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三田アナと前田さんのここだけの話「FC東京U-18・佐藤一樹監督に聞く(上)」

2014.02.04

<1月28日>
三田:今週のコラムはちょっと普段と趣向を変えまして、FC東京U-18の佐藤一樹コーチに来ていただきました。よろしくお願いします。
注)佐藤コーチは2月からFC東京U-18の新監督に就任

佐藤:よろしくお願いします。

三田:今回はいつもとちょっと違う番外編といった感じですね。

前田:まあ、たまにはいいよね。

三田:そうですね。何と言っても、佐藤コーチは実は前田さんと同じ横浜フリューゲルスに在籍されていたということで。

前田:僕が引退した翌年に入って、ちょうど入れ替わりなんだよね。

佐藤:そうですね。

前田:でも、僕はジュニアユースの監督としてチームに残っていたし、共通の友人もいたし、選手たちの集まりがあったときには僕も顔を出して、そのときに一樹も来てたりしてね。意外と入れ替わりという割には、他の選手よりは接点があったんですよ。

三田:なるほど。この前も、波戸さんの引退試合で…。

佐藤:そうですね。18日にも会ったばかりで。

前田:一緒にサッカーができるっていうのは滅多にない機会だったんで、楽しかったね。

佐藤:楽しかったです。本当にみんな集まって。

前田:2度とあれだけのメンバーが集まることはないだろうなというくらい集まったんだよね。

三田:チームが消滅してしまうっていうのはなかなか例がないことですし、今回は非常に貴重な機会でしたよね。

前田:うーん。僕自身はずっと(横浜フリューゲルスの)生え抜きでやってきただけに、まさかなくなるっていうのは思わなかった。そういう寂しさはあったけど、一樹はどうだった?

佐藤:僕はプロ2年目で、これから頑張っていけるかなという時で、子供も(夫人の)お腹にいて、「チームがなくなったら、どうなっちゃうのかな」っていう不安はありましたね。

 合併の後に運良くマリノスには行ったんですけど、結局その後に、トータルで7チームくらいに移籍したんですけどね。そういう選手生活を送らざるを得なくなったのは、まあ自分自身の力がなかったのもあるかもしれないですけど。選手のときは本当に移動が多くて、大変でしたけれど。

 ただ、逆に指導者になってからは多くのチームを見られて、いろんな経験もできたので、人脈も含めて今はそれがすごく生きているとも思いますね。

 だいたいどこのチームに行っても、知らない人間がいないくらいなんで。関西から九州から、ちょっと北海道には縁がなかったですけど、そういう意味では今考えると、良かったのかなと思います。

三田:年代は少し離れていますが、お互いに現役時代のプレーヤーとしてはどんな印象をお持ちですか。

前田:(佐藤コーチが)フリューゲルスに入ってきたばかりのときは、僕はジュニアユースの監督で、(トップチームの)現場になかなか行ける時間もなかったんで…。入ってすぐにチャンスをもらっていたんだっけ。

佐藤:そうですね。レシャック監督になってからはずっとチャンスをいただいていて。

前田:同期は誰が…。

佐藤:佐藤尽とか、大久保(貴広)とか。

前田:その下が(現G大阪の)遠藤(保仁)かな。

佐藤:そうですね。ヤット(遠藤)、辻本(茂輝)、大島(秀夫)、手島(和希)。すごくいいメンバーが入ってきましたね。

前田:現役のときよりも、その後の印象の方が強いね(笑)

佐藤:治さんといったら、僕には本当に雲の上の存在でしたね。点を取りまくっていたし、学生時代から大学リーグにこういうすごい選手がいたとずっと聞いていたんで。

 (フリューゲルスの)選手になってからは、オフでの治さんしか知らないんですけどね。すごく人脈、交友関係も広い方ですし、オフでの治さんの方が魅力的なんじゃないかって(笑)。治さんだったら、きょうも何でも話をしてしまいそうですけどね(笑)

三田:前田さんがFC東京の解説をずっとされてるのはご存じでしたか?

佐藤:はい。知ってます、もちろん。

前田:一樹が広島のコーチをやっているとき、僕がアウェーで取材に行ったときはしょっちゅう会って、結構いろいろ話を聞いたりしてたんでね。

三田:指導者としても、既にいろいろな経験を積まれていますが、2012年からFC東京のユースのコーチをするまでは、どういったことを学んでこられたんでしょうか。

佐藤:最後は横浜FCで引退したんですけど、その後はサンフレッチェ広島のユースのコーチを務めました。そのときの監督が森山(佳郎)さんで、これまたフリューゲルスつながりで、大学(筑波大)の先輩だったんですが、森山さんから(コーチを)やってみないかという、願ってもないありがたい話をいただいたんです。

 そこで3年間で、全国優勝をさせてもらったり…。森山さん、通称ゴリさんって言われてるんですけど、ゴリさんの熱い指導などを目の当たりにしながら、「こうやって勝っていくチームっていうのはできるんだ」と。プロになっている選手もたくさん出していましたし、そういうものをまず最初に学べたっていうのは、指導者としてのスタートっていう部分では恵まれていたんじゃないかなと思いますね。

 そこで3年経ったあとは、サッカー協会に出向っていう形で、今度はナショナルトレセンコーチで若年層の代表のコーチだったり、いろんな指導者養成だったり。そこではパワーポイントを使って講義をしたりとか。

 協会の発信することを理解してもらうために、ピッチ上もそうですけど、ピッチ外のところでの目上の方、いろんな関係者とのコミュニケーションの取り方を学ばせてもらいました。

 協会にいたときも、いろいろ人脈が広がりましたので、例えばB級のコースを受けに来てくれる先生とか、サッカーを本当に好きな人だとか、いまだに連絡をくれたりもしますし。

 そういう本当に草の根の部分のことも分かると、今やらせてもらっている仕事のありがたさも分かるので、そういった意味でも、まあ良かったなと思いますね。

前田:広島のユースは、学校もみんな同じところに通わせて、練習も時間帯が一緒で、寮で管理して、すごく理想的な育成システムを一番早く作り上げたよね。

 そういうやり方ですごく結果を出したっていうかな。全国のタイトルを何回も取ったし、多くの選手がプロになって、どんどん広島のトップチームで活躍している。代表にも選ばれたり、他のチームに引き抜かれたりとか、今はそういう状況だよね。

 そういった意味では、一樹は広島でコーチとしてゴリの下に就いて、いいところで学んだっていう感じがするね。

前田治(まえだ・おさむ) 昭和40(1965)年9月5日、福岡市出身。現役時代は横浜フリューゲルスのエースFWとして活躍し、Jリーグ通算103試合29得点、日本代表では40試合12得点の成績を残した。引退後はクラブチームのジュニアユースで監督を務める傍ら、各地のサッカー教室にも出向いて指導力、育成能力に磨きをかける。2004年から東京中日スポーツの評論記事「東京論」を執筆中。
三田涼子(みたりょうこ) 昭和53(1978)年6月20日 千葉県柏市出身。元TOKYO MXテレビアナウンサー。2003年から8年間にわたり、応援番組「FC東京ホットライン」のキャスターやJリーグ中継ピッチリポーターを務め、その後もFC東京の取材を継続中。現在はフリーアナウンサーとして、JFN(ジャパンエフエムネットワーク)及びTOKYOFMでニュースなどを担当。趣味はフットサル。

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