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【インタビュー】ライアン・ギグス「いまだにユナイテッドに夢中さ」

2011.11.16

ワールドサッカーキング 12.01.17(No.197) 掲載]

デビュー当時、「ジャックナイフ」と称されたライアン・ギグスの持ち味は、小刻みに進行方向を変える鋭いドリブル突破だった。20年の年月が流れた今、彼 のプレースタイルは変化を遂げ、その創造性とパスの技術でチームに貢献している。衰える気配を全く見せない37歳の大ベテランが、マンチェスター・ユナイ テッドと共に歩んだ半生を振り返る。
ギグス

インタビュー・文=デイヴィッド・マクドネル 翻訳=栗原正夫

 長年、マンチェスター・ユナイテッドの中盤を支えてきたポール・スコールズの引退は、チームに少なからずダメージを与えた。ここ数試合のマンチェスター・Uを見ると、中盤を活性化させるべく、ウェイン・ルーニーをMFとして起用せざるを得ない状況が続いている。ここで、改めてクローズアップされているのがライアン・ギグスの存在だ。

 間もなく38歳を迎えるギグスだが、そのクリエイティビティーに衰えは見られない。一瞬で攻撃のリズムを好転させてしまう彼の技術は、まだまだチームにとって必要不可欠な要素だ。ギグスは、チームが自分に何を求めているのかを理解している。マンチェスター・Uが勝利し続けるため、デビューした20年前とはプレースタイルを巧みに変化させながら、持てる力のすべてをチームに注入しようとしているのだ。

ベテランになった今も監督にはかなり助けられている。

アレックス・ファーガソン監督が11月6日にマンチェスター・Uの監督就任25周年を迎えた。彼の下で長年プレーしてきた君が、監督のことをどう見ているのか改めて聞かせてほしい。

ギグス 僕のキャリアにおいて間違いなく最も大きな影響を受けた人だ。13歳で知り合ってから25年、今まで僕の成長をずっと見守り続けてくれている。常にそばにいて、選手としての成長を支えてくれたんだ。若い頃はもちろんだけど、ベテランになった今も監督にはかなり助けられている。選手として成功できているのは、サー・アレックスのおかげと言ってもいいくらいだよ。若い時から、ユナイテッドのユニフォームを着ることの意味やサッカーにすべてを捧げる方法をたたき込まれ、僕はその教えを胸にここまできたんだ。

ギグス
13歳でファーガソンと出会ったギグス。付き合いは25年に

サー・アレックスから受けたアドバイスで印象に残っているのは?

ギグス 「必死でやれ」ということだね。人にはいろいろな資質があるけど、何をするにも必死でやることが大事だと彼は教えてくれた。ユナイテッドで長い間、レベルの高い選手をたくさん見てきた監督は、偉大な選手とその他大勢を分けるのがサッカーに対する姿勢だと考えているんだ。だから、そのことを自ら体現しようといつも一番にグラウンドに来て、最後までいる。そして、自分と同じ姿勢を選手にも求めているんだ。とにかく仕事が大好きな人だよ。

間もなく70歳を迎えるというのに意欲は高まる一方に見えるね。

ギグス その通り。ユナイテッドの選手が成長する姿を見るのが楽しくて仕方ないって感じだ。監督業のすべてが本当に好きなんだと思う。あの年であれだけ働くなんてよほど好きじゃないとできない。例えばチャンピオンズリーグ(以下CL)のアウェーゲームで午前4時に自宅に戻っても、朝8時にはカーリントン(ユナイテッドの練習場)に一番乗りしているんだ。しかも帰るのはいつも最後。その上、夜には別の用事でロンドンに出掛けているなんてことも珍しくない。本当に信じられないよ。

<誌面に続く>

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