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【あなたの記憶を呼び覚ます】思い出のTVゲームは何? あの日がよみがえる懐かしゲームプレイバック

 ゲーム特集第3弾は、懐かしのゲームを振り返る『サッカーゲームクロニクル』。毎月好評発売中の『サッカーゲームキング』にて連載中の同コーナーから、選りすぐりの名作10本をご紹介します! 「このタイトルですごく遊んだ!」「こんな作品あったなー」など思い返しつつ、ご覧ください。

>>【特集第1弾】祝『ウイイレ』20周年! KONAMI担当者に聞いた“新作、20年、これから”はこちらから→→https://www.soccer-king.jp/sk_column/article/363900.html

>>【特集第2弾】週刊ファミ通編集長に聞く! 家庭用ゲーム機とサッカーゲームの現在から未来はこちら→→https://www.soccer-king.jp/sk_column/article/367228.html

Jリーグサッカー プライムゴール

[サッカーゲームキング Vol.002 2010年12月10号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:ナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)
○プラットフォーム:スーパーファミコン
○発売日:1993年8月6日
○価格:8,500円

Jリーグ発足直後のスター選手をその手で操れ!!
 1993年5月15日に産声を上げるやいなや、瞬く間に日本全土を席巻したJリーグブームの真っ只中、リーグ開幕元年の夏という絶好のタイミングで『Jリーグサッカー プライムゴール』は発売された。当時のゲーム業界では、Jリーグ開幕前のサッカー界と同様にサッカーゲームはマイナージャンルに過ぎなかったが、本作は全10クラブの選手が実名で登場するシステムをいち早く導入したことから人気が爆発、当時のサッカーゲームとしては驚異的なセールスを記録した。

『プライムゴール』の面白さは、ただ選手に名前をつけただけでなく、各選手ごとにスピードやキック力などのパラメーターもきちんと設定されていたところにある。今でこそごく当たり前のシステムだが、当時のサッカーゲームではまだ珍しかったのだ(※そもそもサッカーゲームの数自体が少なかった……)。だからこそ、プレイヤーはまるであこがれのJリーガーになったかのような気分になり、昼夜を問わず夢中になって遊ぶ人が続出した。「アルシンドのドリブル速ェ!」「井原超強ェ!」などと叫びながら、サッカーおよびゲーム仲間を集めて対戦大会に興じた思い出がある人も少なからずいることだろう。

 Jリーガーたちを自在に動かせる操作性、サンバ調のBGM、そして誰でもカズダンスが踊れるアイデア(笑)が出色の出来だった『プライムゴール』は、間違いなくサッカーゲーム史上に一時代を築いた作品であった。

 選手たちが実名で登場したのは当時としては画期的だった。それにしても、今見ると涙がチョチョ切れるほど懐かしい名前ばかり!

 スライディングタックルをタイミングよくかわすと自動的にジャンプする心憎い演出は、プレイヤーにとってはたまらなくうれしかった。

 ロングキック時はボタン操作でボールを左右にカーブをかけることが可能。これを利用して直接FKやミドルを狙うのが実に熱かった。

 ゴールパフォーマンスも自由に操作することが可能。写真はアンジェロ選手だが実は誰でもカズダンスが踊れるようになっているのだ。

 試合中は時々アップ画面に切り替わり、さながら合戦の一騎打ちのようなマンツーマンバトルが突如発生することがある。オフェンス側が選択したドリブルのコースがディフェンス側の選んだコースと違っていれば攻撃側の勝利、華麗に相手を抜き去る!

サッカー

[サッカーゲームキング Vol.005 2011年6月10号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:任天堂
○プラットフォーム:ファミリーコンピュータ
○発売日:1985年4月9日
○価格:4,900円

サッカーゲームの存在を世に知らしめた歴史的作品

 1983年に発売され、史上空前の大ヒットを記録した「ファミコン」ことファミリーコンピュータ。数多くの名作ゲームを世に送り出した名ハードとして今でも語り草だが、サッカーゲームももちろんその例外ではない。そしてこの希代の名機で一番最初に発売されたサッカーゲームこそ、その名もズバリの『サッカー』であった。

 お若い読者の皆さんには信じられないかもしれないが、本作はハード性能の都合上、GKを入れて1チームに6人の選手しか登場しない。しかし、それでも当時のプレイヤーたちは「こんなにたくさんの選手たちが同時に動くなんて!」と大いに驚き、みんな夢中になって遊んだものだった。また、プレイヤー同士で対戦ができるようにしたことも人気を集めた大きな要因の一つ。FWと相手GKとで一対一の駆け引きを楽しんだり、効率よくパスを回して得点に結び付ける必殺の攻撃パターンを編み出すのがとにかく面白かった。

 そして本作が残したサッカーゲーム史上の最も大きな意義は、当時はアーケードゲームでも極めて数の少なかったサッカーゲームが自宅でいつでも楽しめるという夢のような環境を実現したことにある。現在の30代以上のプレイヤーとなると、生まれて初めて遊んだサッカーゲームが本作だったという人はかなりいるはずで、その数は全国に何万、いや何十万人といたことだろう。サッカーゲームの存在、およびその魅力を一躍世間に知らしめた功績は計り知れない。

 26年前に発売された本作だが、実は今でも簡単に入手することが可能。本作は現在、Wiiのバーチャルコンソール(http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_fb/index.html)にてダウンロード販売されているので、Wii本体とインターネットの接続環境があればすぐに遊ぶことができるのだ。販売価格も500ニンテンドーポイント(500円相当)と格安なので、ぜひこの機会に往年の名作をもう一度楽しんでみてはいかがだろうか?

フィールドプレーヤーは全部で5人。現代の表現を使えば、フォーメーションは最終ラインから順に2-1-2というシステムになる。

ハーフタイム中にはかわいいチアガールたちがダンスを披露! ゲームに熱中するプレイヤーに束の間の休息を与えてくれる。

CPU戦ではコーナーキックから直接ゴールを決められる必殺テクニックも存在した。これを知っている人はかなりの『サッカー』通!

スーパーフォーメーションサッカーⅡ

[サッカーゲームキング Vol.008 2011年12月10号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:ヒューマン
○プラットフォーム:スーパーファミコン
○発売日:1993年6月11日
○価格:8,500円

縦向きに描いたピッチの美しさと斬新さは今も色あせない!

 時は1993年、Jリーグブームの真っ只中。Jリーガーたちが実名で登場することをウリとするサッカーゲームが相次いで登場するご時世にあって、シリーズ第一弾から頑なにワールド路線を貫き、売れに売れていたのがヒューマンの代表作『スーパーフォーメーションサッカーⅡ』である(※)。

 本作の特徴はグラウンドを縦向きに描き、遠くにいる選手ほど小さく表示して遠近感を表現していること。これによって、プレイヤーがまるでピッチ上に立っているかのような気分を楽しめる。登場するチームは欧州および南米を中心とする全16カ国で、その中でも日本の能力はダントツの最弱レベル。自国の代表でも一切オマケをしないところに、当時の世界のサッカー情勢をより正確に反映したいという開発者の強いこだわりが見て取れる。

 また、その名前が示すように豊富な種類のフォーメーションをプレイヤーが自由に選べるのも大きな特徴のひとつ。4-2-4や2-3-5などの超攻撃的なシステムが楽しめるのも本作ならではの魅力だ。試合中は守備側の選手がなかなかマークを離さないのでパスをつなぐのが難しいが、その分、目まぐるしく攻守が入れ替わるのでゲームがとにかく白熱する。さらに、当時としては珍しい2人協力プレイや4人同時プレイをも実現させたこともあり、友人同士で夜を徹して夢中になって遊んだというユーザーもこの記事を読んでいる人の中にきっといることだろう。

 ゴールキーパーの操作もこれまた熱い! 本作ではキャッチボタンを押して横っ飛びをするか、ジャンプの距離が通常の1.5倍になるパンチングボタンのいずれかでシュートを防ぐようになっているので、状況に応じてどちらを使うのかを瞬時に判断してシュートを止めるのが実に面白かった。

 なお、ヒューマンは2000年に消滅してしまったため、以後本シリーズの続編は全く登場していない。02年に自国で開催されたワールドカップを待たずして良作の系譜が途絶えてしまったのが本当に残念でならないところだ。

※注:唯一の例外として、PCエンジン用ソフトとして発売された『フォーメーションサッカー オン Jリーグ』がある。

チームによって能力差はかなりの開きがあるが、それもまた大きな魅力だった。

シュートを打つ相手との駆け引きが楽しめるようになっていたゴールキーパーの操作システムが秀逸!

反則で退場者が出ると倒された選手も負傷交代を余儀なくされる。これを利用して相手エースをつぶす道連れ作戦(?)も存在。

燃えたアーケードゲーム、懐かしの“サロンフットボール”

Jリーグ エキサイトステージ’94

[サッカーゲームキング Vol.009 2012年2月10号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:エポック社
○プラットフォーム:スーパーファミコン
○発売日:1994年5月1日
○価格:9,800円

縦向きに描いたピッチの美しさと斬新さは今も色あせない!
 Jリーグブームの到来によって、サッカーゲームが雨後のタケノコのごとく次々と現れた1990年代。ブームの終焉とともにその存在をあっという間に忘れ去られてしまう作品が多い中、日本全国のサッカーゲームファンを熱狂させて大人気を博したのが『Jリーグ エキサイトステージ’94』であった。

 まず驚かされたのはピッチのサイズがとても大きいことと、視点を少し斜めに傾けたことで立体感を演出した画面がとても美しかったこと。ボールをスピーディーに動かせるのも本作の大きな魅力で、ボタンを押す長さやタイミングでパスの飛距離を調整したりカーブをかけるのも自由自在。また、ドリブル中にLとRボタンを同時に押すと華麗なヒールリフトで相手を抜くことも可能で、特に対戦プレイで成功させた時には“超”がつくほど快感だった。

 そして本作をさらに面白くしているのが、プレイヤーがフォーメーションを自由に設定することができるエディット機能の存在。4-4-2や3-5-2などのオーソドックスな陣型だけでなく、各選手ごとにポジションを細かく動かしてオリジナルのフォーメーションが作れるようになっていたのが斬新だった。「センターFWを少し下げて配置したらいいのでは?」などと試行錯誤を繰り返しつつ、友人同士で互いの研究の成果をぶつけ合いながら勝負するのが本当に熱かった。

 もう発売されなくなって久しい本シリーズだが、実は現在でもその影響は多方面に及ぶ。なぜなら、各メーカーでサッカーゲームの開発に携わる多くのスタッフが「かつてハマったことがある」と証言しているからである。もしかしたら、今みなさんが遊んでいるゲームの中にも『エキサイトステージ』シリーズにインスパイアされた演出があるかもしれない……などと考えるだけで、このゲームの偉大さに改めて感動してしまう。

プレイヤー好みのオリジナルフォーメーションが作れるのも人気の秘密。一度研究を始めると、時間を忘れてついついハマってしまう。

8人制のサロンフットボールもプレイ可能。ピッチ外に出たボールは壁に跳ね返って戻ってくるのでスピード感がさらにアップするのだ!

別売りの「バーコードバトラーII」を使用してバーコードをスキャンすると、既存の選手をパワーアップさせたり、オリジナル選手が作れる機能もついていた。

バーチャストライカー

[サッカーゲームキング Vol.011 2012年6月10号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:セガ
○プラットフォーム:アーケード、ドリームキャスト、ニンテンドーゲームキューブ
○発売日:(2/DC版)1999年12月2日、(3/GC版)2002年2月14日
○価格:(2/DC版)6,090円、(3/GC版)7,140円
※DC=ドリームキャスト、GC=ニンテンドーゲームキューブ

サッカーゲームの歴史を変えたフルポリゴンによるド迫力画面!
 時は1995年5月。それまでに幾多のサッカーゲームに触れてきた筆者をも驚愕させた稀代の傑作がゲームセンターに姿を現した。業界初のポリゴンによる3DCGで描かれた選手たちがピッチ上で躍動する『バーチャストライカー』である。

 延長Vゴール方式や、様々なカメラアングルから捕らえたゴールシーンのリプレイ映像を流すなど、対戦プレイが盛り上がる演出を多数用意していたのが本作の大きな魅力。なかでも白眉だったのが、シリーズ第一弾の登場に合わせて対戦専用筐体『バーサスシティ』を発売して対戦プレイを奨励したこと。当時の花形ジャンルだった対戦格闘ゲームと同様、サッカーゲームでも気軽に乱入対戦ができる環境を作り上げたこともゲーム史上に残る大きな功績だった。

 稼働直後からファンの心を魅了したのは、ポリゴン技術の導入によって、選手の体格やユニフォームのデザインはもちろん、キックのフォームやゴールパフォーマンスも本物の人間とソックリに再現したカッコよさ。また、画面手前のサイドにいる選手は大きく、逆サイドの選手は小さく描いて遠近感を出すことによって、まるで実際にピッチに立っているかのような視点でプレイできるのがとにかく素晴らしかった。

 ビジュアルには最先端の技術が使われているが、基本操作はいたってシンプル。選手を動かすためのレバーとショートパス、ロングパス、シュートの3ボタンを使うだけで、誰でも簡単に遊べたのが人気の秘密だった。さらに、敵陣の深い位置でロングパスボタンを押すと自動的にセンタリングが蹴れるようにしたのも画期的なアイデアだったと言える。

 最終的に、本シリーズは2006年までの11年間にアーケード版で8作、家庭用でもDCとGCで各1作ずつ発売されている。リアル、シンプル、そして対戦バトルの面白さの三拍子がそろった『バーチャストライカー』が、またいつの日か復活することを願ってやまない。

当時としては画期的だったフルポリゴンによる3DCGを採用した。立体感あふれる美しいグラフィックは今なお色あせない。

美しい軌道を描くセンタリングやダイレクトシュートを決めた時の爽快感は格別!

個性的なゴールパフォーマンスや迫力満点のリプレイ映像は何回見ても飽きることがない。

※記事中に使用している写真は、すべてニンテンドーゲームキューブ版『バーチャストライカー3 バージョン2002』のものです。

得点王

[サッカーゲームキング Vol.012 2012年8月10号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:SNK(現:SNKプレイモア)
○プラットフォーム:ネオジオ
○発売日:アーケード用:1992年12月14日 家庭用:1993年2月19日(ROM版)/1995年3月31日(CD版)
○価格:(ROM版)23,000円、(CD版)5,800円

カンタン操作で白熱の サッカーバトルが楽しめる!

 かつて、アーケード版と全く同じゲームが家庭でも遊べる画期的なハードとして一世を風靡したネオジオ。この名前を聞くと“対戦格闘ゲーム”を真っ先に連想する人が多いかもしれないが、実はスポーツゲームも数多く登場しており、その代表作の一つが1992年に発売されたサッカーゲーム、『得点王』なのである。

 操作方法は実に簡単で、使用するのは8方向レバーと2ボタンのみ。Aボタンがシュート、キック及びスライディングで、Bボタンを押すとパスまたはタックルが出せる。たったこれだけの操作を覚えるだけで気軽に遊べ、しかもシュートは自動的に相手ゴールの枠内に向かって飛んでいく親切設計を搭載していたので、とにかく操作しやすかった。

 ドリブル中はレバーを小刻みに振るとフェイントが出せるようになっているので、これを利用して相手のタックルをかわすことも可能。また、ディフェンス時にタックルで相手を弾き飛ばしてボールを奪えるので、“強奪”が成功した時の爽快感が格別だった。しかも何回反則しても警告や退場を受けることが一切ないので、試合中はピッチ上のあちこちでうずくまる選手が続出するのだ! 現実的にはまずあり得ないサッカーのルールだが、倒すか倒されるかのスリリングな勝負ができるので、これが実に白熱する要因となっていた。

 また、本作では他のサッカーゲームとはひと味もふた味も違う独特のSE(効果音)を使用していたことでも印象深い。ボールを蹴ったり、タックルした時の「ドカッ」「バキッ」と響き渡るSEは、対戦格闘ゲームでパンチやキックがヒットした時の音とソックリそのままで、これがゲームの爽快感をさらに高める演出にもなっていたのである。

 なお、本作はNEOGEOステーションにてPSP版が700円、PS3版は900円で現在も販売されている。前者はアドホック通信、後者はオンライン接続による対戦プレイにも対応しているので、当時夢中になって遊んだゲーマーはもちろんのこと、本作を遊んだことがない人もぜひプレイしてみてはいかがだろうか?

各チームに1人だけいるエースはシュートなどの能力がワンランク高めに設定されている。エースは相手のタックルを受けても倒れずに踏ん張ったり、強力なシュートが打てるのだ!

ピッチ上に選手が2、3人倒れることなど当たり前。ボールをめぐり、ピッチのいたる所で熱いバトルが繰り広げられる!

※記事中に使用している写真は、すべてPSP版のものです。

くにお君が大暴れ! GB、PS、セガサターン……

熱血高校ドッジボール部 サッカー編

[サッカーゲームキング Vol.013 2012年10月10号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:テクノスジャパン
○プラットフォーム:ファミリーコンピュータ
○発売日:(ファミコン版)1990年5月18日/(Wii VC版)2008年10月7日
○価格:(ファミコン版)5,900円、(Wii VC版)500円

ルール無用のケンカサッカー! ナメんなよこの野郎!!

 1980年代、リーゼント頭のツッパリ少年が活躍するアクションゲームとして一世を風靡した「熱血硬派くにおくん」。主人公のくにお君は、シリーズ第2弾となる「熱血高校ドッジボール部」を機にさまざまなスポーツゲームに登場して一躍人気者となり、今回ご紹介する本作はサッカーゲームとして発売された最初の作品にあたる。なおタイトルに「ドッジボール部」とあるのは、くにおくんがドッジボール部員だからというのがその理由だ。

 ゲームの目的はもちろんサッカーで対戦相手に勝つことだが、試合中は相手選手を吹っ飛ばそうが足を引っ掛けようが一切反則にならない。しかもピッチがコンクリートや氷で覆われたり、触れると即ダウンしてしまう石が散らばるグラウンドが出現したりもするので、毎試合壮絶なバトルが展開される。

 プレイヤーが直接操作できるのは選択した一人だけで、それ以外の味方がボールを持った時はプレイヤー自身がパスやタックルの指示をしない限りはCPUが自動的に行動する。特に面白いのが、味方にパスの指示を出すとしっかりプレイヤーに向けてパスを出すこと。チームの親分となって味方全員を指揮できる楽しさは本作ならではのだいご味だ。そして試合に勝つための切り札となるのが必殺シュート。味方のパスに合わせてプレイヤーが放つ豪快なダイビングヘッドやオーバーヘッドキックは、ブロックしようとする相手を吹き飛ばすことができるのでゴールを決めた時は実に快感。ただし、敵にも必殺シュートの使い手は多数存在するので、特に終盤戦で登場する強豪チームとはタイムアップまで壮絶な点の取り合いとなるのだ!

 なお、本作はアークシステムワークスよりWiiのバーチャルコンソール用ソフトとして現在も配信されている。2人協力及び対戦プレイも楽しめるので、昔、遊んだ方も、このゲームを初めて知った人も、ぜひ一度遊んでみていただきたい。

試合中はチームメートにタックル、パスなどの指示を出してCPUの味方選手をうまく操ることが大切だ。

必殺シュートはA、Bボタンを同時に押すと出せるダイビングヘッドやオーバーヘッドキックを積極的に狙おう。ダイレクトで合わせるタイミングが命だ!

サッカー(ゲームボーイ版)

[サッカーゲームキング Vol.025 2014年3月号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:トンキンハウス(東京書籍)
○プラットフォーム:ゲームボーイ
○発売日:1991年6月7日
○価格:3,500円

ゲームボーイ時代の知られざる名作! 小さな画面に大きなチャレンジを試みた逸品!

 かつて、爆発的な人気を博したゲームボーイには実に1200本もの対応ソフトが登場したが、サッカーゲームはあまり発売されなかった。その中でも数少ない、かつ丁寧に作り込まれたタイトルの一つがトンキンハウスが開発した『サッカー』である。

 本作の大きな特徴は、ロングパスを蹴ってボールが高く浮くと自動で画面が切り替わる「2画面切り替え方式システム」を採用したところにある。これによって、携帯ゲーム機の小さな画面でもピッチがより広く見えるようになっていた。また、チームごとに選手の能力が異なり、日本が最も弱い設定だったのも当時のソフトならでは。マニュアルにはご丁寧にも、「このチームで優勝できれば君は天才プレイヤー」とまで書かれるほどだった。

 さらに、オフサイドトラップを使用可能としていたのも驚くべき事実だ。「サッカーゲーム史上初」とマニュアルにも明記しており、開発陣の並々ならぬ熱意が伝わってくる。しかし、肝心の使用方法は非公開で、なおかつメディア上でも筆者の知る限り一切報道されなかったため、発売当時にまったく話題にならなかったのが今となっては惜しまれる。

 別売りの通信ケーブルを使用することで、2人対戦プレイを可能としていたのもこれまた珍しい。ゲームボーイでの通信対戦と言えば『テトリス』があまりにも有名だが、当時からサッカーゲームにも対戦プレイを推奨する作品が存在した事実は特筆に値する。

 名前も画面も、そして操作も方向キーと2種類のキックボタンしか使用しないシンプルな内容でありながら、実は面白いアイデアを多数盛り込んでいたサッカーゲーム史上に残る一本なのである。

2種類のフォーメーション、1チームに7人しかいないシンプルな構成だが、サッカーゲームとして成立している。日本のチーム力は全チーム中最も低い。

見事にゴールを決めることができれば、選手たちが走り回る喜びのパフォーマンスが拝める! 画面ではチアガールもジャンプしながらゴールを祝福。

オフサイドを採用していたのは当時としてはかなり珍しい。オフサイドを誘発した時の快感は格別だぞ。

リベログランデ

[サッカーゲームキング Vol.032 2014年10月号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:ナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)
○プラットフォーム:プレイステーション
○発売日:1998年11月26日
○価格:6,090円

選手目線でプレイする新機軸を打ち出した逸品!

 時は1997年12月。いわゆるポリゴンを用いた3DCGを使用したリアル志向のサッカーゲームが珍しくなくなった時代にあって、一風変わったビジュアルで見る者を驚かせた作品が登場した。最初はアーケードゲームとして登場し、翌年にプレイステーションへの移植版が発売された『リベログランデ』である。

 本作の最大の特徴は、特定の選手に常時フォーカスした一人称視点のカメラアングルを採用したことにある。この前代未聞のアイデアによって、まるでプレイヤー自分自身がピッチ上にいるような気分にさせる効果を生み出していた。

 操作方法も実に個性的で、他の味方がボールを持った場合は、なんと方向キーで直接動かせない仕組みになっている。その代わりに、味方がボールキープ中にボタン、通称「パスくれボタン」を押してパスの指示を出すと、ピッチ内のどこからでも自分自身に向かって見方がパスをしてくれる、面白いアイデアを採用している。これを利用して、たとえばプレイヤー自身は相手のマークを外しつつゴール前に走り込み、フリーになった瞬間にパスを指示してシュートを狙う、などといった楽しみ方ができるところが斬新だった。

 また、2000年には続編となる『リベログランデ2』が同じくPS用ソフトとして登場し、さらに2006年に発売されたXbox360用ソフト『Love FOOTBALL』においても、実は本作と同様の一人称視点システムが継承されている。90年代後半の『リベログランデ』に端を発したアイデアが世紀をまたいで受け継がれ、他の作品にも応用されているという事実はサッカーゲーム史を語る上で、ぜひとも覚えておきたいものである。

プレイ中は選んだ選手を中心とした視点でプレイすることになる。 2人プレイ時は画面を左右2分割する仕組みになっているぞ。

「パスくれ」ボタンで指示を出してゴールを決めよう!

守勢時は味方にタックルの指示を出すとともに、自らも自陣に戻るフォローも必須となってくる。

Jリーグ・プロサッカークラブをつくろう!

[サッカーゲームキング Vol.034 2014年5月号掲載]

【ゲーム情報】
○発売元:セガ
○プラットフォーム:セガ・サターン
○発売日:1996年2月23日
○価格:6,800円

サッカーゲームの常識を覆した傑作!

 いわゆる“次世代機ブーム”の真っただ中にあった1990年代後半。すでにサッカーゲームの存在は珍しいものではなくなった時代にあって、見る者をあっと驚かせる一大傑作がセガ・サターンから登場した。ご存知、『サカつく』こと『Jリーグ・プロサッカークラブをつくろう!』である。

 もはや言わずと知れたことだが、本作の一番の魅力はプレイヤーがクラブチームの代表兼監督となり、選手や監督、コーチとの契約からスポンサーの獲得、あるいは各種施設の拡充に至るまで、資金計画を立てつつチームを強化していくところにある。「サッカーゲームは、コントローラーでボールを持った選手を動かして遊ぶもの」というそれまでの常識を大きく覆す作品の出現によって、既存のサッカーゲーム好きはもちろん、普段サッカーに関心のないプレイヤーからも大いに注目された。

 試合中の操作は選手交代や戦術の指示を出すだけで、あとはシミュレーションによって自動的に勝敗が決まるのも斬新なアイデアだった。初めのうちは戦力&資金が乏しいためなかなか勝てないが、地道に練習や補強を繰り返すことで少しずつ勝率が上がるのが面白く、ゲームへの没入度が高まる要因となっていた。また、シュートボタンを自分で押してゴールを決めるという操作をしなくても、サッカーゲームとして十分に楽しめることを教えてくれた意義も極めて大きかったと言えるだろう。

 本作のヒットによって、翌1997年には早くも続編の『サカつく2』が発売され、さらには野球チームを題材にした『やきゅつく』シリーズも登場。やがて他のメーカーもこのムーブメントに追随し、スポーツ育成シミュレーションゲームがひとつのジャンルとして世に定着するに至った。そのきっかけを作った『サカつく』の功績は、サッカーゲームの枠を超えてビデオゲーム史上にさん然と輝くものなのである。

試合中のリアルなCGも大きな見どころだった。実況・解説のボイスが搭載されていたのも、これまた当時は革新的だった。

ゲーム開始当初は苦戦が続くが、自分で考えた強化プランに沿ってチームを育てる喜びを堪能できるのが大きな魅力だ。

大物助っ人を発掘後、破産(ゲームオーバー)のリスクと戦いながら年俸交渉をするのがこれまたアツい!

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