2015.06.15

遠藤友則『一流の逆境力』vol.1──勝つために何をするか


文=遠藤友則

ミランで働いた16年間

私は1999年にイタリアに渡って以来、ミランの専属トレーナーを務めてきました。その間、クラブ・ワールドカップに2回出場し、2006年のドイツワールドカップではウクライナ代表に帯同、2014年のブラジルワールドカップではガーナ代表に帯同するなど、これまで多くの世界のサッカー界の「一流」と呼ばれる選手たちと身近に生活してきました。
そこでの経験を通して「一流の人」とそうでない人は一体、何が違うのだろうかとずっと思ってきました。なぜトレーナーでありながら、そんなことを考えたのかというと、私自身、サッカー選手として「一流になりたい」とかつて心の底から望んでいたからです。

一流のサッカー選手を夢見ていた私にとってミランはまさしくビッグクラブであり、そこには世界のスーパースターたちがたくさんいました。その中にたった一人のアジア人が紛れ込んだのですから、いろんなことがありました。
何度も日本に帰ろうと思うこともありましたが、それでも気がつけばいつの間にか16年もの歳月が経ったことに我ながら驚くばかりです。

世界のトップクラスの一流と共に生活をして、彼らが心がけている共通点を知りました。それは、
「一流は自分を一流とは思っていないこと」
「自分が逆境にいるとは思っていないこと」
「己を信じてコツコツと努力し続ければ必ず目指す目標へと近づくことができることだけを信じている」
ということです。

派手に見える表面とは裏腹に、私が出会った一流選手は、決して雲の上の人ではなく、とても地道に毎日を過ごしている人たちでした。これが、一流と言われる人々なのです。ここでは、私が見続けてきたミランの一流の思考法の一端をお伝えしたいと思います。

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