2012.11.06

イグアインとの関係を語るベンゼマ「ライバルじゃなくてフレンド」

ワールドサッカーキング 1115号 掲載]

インタビュー=ホセ・フェリックス・ディアス
構成・翻訳=高山 港

 

僕がゴールしなくてもチームは勝てる

 

序盤戦の自身のパフォーマンスについて、どのように評価している?

ベンゼマ(以下B)──ストライカーはゴールの数で評価されるのが普通だ。ここまで3ゴールしか記録していないから(第8節終了時点。リーグ戦で1ゴール、チャンピオンズリーグで2ゴール)、高く評価することはできない。ボロクソに言われても仕方ないよ。ただ、僕自身はそんなに悪いパフォーマンスじゃないと思う。良いスタートは切れなかったけど、いずれゴールは生まれると信じているし、監督の信頼も感じている。だから、今は冷静にプレーできている。

 

序盤戦はチーム自体が苦戦していたようだけど。

 

B──それは否定しないよ。僕たちはシーズン開幕前、スーペル・コパでバルサを破ってタイトルを手にした。最高のスタートを切ったと思ったんだけど……。最初の《クラシコ》に勝って、ちょっと緊張感が緩んだのかもれない。バレンシアとの開幕戦で引き分け、次のヘタフェ戦で負けた時は本当にショックだった。2試合で6ポイントを取るべきところが、1ポイントだからね。チーム全体が妙な雰囲気だった。

 

第8節を終えた時点で、首位バルセロナとの勝ち点差は8ポイント。この差をどう捉えている?

 

B──まだ序盤戦とはいえ、8ポイント差は小さくない。そういう意味では、先日の《クラシコ》で勝ち点3を奪えなかったのは残念だった(第7節。2─2で引き分け)。僕らが先制ゴールを奪っただけにね。ただ、アウェーのカンプ・ノウで引き分けだから、重要な勝ち点1を手にしたと言ったほうがいいかな。引き分けたことでリーガ優勝の可能性を残した、と前向きに考えるべきだろう。

 

クラシコでは君自身、何度かゴールチャンスがあった。

 

B──1点リードしていた時間帯、ビクトル・バルデスと一対一になったシーンだね。あれを確実に決めていれば勝っていたと思うと、悔やんでも悔やみ切れない。シュートを打つ瞬間に足を滑らせてしまったんだ。あの時点で2点差にしていたら、マドリーは勝利に限りなく近づいていた。今思い出しても残念だよ。僕たちはもうちょっとで勝てるところまでいった。

 

クラシコもそうだけど、今シーズンの君はほんのわずかなミスや、コントロールの乱れでゴールチャンスを失っているように見える。

 

B──僕は平常心でプレーしているつもりだし、コンディションもそんなに悪くない。若干、ツキがないような気はするけどね(苦笑)。ただ、それよりも重要なのはチームメートを信頼しているってことだ。僕がゴールしなくても、ゴンサロ(イグアイン)やクリスチアーノ(ロナウド)がゴールを決めてくれれば、チームは勝てるからね。

 

しかし、ファンはそう思わないだろう。君がゴールを決めないことに不満を抱いているんじゃないかな。

 

B──それは分かっているけど、焦っては逆効果だということも分かっているんだ。コンディションは良くなってきている。開幕当初はユーロの疲れもあったけど、今はフィジカル面の不安はない。繰り返すけど、いずれゴールは生まれると思うよ。

 

現在、1トップのファーストチョイスはイグアインだ。彼とのポジション争いに勝つためには君自身、何をすべきだと思っている?

 

B──いや、僕とゴンサロは、どちらも完全なレギュラーではないし、控えでもない。(ジョゼ)モウリーニョは僕たち2人をすごく上手に使い分けているように思うよ。マドリーのようなビッグクラブは、チャンピオンズリーグを含めた厳しいスケジュールに対応する必要がある。1つのポジションにレギュラークラスを2人ずつ配置するのは当然のことだ。

 

なるほど。イグアインとの関係は良好?

 

B──彼は僕のベストフレンドの一人だよ。「ライバル」じゃなくて「フレンド」なんだ。

 

先日のクラシコで先発したのはイグアインではなく君だった。これはどういう理由によるもの?

 

B──さっきも言ったけど、どちらがレギュラーか、どちらが先発かという点にあまり意味はないと思う。特にバルサが相手となれば、FWがしっかり守備をして相手にプレスを掛けることが重要になるから、体力を消耗する。どちらが先発しても、足が止まった時点で途中交代する展開になったんじゃないかな。