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円熟のテクニシャン…サンティ・カソルラが語る、笑顔の奥に秘めた野心

2015.06.11

[ワールドサッカーキング7月号掲載]

中盤に不可欠な戦力としてチーム最多のリーグ戦37試合に出場し、7得点11アシストを記録。サンティ・カソルラの貢献なしに後半戦の巻き返しはあり得なかった。現在30歳――。常に笑顔を絶やさない円熟のテクニシャンは、その笑顔の奥に特大の野心を隠し持っている。

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中央でのプレーは自分に合っている

――アーセナルの今シーズンをどう評価する? リーグ優勝こそチェルシーに譲ったけど、後半戦はかなり調子を上げていたね。

カソルラ 収穫が多いシーズンだったね。FAカップでしっかりと決勝まで勝ち上がったし、プレミアリーグでも2位争いに絡むことができた。昨シーズンと比較しても間違いなく進歩が見られたと思うよ。今後につながるシーズンだったと言えるだろうね。

――改めて今シーズンを振り返ってみて、チームのマイナス面、改善すべきポイントはどこだと思う?

カソルラ チャンピオンズリーグでの敗退は残念だった。エミレーツでのモナコ戦は今シーズンのワーストゲームだったと思う。あれは本当に最悪の試合だった。でも全体的に見れば、なかなか良いシーズンだったんじゃないかな。

――個人としてはどんなシーズンだった? アーセナルに加入して以来、ベストパフォーマンスを見せたという声も多く聞かれるけど。

カソルラ チームへの貢献度という部分では満足している。もちろん、もっと成長したいという気持ちは常にあるけどね。今シーズンは質の高いパフォーマンスを維持することができたと自負している。フットボールを楽しめたことが何よりだよ。

――ジャック・ウィルシャーやミケル・アルテタの長期離脱もあって、今シーズンは中央でプレーする機会が増えた。これもプレーを楽しめた要因の一つなのでは?

カソルラ そうかもしれない。中央でのプレーは自分に合っていると思うし、かなり楽しめるポジションだからね。でもポジションは監督が決めることさ。僕は複数のポジションをこなすことができるし、すべては監督次第だよ。

――サイドでプレーするのと、中央でプレーするのとでは何が違う?

カソルラ もちろん、左右のサイドでも違和感なくプレーすることができるけど、僕はウインガーではなくMFだ。MFとしてチャンスを作るのが好きなんだよ。いつも決定機を作り出そうと意識している。だからスペースが制限されるサイドよりも、中央にいるほうがいいんだ。自らゴールを狙ったり、ゴールをお膳立てしたり……より多くのチャンスに絡める。これからもこのポジションでチームに貢献できたらいいね。

――ただ、サイドでのプレーにも特に不満はなさそうだ。君はピッチ上でいつも笑顔を絶やさないよね。

カソルラ 常に楽しもうと心掛けているからね。もちろん、ピッチの外でもだけど。楽しくないフットボールなんて僕には理解できない。愛してやまないスポーツで生活し、アーセナルという素晴らしいチームでプレーできているんだ。楽しまない手はないよね。

――スペインを離れてイングランドに来たことに後悔はない?

カソルラ  全くないよ。アーセナルへの加入は大きなステップアップだった。スペイン時代からビッグクラブでプレーしてみたいと思っていたけど、そのチャンスが27歳にして舞い込んだんだ。これが最後のチャンスになるかもしれないと思ったし、アーセナルに来られて本当に良かった。ここでは毎日、学ぶことがある。イングランドに慣れるのは大変だと言う人もいるけど、僕の場合はアーセナルのプレースタイルのおかげですぐに馴染むことができた。ここでプレーすることは、スペインのクラブでプレーするのと大差ない。アーセナルにはボールを保持して攻撃を仕掛けるというスタイルが確立されているから、僕らスペイン人に適しているわけさ。

――君たちスペイン人にとって、イングランドの天気はどう? スペインの日差しが恋しくならない?

カソルラ まあ、少しね。でも僕はイングランドの天気も好きなんだ。イングランドの冬でさえ気に入っているよ。特に雪はいいね。息子と一緒に雪だるまを作ったりできるし、いい思い出になる。アーセナルに移籍してきて久しぶりに雪を見た時には、ちょっと興奮したよ。

 今シーズンのアーセナルやチームメートについて語ったカソルラのインタビューの続きは、ワールドサッカーキング7月号でチェック!

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