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【インタビュー】オスカル(チェルシー)「プレミアは想像していたほどフィジカル重視じゃなかったから安心した」

2012.10.04

ワールドサッカーキング 1018号掲載]
リーグの開幕とともに世間の注目を集めたのは鳴り物入りでチェルシーに加入したエデン・アザールだった。しかし、チェルシーにはこの男がいることも忘れてはならない。ディディエ・ドログバがつけていた11番を引き継ぎ、セレソンの背番号10を背負う男――。21歳の若きMFオスカルは、誰よりも闘志に燃えている。
オスカル
インタビュー・文=ジョナス・オリヴェイラ

スタメンに食い込む自信はあるよ

ロンドンにやって来て既に2カ月が経過した。新天地にはもう慣れたかな?

オスカル まだ完全にフィットできているとは言えないけど、努力はしてるよ。この街のことも少しずつ分かってきたし、ここでの暮らしをエンジョイしている。チームに多くのブラジル人選手がいるのも本当に心強い。特にダヴィド(ルイス)はいつも僕を気に掛けてくれている。昼食はほとんど彼の家で食べさせてもらってる。何と言ってもブラジル料理を出してくれるからね。外食の時も、どの店がおいしいかアドバイスをくれるんだ。

オススメの美容室はもう教えてもらった?

オスカル いや、それはまだだったな(笑)。でも、彼にオススメの美容室を聞いても意味はないと思うよ。ダヴィドは髪を切らないからね(笑)。

新加入選手たちには、椅子の上に立って歌を歌うという“儀式”が課せられたようだね。君は何を歌ったの? チームメートの反応はどうだった?

オスカル 実はあの“儀式”はブラジル代表でも行われているんだけど、チェルシーでやるほうが気は楽だった。だってチームメートはみんな、僕が何を歌ってるのか全く分かってなかったからね(笑)。サンバを歌ったから、同じブラジル人の選手たちしか反応できなかったってわけさ。

リーグ開幕からここまで数試合に出場したけど、プレミアリーグのスタイルをどう感じる?

オスカル 正直言って、プレミアはもっとフィジカルが求められるリーグだと思っていた。周りの人たちにそう脅されていたからね。でも、想像していたほどフィジカル重視のサッカーじゃなかったから安心してるよ。まあ、ブラジルサッカーと比べると、ダイナミックな印象は持ったね。

最終的にチェルシー入りを決断した理由は何? 他のチームからもオファーはあったんじゃない?

オスカル 昨シーズンのチャンピオンズリーグ制覇が、チェルシー入りを決断した一番の理由だ。もちろん、理由はそれだけじゃない。チェルシーはヨーロッパでも有数のビッグクラブだし、何よりオファーが魅力的だったんだ。これからのキャリアを考える上で、大きな意味を持つ移籍だと感じた。トッテナムやその他のチームからもオファーをもらったけど、チェルシーのオファーに一番心が動いた。迷いはなかったよ。

昨シーズンまでディディエ・ドログバがつけていた背番号11を引き継ぐことになったわけだけど、プレッシャーは感じていない?

オスカル プレッシャーはないよ。むしろ、この番号をもらえたことで、自信がついたくらいさ。ドログバが去って、僕が加入した。それ自体は偶然のことだけど、偉大な背番号をもらえたことに感謝している。ドログバは多くのファンに愛されていた。僕もファンを魅了できるように頑張っていきたいと思う。

自分の最大の強みはどこにあると思う? どのポジションでプレーするのが一番得意なの?

オスカル 最近はどのポジションの選手にも、とにかくいろいろな役割が求められる。ただ、テクニックに関しては誇れるほうだと思うし、足元にボールを受けた時に、次にどんなプレーをすべきかがしっかり見えている。攻撃面に関してはあまり心配してないよ。ただ、守備は課題だね。もっとうまくマークにつけるようになりたい。それと、オフ・ザ・ボールの動きの質も、更に高めていかなければいけないと思っているよ。

ロベルト・ディ・マッテオ監督が今夏に獲得した選手たちを見ると、チェルシーは昨シーズンよりもテクニックを重視したチームに生まれ変わろうとしているように見える。実際にその意図を感じる?

オスカル 今シーズンのチェルシーは間違いなくテクニックを重んじたチームになると思う。新加入選手はもちろんだけど、このチームには(フアン)マタや(フェルナンド)トーレス、ラミレス、そして(フランク)ランパードもいるからね。素晴らしい選手たちばかりだ。時間が経って連係が深まれば、もっとテクニカルなプレーを見せられるはずさ。

君はマタやアザールとポジションを争わなくてはならない。そのことに不安はない?

オスカル ビッグクラブでプレーする以上、ポジション争いは当たり前のことさ。激しい競争は代表で慣れているし、良いプレーをした選手がスタメンに名を連ねるってだけのことさ。チャンスをもらった時には自分の最大限のプレーを見せたい。スタメンに食い込む自信はあるよ。

最後に、今シーズンの目標を教えてほしい。

オスカル チェルシーで良いシーズンを送る。とにかく、それに尽きるね。一歩ずつ成長して、このリーグで最高のプレーを見せたい。もちろん、チャンピオンズリーグも全力で楽しむつもりだよ。

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