とマーセル君は“シュトゥットガルト狂”の親戚男性に囲まれて育ったそうだが、マーティンさんが実はバイエルンファンというのは、ここだけの秘密(笑)。 まずシュトゥットガルトの成績について尋ねると、「もっと上位に食い込めるはずだよ。バイエルンやレヴァークーゼン、ドルトムント、シャルケの強豪には敵わないけど、中堅の中でトップの座を固めてほしい。ヨーロッパリーグ出場権は獲得してもらわないと!」と、まだまだ上位を狙っている様子。

 また、酒井の完全移籍に話題を移すと、「サカイの活躍を見られるのはうれしい。才能のある選手だから、これからもどんどん成長していくはず。彼の果敢なプレスは見応え十分さ!」と大喜び。岡崎についても「昨シーズンのハノーファー戦で決めたオーバーヘッドが2012年ベストゴールにノミネートされたらしいね。あれは確実に選考の最終段階まで残るよ。また素晴らしいゴールを決めてほしい!」と更なるゴール量産を期待していた。

乾は日本人選手の中でナンバーワンだ

乾貴士(フランクフルト)

■「乾は飛び抜けた選手! 日本人の中ではナンバーワン!」 ペーターさん&アンドレアスさん

 第19節ホッフェンハイム戦前、フランクフルト駅でサポーター2人に直撃インタビュー。まずファン歴を尋ねると、ペーターさんが「1983年!」と即答。生まれ年らしく、「物心つく前からファンだったよ」とフランクフルト愛を強調してくれた。そんな彼に来シーズンの欧州カップ戦出場権獲得も見えてきた現状について聞くと、「国際戦も悪くないけど、やっぱり一番はブンデスリーガで優勝することだよ!」と豪快に笑い声を上げた。

 一方のアンドレアスさんは、「イヌイはテレビで見たことしかないけど、すごくいいヤツそうだね(笑)。フランクフルトの戦術にも適応してるし、この調子で後半戦は15点……いや8点くらいは決めてほしいな(笑)」とエールを送ってくれた。

川島のサポート力と人間性が、スタンダールに“日本人コロニー”を作った

川島永嗣&永井謙佑&小野裕二(スタンダール・リエージュ)

■「日本人は、もはや無名の存在ではない」

 川島のサポート力と人間性が、スタンダールに“日本人コロニー”を作った―。今冬の移籍市場において大きな話題となった永井、小野の加入に関して、現地ではこんな表現が散見される。

 今回の移籍で見逃せないのは先駆者として戦ってきた川島の存在だ。「エイジを見ていると、“プロフェッショナリズムとはこういうことなんだ”と改めて気付かされる」と話すチーム関係者はリールセ時代から多い。「GKではない川島みたいな選手が、もう一人欲しい」とまで思わせる川島への信頼が日本人選手への期待につながり、永井や小野の加入の後押しとなったのは紛れもない事実だろう。

 外国人枠がないベルギーリーグでは、どのチームも基本的に多国籍軍となるため、3人集まっただけでも“コロニー(植民地)”と呼ばれるほど目立ってしまう。そのため現地では今回の移籍を揶揄する声もある。ただ、一方では擁護する報道もあり、現地でも受け取られ方が分かれている。そんな周囲の声を一蹴するために求められるのは“結果”。加入直後から小野が出場機会を得ているように、チャンスは十分にある。日本人3選手が揃って結果を出し、現地の評価を劇的に変えてしまうことに期待だ。