2015.02.06

2位の座へ近づくナポリ、高まる士気/イタリア現地直送コラム

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2位の座が近づいてきたナポリ [写真]=Getty Images

 3位のナポリが2位ローマとの勝ち点差をじわりじわりと縮めている。セリエA第15節終了時点では11ポイント差だったのが、第21節を終えてローマの勝ち点が43、ナポリ39と4ポイント差まで追い上げてきた。

 ゴンサロ・イグアイン、ホセ・カジェホンらのアタッカー陣に加え、第21節のキエーヴォ戦では冬のメルカートで移籍してきた元サンプドリアのイタリア代表MFマノロ・ガッビアディーニがナポリでの初得点を決めた。チームの勢いはとどまるところを知らない。“ローマに追いつけ追い越せ”というスローガンのもと、ナポリの士気は高まっている。

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キエーヴォ戦で得点したガッビアディーニ [写真]=Getty Images

 キエーヴォ戦後、ナポリのラファエル・ベニテス監督は「この調子で勝ち続けることが重要だ。ローマに近づきつつあることが我々にエネルギーを与えてくれる」と、全体のモチベーションにつながっているチーム事情を明かした。それもそのはずで、攻撃陣が絶好調だ。イグアインはここ最近の8試合で5得点を決めている。チェゼーナ戦とジェノア戦のドッピエッタは見事なものだった。トータルで12得点と、9得点のカジェホンと共にチームを引っ張っている。またガッビアディーニに関しても同監督は「4つのポジションをこなせて決定力のあるプレーヤー」と高く評価している。

 一方の不安材料は何だろうか。コッパ・イタリアを勝ち抜いているナポリは、リーグ戦、国内カップ戦、ヨーロッパリーグが控えている。ローマに対して、どうしも過密スケジュールになってしまうのは仕方がない。ターンオーバーなども考えられるだろう。コッパ・イタリアについてベニテス監督は「選手間同士での競争は望むところだ。しかしセリエに重点を置いている。もちろん昨年コッパを制覇したし、連覇したいという気持ちはあるし、勝ち残りたいという気持ちはあるのだが…」と、セリエ2位争いが重視のようだ。

Serie A - "AS Roma v Lazio Roma"
セリエAで現在2位のローマ [写真]=VI Images via Getty Images

 コッパ・イタリア優勝でヨーロッパリーグ出場権の枠に入るよりも、やはり予備選からではなく、チャンピオンズリーグ本選から出場できる2位に重点を置いている。それは当たり前だろう。ただ、昨年11月から十字じん帯損傷で長期戦線離脱しているロレンツォ・インシーニェが復帰してくれば、公式戦で攻撃の選手を1人休ませることだってできる。インシーニェの復帰は3月とみられている。

 またローマ、ユヴェントスとのアウェーでの直接対決を残している点も気になる。ローマとは4月4日、そしてユーヴェとは5月24日という日程だ(変更の可能性あり)。そして同監督は、クラブからの再三契約延長の要請を保留している。その真意はそれこそチャンピオンズリーグ出場なるかならないか、そこにかかっていると思われる。2位、3位そして6位までの順位争いは最終節まで例年以上のデットヒートとなるだろう。

赤星敬子(あかほし・けいこ)。1969年1月14日生まれ。兵庫県出身。大学卒業後、91年に大阪日刊スポーツに入社。96年に退社後、サッカー好きが高じて97年1月に渡伊。99年夏からデイリースポーツ新聞社通信員として活動を始める。イタリア・サッカーやセリエAの日本人選手について、雑誌や携帯サイトなどに執筆中。イタリア・ジャーナリスト協会会員。ミラノ在住。

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