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三田アナと前田さんのここだけの話「格下相手に辛くも勝利…。もっと個の力で打開を!」

2013.09.18

365日FC東京モバイル

<9月10日>
三田:先週末は天皇杯2回戦が行われ、FC東京は2年連続でJFLの横河武蔵野FCとの対戦でした。去年に続き苦戦を強いられましたが、1-0で辛くも勝利しましたね。

前田:やっぱりトーナメントって難しいよね。天皇杯では今までの歴史の中でもさまざまな波乱が起きている。なぜかというと、トーナメントならではの戦い方というのがあるんだよね。横河はカテゴリーでいえば東京より2つ下のレベルだけど、必ずしもその通りの結果にはならない。

 天皇杯では大学生がプロに勝ってしまった例もある。サッカーは、11人が必死にやればある程度守れるスポーツ。横河もしっかり守ってきたから、東京はなかなか点が取れなかったよね。

三田:当然ながら主導権は東京が握り、前半にはPKのチャンスもありましたが、相手GKの渾身のセーブに阻まれてしまいましたね。

前田:キッカーの千真(渡辺)が悪いわけじゃないんだけど、もしあれが決まっていたら、相手は絶対に点を取り返しにくるから、こちらも攻めやすくなって、違った展開になっていただろうね。

 東京は今季、引いた相手に対してなかなか点が取れないことが大きな課題となっているけど、それがこの試合でも出てしまったね。

三田:この試合、東京は日本代表で不在の権田選手に代わって塩田選手、森重選手に代わって丸山選手がスタメン入りしましたが、それ以外はリーグ戦と変わらないメンバーでしたね。

前田:現時点でのベストメンバーだったよね。去年、痛い思いをしたからというのも多少あったんじゃないかな。

三田:去年も東京はなかなか点が取れないまま時間が過ぎ、最後に横河にFKを決められて、まさかの初戦敗退となってしまいました。

前田:うん。それもあって、今年は思い切ったメンバーの入れ替えができなかったと思う。でも、選手たちはまた今週末にリーグ戦も控えているし、天皇杯では格下相手になかなかベストな状態で臨めないというのも心情的にあっただろうね。

 すぐにリーグ戦があるからけがをしたくないという気持ちもあったと思う。この試合で特にアピールしないとポジション争いに勝てないというような選手もそんなにいなかったし、そういう要素もあって苦戦を強いられたんじゃないかな。

三田:とはいえ東京は結果的にシュートを36本も打ちましたが、それでも1点しか取れなかったというのは、GKをはじめとした相手の守備を褒めるべきでしょうか。

前田:相手のGKは、PKを止める前からその布石となるファインセーブがかなりあったよね。それでPKも防いだとなると、GKは完全に乗ってしまう。サッカーではよくあるパターンだよね。それでも東京がリーグ戦と違うメンバーだったら、選手たちは積極的にアピールするし、けがや次のリーグ戦のことなど余計な心配はせず、その試合で100%のパフォーマンスを出そうとしたんじゃないかな。

 そういうメンバーで臨んだ方が楽な展開になっていたかもしれない。でもこの試合のメンバーは、格下相手にいいパフォーマンスをしたとしても、リーグ戦と同等の評価を得られるというわけではないから、やはりモチベーションの面で難しかったと思う。

 それに、引いた相手から点を取るのは容易なことではない。東京は相変わらず自分たちの形にこだわって、パスで崩そうとしていたけど、相手は引いているから時間とスペースがないんだよね。その中でパスを多くすると、ミスが出やすくなる。

三田:確かに、失点にはつながらなかったものの、横河にパスをカットされる場面もありましたね。

前田:パスミスとかインターセプトでボールを奪われる場面は結構あったよね。その辺はすごく気になった。逆に横河は、しっかり中盤でパスをつないで、攻撃はシンプルに相手の裏へ大きく蹴って、ボールの失い方にすごく気を付けていた。そういう意味では横河の方が、自分たちのやろうとしているサッカーが出せていたよね。

三田:東京はなかなか点が取れない展開となりましたが、もう少しセットプレーや一発のチャンスを生かすなどの工夫が欲しかったですよね。

前田:そうだね。常にパスを選択して、自分たちのサッカーをしようとしていたけど、打開策として、個の力でこじ開けるというところがあってもよかったと思う。

三田:そうこうしているうちに90分で勝負を決められず、試合は延長戦に突入しました。

前田:横河にしてみれば延長、PKまで持ち込めれば御の字という考えだっただろうね。狙い通りに時間を使われて、相手のペースに引き込まれてしまった。そうならないためにはやはり個の力で、ドリブルやパスで強引に行くことも必要だったと思う。

 実際に、最後には平山や太田の個の力で点を取ったよね。太田のクロスの精度の高さ、平山のヘディングの強さという、まさにそれぞれの持ち味が出た得点だった。

三田:東京は平山選手や三田選手、石川選手を途中投入し、そこから勢いが出始めましたね。

前田:うん。相手の裏のスペースを狙う石川のスピード、三田のテクニック、平山の高さと、どれも個の力で何とかしようという姿勢が出ていたよね。特に平山が起点になる場面が多かった。そこからチームのリズムも出て、ビッグチャンスも生まれたよね。

 平山のヘディングシュートに、相手DFが神懸かり的なブロックをした場面もあった。やはり個の力があってこそ得点できたと思う。先発で出た選手たちもその辺をもう少し考えて、ミスを恐れずにやってほしかったね。

三田:延長前半の開始早々には、丸山選手が一発レッドで退場となってしまいました。数的不利となった東京ですが、勝敗には影響しなくてよかったですね。

前田:あれはちょっとかわいそうだったね。遅れてボールに行ってしまった感じだけど、故意ではなかったと思う。でも、あの時点で相手も既にかなり疲れていたし、数的優位を生かせるほどチーム力はなかったという感じだね。

 やられる確率は低かったけど、勝負事だから、万が一という恐れもあった。ただ、東京は1人少ない中でも最終的には個の力で1人1人が相手を上回っていただけに、失点はせずに何とか1点を取って逃げ切ったという感じだね。

前田治(まえだ・おさむ) 昭和40(1965)年9月5日、福岡市出身。現役時代は横浜フリューゲルスのエースFWとして活躍し、Jリーグ通算103試合29得点、日本代表では40試合12得点の成績を残した。引退後はクラブチームのジュニアユースで監督を務める傍ら、各地のサッカー教室にも出向いて指導力、育成能力に磨きをかける。2004年から東京中日スポーツの評論記事「東京論」を執筆中。
三田涼子(みたりょうこ) 昭和53(1978)年6月20日 千葉県柏市出身。元TOKYO MXテレビアナウンサー。2003年から8年間にわたり、応援番組「FC東京ホットライン」のキャスターやJリーグ中継ピッチリポーターを務め、その後もFC東京の取材を継続中。現在はフリーアナウンサーとして、JFN(ジャパンエフエムネットワーク)及びTOKYOFMでニュースなどを担当。趣味はフットサル。

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