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フモフモ編集長のコロンビア戦の楽しみかた~俺たちの戦いはまだ始まったばかりだ!~

2014.06.24

during the 2014 FIFA World Cup Brazil Group C match between Japan and Greece at Estadio das Dunas on June 19, 2014 in Natal, Brazil.

fumofumokoronbia
「日本は強い!」

 負けたと認めない限り、負けることはない!

 すっかり意気消沈した感のある日本サッカー界。日本代表はワールドカップで2戦を終えて1分1敗の勝点1と苦戦中。ここぞとばかりにメディアはチーム内の不協和音を書き立て、有識者は一斉に苦言を呈しています。わずか2分で逆転されたり、1人少ない相手を最後まで攻めあぐねたりという展開ですので、イライラしてもおかしくありません。各位のご立腹は避けられないところでしょう。

 しかし、今ここで腹を立てても事態は何も変わりません。むしろ世間の暗い空気が伝染し、ズーンと沈んでいる一部代表選手がさらに状態を悪化させるだけ。世界の誰もが日本代表に失望したとしても、日本のファンは最後まで信じている。自国の代表を応援する姿勢とは、かくあるべきと思います。信じるチカラ、届けるのは今です。

 そもそもワールドカップでの結果は尊いものですが、それがすべてではありません。むしろ、これは4年間の中でたった1ヶ月しかない短期イベントの勝ち負けに過ぎません。48ヶ月中の1ヶ月と考えれば、全体の2%程度でしかない「小さな」話です。勝てばもちろん嬉しいですが、負けたからといって4年間の何もかもが台無しになるわけではありません。

 そして「結果」という意味では、ザックJAPANはすでに及第点以上のものを叩き出しています。大陸別の王者を決めるアジアカップでの優勝。ワールドカップ出場権の獲得。このふたつだけでも100点満点中90点以上はあげたいところ。4年間の最後の最後まで胸躍る試合がつづくことの喜びは、何物にもかえることはできません。彼らはすでに大きな仕事を成し遂げているのです。

もしワールドカップに出場できていなければ、本大会の試合は当然ありません。組み合わせ抽選会でドキドキすることもありません。対戦相手を研究してアレコレ議論する楽しみもありません。本番直前の強化試合に厳しく目を光らせたり、代表メンバーに誰を選出するか自分なりに夢想する時間も生まれません。それは4年中の1年分くらいを損した感じです。

しかし、本大会で惨敗した場合、最大限まで勝ち進んだときとの差は「決勝・準決勝・準々決勝・ベスト16」のたった4試合のみ。4試合増えるか減るか、というだけの差でしかないのです。その上、ザックJAPANは決まっていた3試合を消化試合にすることなく、最後まで戦いつづけるのです。もう敗退が決まり、3戦目を消化試合とするスペインさんやイングランドさんに比べて、我が代表は1試合長く真剣勝負を戦っているじゃありませんか。

勝負事ですから、どこかが勝てばどこかは負けます。スペインやイングランドも負けます。負けることは停滞でも失敗でもありません。しかし、数試合の不出来でこれまでの歩みをいちいち否定し、自分たちを信じられなくなっていたら、いつまで経ってもスペインやイングランドのような強豪国にはなれないでしょう。

勝ったときは素直に喜び、負けたときは悪びれず強がる。4年に一度の祭典の結果に左右されることなく、自国内でのサッカー文化を育み、世界的に活躍する個人を輩出しつづける。そういう土壌を築いていくことこそが真の「勝利」でしょう。日本サッカーと日本代表は、この4年間で確実に前進してきました。選手たちの活躍の舞台はより大きくなりました。Jリーグも4年分の歴史を積み上げました。4年分、着実に世界の強豪国に近づいてきているはずです。

だから、コロンビア戦の結果がどうなったとしても、この4年間の価値は何も失われたりはしないのです。すべては歴史になり、すべては経験になる。その意味において、「負け」がないことは確定している戦いです。意気揚々と見守りましょう。次の試合が1週間後になるか、4年後になるか、100年規模の長い長い「サッカー文化を育む」というリーグ戦においては、その差は微々たるものなのですから…。

↓最後に願望を込めて、こんな展開で日本が勝ったら最高だというイメージトレーニングをしておきます!

<クイアバの伝説 ~奇跡のコロンビア戦、その一部始終~>

●試合前
・入場ゲートに控える日本代表選手たち
・先頭はキャプテン長谷部誠
・キャプテンはひとりひとりを抱擁しながら、声をかける
・何故かその後ろからGK川島もひとりひとりを熱烈に抱擁し、ピッチと同じレベルの大声で言葉をかけ始める
・食い気味に次の選手に向かう影響でキャプテン長谷部の言葉はかき消される
・「うるせえな…!」とイラッとする代表選手たち
・川島は「それでいいんだよ」「その闘争心だ」「ハートだよハート」とご満悦
・なお、エスコートキッズはビックリして全員泣く

●整列~国歌斉唱
・肩を組み、君が代を歌い始める選手たち
・ベンチも立ち上がり一体感
・ひときわ大きく響くカタコトの歌声
・こ、これはザッケローニ監督!
・ザッケローニ監督はいつの間にか君が代を完璧に覚えていたのだ
・ザッケローニ監督に導かれるように声を張り上げる選手、サポーター
・それはブラジル代表の国歌斉唱を超える大音響
・しかも、音楽が途切れたあとも歌声は止まない
・ザッケローニ監督がファンキーモンキーベイビーズの「あとひとつ」を歌い始めたのだ
・スタジアムに響く「あとひとつ」の大合唱
・サビの終わり、「あの空へー!」の節で天高く指を突き上げる選手、サポーター
・のちにザッケローニ監督は「去年の日本シリーズはマジすごかった」「マー君神の子」「あの合唱には震えたね」と語る
・日本文化に寄り添ってきたザッケローニ監督ならではのサプライズ演出だったのだ
・「ギリシャ戦後の4日間で必死に覚えた」とは監督の弁

●サポーター乱入
・日本代表を鼓舞しようとサポーターも奮闘
・地続きの利を活かし、圧倒的な数でスタンドを埋め尽くすコロンビアサポーターに果敢に突撃していく
・メディアセンターを占拠したチリサポーターをも上回る迫力に、コロンビア人もビックリ
・日本サポーターの手には青いゴミ袋
・「ゴミありますか!」「ゴミ拾います!」「来たときよりも美しく!」
・帰り際にゴミを拾うだけでも世界から賛辞されるのに、さらに彼らは前からプレッシャーをかけてきたのだ
・ゴミが落ちる前に拾うという異例のハイプレス
・飲んでいる途中の紙コップも回収する素早さ
・「落ち着かないな…」「いや、これゴミじゃないです…」「それまだ食べかけ…」などの声も
・その姿を見た代表選手は「今日は90分間ボールを拾いまくる」ことを決意

●試合開始
・日本の布陣はおなじみの4-2-3-1
・しかし、スタメンには異変が
・何と、エース香川を温存し、斎藤学がワールドカップで初のスタメンに名を連ねたのだ
・チーム関係者は「香川来てないんですよ…」と裏事情を明かす
・監督からの指示は「この大舞台の経験を積み、4年後に活かしてくれ」「ただ、香川が戻ってきたら交代な」「なるべくスムーズに交代するため、足を痛めたフリでピッチ外に転がっていてくれ」
・斎藤がこの難しい仕事を釈然としない表情でこなすと、最初から10人での戦いとなった日本は妙に結束力が生まれる
・「10人の強さをギリシャから学んだ」とは監督の弁
・さらに、スタメンには異変が
・何と、吉田、今野、森重とCB3人を同時に起用してきたのだ
・チーム関係者は「3-4-3だと思うでしょ?僕もそう思ったんですけど…」と裏事情を明かす
・監督からの指示は「吉田は1トップの位置に入れ」「パワープレイを仕掛けるぞ」「5分程度じゃラチがあかないから90分やり続けるぞ」
・吉田がこの難しい仕事を悪くない表情でこなすと、日本はディフェンスラインに若干の安定感が出る

●前半
・日本代表は前から積極的にプレスをかけるも、いかんせん実質10人での戦いとなりボールを奪えない
・コロンビアは数的有利を活かし早々に2点を奪うと、もう無理をしない構え
・刻々とすぎていく時間
・「俺に上げろ」と要求する吉田
・特に焦って上げたりはしない、いつもどおりの遠藤
・ピッチサイドで転がり続ける斎藤
・中継を担当するテレビ朝日解説席では、松木安太郎氏が「もう行っちゃったほうがいいな!」など、どうすればいいのか具体的にはわからないアドバイスを送るも、ゲームはこう着状態
・しかし、そのとき日本サポーター席から大歓声
・どうやら同時刻に行なわれているギリシャVSコートジボワール戦で、ギリシャが勝ち越したらしい
・つづけざまに起こる大歓声
・ギリシャがあっという間に4点を奪い、4-1とリードを築いたという情報
・急いでチャンネルを切り替える日本の視聴者
・すると、謎の乱入者がコートジボワールゴールに次々にボールを叩き込む映像のリプレイが
・小柄で俊敏な謎の乱入者はブンデスリーガ・ドルトムントのユニフォームをまとい、顔には覆面
・だが、相手DFの間でボールをかっさらい、細かいボールタッチですり抜けていくプレーぶりはタダ者ではない
・乱入者は警備員に取り押さえられそうになるも、警備員の顔面にバニシングスプレーを噴射し、その隙に逃げおおせる
・「おかしいやろ!」「何でアイツのゴール認めてんねん!」「明らかに乱入者やん!」と抗議するコートジボワール選手たち
・しかし、主審は腕時計を指差し「ゴールラインテクノロジーではGOALって表示されてるんだよね…」「テクノロジーが言ってるから…」「テクノロジーは絶対だから…」と困り顔
・ボールをさまざまな角度から捕らえたリプレイ映像でも、確かにボールはラインを割っている
・テクノロジーに頼るあまり、それ以外の部分に盲点が生まれたという事例であった
・前半終えて日本VSコロンビアは0-2、ギリシャVSコートジボワールは4-1
・日本、苦しい戦いが続く

●ハーフタイム
・前半の汗を拭い、風呂に入る遠藤
・ここで監督は後半から青山を投入することを遠藤に告げ、逆スイッチ作戦に出る
・「青山使えという声が大きかったので」とは監督の弁
・遠藤はそのことを自身の公式ブログ「ヤットはじめました。」で報告
・「下がります。みんな頑張れ」とだけ記された短い記事ながらも、「あの放置ブログが今このクソ忙しい時間に更新されただと!?」「今日だけ頑張りすぎ」「逆にワロタ」という驚きで、インターネット中心に日本ファンの士気はグッと上昇
・さらに同時刻に香川真司のツイッターも突如更新される
・「これからコロンビア戦の会場に急いで向かいます。応援よろしくお願いします」とだけ記された短いつぶやきながらも、「いや、もう始まってるから!」「何時間前のつぶやきだよコレ」「逆にワロタ」という驚きで、インターネット中心に日本ファンの士気はグッと上昇
・なお、遠藤はその後ノンビリ15分風呂につかり、風呂上がりの格好でロッカールームからベンチへ悠然と移動
・この模様を観衆が撮影した動画は日本代表関連映像としては、今大会最高のYoutube再生数を記録することになる
・タイトルは「Japanese football player streaking!!」

●後半
・日本は遠藤OUT青山IN、長谷部OUT山口INとダブルボランチを2枚替え
・「交代枠を余らせるとむやみに怒られるので、代えやすいところを先に代えてしまおうと思った」とは監督の弁
・一方コロンビアはこれまでに警告を受けた選手を次々に下げ、余裕の試合運び
・日本は変わった青山から縦1本で吉田を狙うサッカーを展開し、ザンビア戦で起きた偶然の再現を狙う
・縦に蹴っては跳ね返される展開が延々と続き、有識者は試合中から采配を糾弾するコラムを続々発表
・「自分たちのサッカーにこだわるなとか、泥臭く勝利を目指せとは言ったが…」「さすがに無茶苦茶すぎるだろ…」「自分たちのサッカーをしてくれ…してください…」など涙目
・「俺に上げろ」とますます意気盛んな吉田
・疲労感を滲ませる本田△
・「こんなことならギリシャ戦も負けたほうがよかった」とおかしな方向で後悔し始める岡崎
・高精度の縦ポンを黙々とつづける青山
・「僕と青山さんが並ぶと国立競技場の入場ゲートの名前みたいですね」とヘンなことに気づく青山口
・懸命に身体を張る森重
・相手のカウンターを必死に跳ね返す今野
・いろいろと呆れ顔の内田
・「俺は世界最高のサイドバックになる」とブツブツ呪文を唱える長友
・「グァーーー!!」「ゴォーーー!!」「クェーーー!!」などの音声を発する川島
・まだピッチサイドで倒れている斎藤
・祈るように試合を見つめるベンチの仲間たち
・「もうダメだ」と誰もが諦めかけたその時!
・スタンドの最上段に謎の人影が!
・男は観衆に手拍子を要求しながら歌い始める
・「カーガーワシンジー、シャラララーシャラララーラー」
・「カーガーワシンジー、シャラララーシャラララーラー!」
・「カーガーワシンジー、シャラララーシャラララーラー!!」
・いつしかスタジアムを巻き込んだ大合唱に!
・その男は、もちろん香川マンチェスター真司ユナイテッド!
・香川はピッチに駆け降りると、すかさず斎藤と交代で定位置の左サイドに入る
・「みんな待たせたな」「ちょっとヤボ用があってな」「遅れてすまない」とチームに合流する香川
・「カガワくん!(翼くん、のイントネーションで)」「カガワ!(翼、のイントネーションで)」「2点も奪われてしまった…すまないカガワ(すまない翼、のイントネーションで)」
・香川真司は沈鬱なチームに檄を飛ばす
・「取られたら取り返せばいいんだ!」
・「俺はこの4日間、寝ないでドルトムントのビデオを見てきた」
・「成功するイメージを身体に染み込ませてきた」
・「今の俺はユナイテッドの香川ではない」
・「ドルトムントの香川だ」
・「眠いけど頑張って逆転しよう!」
・チームに覇気が戻る
・エースの登場で沸く日本、猛然と反撃
・しかし、残り時間はわずか5分
・そこで低くて速いクロスを吉田に当てていくことに
・後半40分、ドルトムント香川のフライングドライブシュート!
・吉田の顔面を直撃し、グシャッという音を立てながら変な跳ね返り方でゴールネットに突き刺さる!
・吉田、ベンチに向かって両手をクルクル回すゴールパフォーマンス
・地面に大の字になって喜ぶ吉田に覆いかぶさる仲間たち
・同じ試合を録画中継しているNHKBSの映像には、松木安太郎氏と思しき声で「おぉぉぉ入った!!」「カガワだよ!!カガワ!!」「かっ!!がっ!!わっ!!」などの音声が被ってきたという
・さらに後半44分、本田△圭佑にフリーキックのチャンス
・縦回転の高速フリーキック!
・本田△のフリーキックは壁に入った吉田の顔面を直撃すると、メキッという音を立てながら変な跳ね返り方でゴールネットに突き刺さる!
・吉田、ベンチに向かって両手をクロスさせるゴールパフォーマンス
・地面に大の字になって喜ぶ吉田に覆いかぶさる仲間たち
・そのとき全世界の中継映像には日本語で「おーーーーーー!!」「よーし!よーし!よーし!よーし!」「へっへっへっへっ!!」という音声が被ってきたという
・なおその映像は「funny crazy Japanese fun」というタイトルで、英語圏、ポルトガル語圏、ドイツ語圏、フランス語圏、アラビア語圏などでYoutube動画再生数1位を記録する
・全世界の中継に「かっ!!」「んっ!!」「ぬあっ!!」などの音声が被りまくる後半アディショナルタイム
・ボールを奪った日本は最後のチカラを振り絞って攻撃を仕掛ける
・しかし、もう規定の時間は過ぎている
・これがラストプレーか!?
・青山はいちかばちかのロングボールを蹴り込む
・前線には吉田が残っているはずだが、何故か吉田はピッチの外に自分で出ている
・ゴール前に誰もいない!!
・もうダメだ!!
・相手GKは大きくゴール脇に抜けていく軌道のボールを余裕を持って見送る
・しかし、青山のボールはゴール脇でうずくまる吉田の顔面に当たり、ゴブッという変な音を立てながらペナルティエリアに戻ってくる
・そこに詰めていたのは岡崎!!
・マインツの点取り屋が最後の最後で泥臭いゴール奪取!!
・怒涛の攻撃で3点を奪った日本は、奇跡の大逆転勝利!!
・グチャグチャになりながら抱き合う選手&スタッフ
・殊勲の吉田もグチャグチャになりながら歓喜の輪に加わる
・NHKBSの録画中継には「テレビのスピーカーが壊れたかと思いました」という抗議が殺到
・テレビ朝日の中継には「テレビのスピーカーが壊れました」という抗議が殺到
・「僕のイメージは最初から優勝しかないですから」「ダンケシェーン!」「私の采配は間違っていなかった」「なんじゃコレ」「世界最高のサイドバックにまた一歩近づきました」「(最後のプレーはゴールキックだったのではないかと問われ)キレイに跳ね返ってくると審判も見づらいんだと思います。判定は尊重しないと」などのコメントで日本代表は喜びを表現
・スポーツ新聞各紙は「怒涛のパワープレイ」「ザック采配的中」「香川だ!本田だ!岡崎だ!」などと題した号外を発行
・いつまでもいつまでもその喜びは続いたのだった…

●試合後
・日本が3-2で勝利し、ギリシャが4-1で勝利したため、勝点、得失点差、総得点で日本とギリシャが並び、当該チーム間の対戦成績、得失点差、総得点でも並んだため抽選により勝ち抜けチームを決定することに
・抽選の結果、ギリシャがグループCの2位で決勝トーナメントに進出した
・一同:「えええええええええええええええええええええ!?」

とにかく面白い試合であればOK!

日本サッカーの戦いは、まだ始まったばかりです!

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