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2014.10.27

甘苦の経験が生んだ指揮官インザーギ…本田を復活に導いたその信念とは

AC Milan v SS Lazio - Serie A
Photo by Getty Images

 ミランの新監督フィリッポ・インザーギは、ベンチ前で忙しく動く。落ち着きのなさは選手時代よりひどい、とセリエAの審判たちから早くも呆れられている。かつての名ストライカーの戦場は、相手DFの裏にあるスペースから、ベンチ前のテクニカルエリアへと変わった。

 スーツ姿のインザーギは試合の間、ベンチに腰かけることはない。立ちっぱなしで指示を出し続け、おもむろに一口だけ水を含んだかと思うと、再び情熱的なジェスチャーを繰り出し、チームに動きを加えようとする。

 現役時代、自らのゴールのみに固執する“エゴイスト”の印象が強かったインザーギは、グループを尊重し、プレーヤー心理を思いやる指導者になった。

 イタリア代表として世界の頂点に立った2006年ドイツ・ワールドカップで、インザーギは2-0で勝ったチェコ戦の87分にダメ押しゴールを決めている。カウンターから自分でボールを運んで、一気にゴールを奪った。その時、逆サイドにはフリーのMFシモーネ・バローネが走りこんでいた。バローネは試合後「ピッポは絶対に俺へパスするはずがないと分かっていた」と苦笑した。

 インザーギの変化は、現役時代の晩年、当時のミラン監督マッシミリアーノ・アッレグリ(現ユヴェントス)から受けた冷遇に遠因がある。

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