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大会初となる福井での開催となったEXILE CUP 2013北信越大会はアンテロープ塩尻ジュニアが初制覇

2013.08.21

 今年で4年目を迎えたEXILE CUP 2013の北信越大会が8月18日、大会史上初となる福井県で開催された。この日はスペシャルサポーターのUSAも会場に駆け付け、「練習の成果を発揮し、優勝目指して頑張ってください!」と選手たちを激励。自らが考案した「EXダンス体操」で選手たちとウォーミングアップをし、会場を盛り上げた。

 北信越地域から集まった計48チームは3チームずつ、16ブロックに分かれての予選リーグを戦い、各ブロック1位のチームが決勝トーナメントに進出。普段は8人制サッカーで戦っているチームが多かったものの、「地域柄、冬は雪が積もるため体育館でフットサルをしているチームも多い」と福井県サッカー協会関係者が語る通り、狭いスペースでのボールコントロールに長けた選手が多く、各試合で見応えのある攻防が繰り広げられた。

 また、他の地域同様に女子のみで構成されたチームも出場。武生FCガールズ(福井県)は惜しくも予選リーグで敗退したが、丸岡RUCKガールズ(福井県)は1勝1分で、堂々の決勝トーナメント進出。今年の夏に行われた8人制サッカーの全国大会女子の部で3位に輝くなど、全国屈指の強豪女子チームがその実力をいかんなく発揮した。幼少の頃から基本技術をみっちりと学んだ少女たちは、大人顔負けのパスワークと運動量を武器に次々とゴールを陥れ、予選リーグから大きな注目を集めていた。

 予選リーグ終了後、お昼の休憩タイムには、決勝トーナメント進出16チームによるリフティング対決を開催。60秒間リフティングを続けた各チームの代表選手には、USAのサイン入りミニボールがプレゼントされ、子どもたちも大盛り上がり。16人中、7人がプレゼントをゲットして満面の笑みを見せていた。

 午後は決勝トーナメントに突入。注目の丸岡RUCKガールズは快進撃を続け、ベスト4入りを果たした。準決勝ではWASP.FC(福井県)に0-3と敗れ、惜しくも決勝進出はならなかったが、高倉泰希監督は「本格的にフットサルの練習をやっていない中で、十分にやってくれた」と胸を張り、「8人制サッカーをメインにやっていますが、こうしてフットサルに取り組むことも彼女たちの成長の手助けになるはず。柔軟性や考える力が身に付きますから」と大会参加の狙いについても語ってくれた。また、身長130センチと小柄ながら切れ味鋭いドリブルで会場を沸かせた池内天紀ちゃんは「結果は残念だけど、楽しめました。前からプレスを掛けたり、シュートを決めるなど、自分の良いところを出せた」と満足の表情。「もっと練習して、もっとうまくなりたい。夢はもちろん、なでしこジャパンの選手になること」と将来の夢も明かしてくれた。

 ファイナリストは丸岡RUCKガールズを準決勝で下したWASP.FCと、この大会唯一の長野県勢として参加したアンテロープ塩尻ジュニア。両チームとも慎重に試合に入り、序盤は緊迫したムードが漂っていたが、3分にアンテロープ塩尻ジュニアのキャプテン樋口大輝君が直接FKを豪快に決めてスコアを動かすと、以降は攻守の切り替えの早い好ゲームに。WASP.FCは10番を背負う甲斐崇斗君が巧みなテクニックからチャンスメーク。何度もシュートシーンを演出したが決め切れずにいると、前半終了間際にアンテロープ塩尻ジュニアに追加点が生まれる。エースの中野昭彦君が1人を交わし、鮮やかなミドルシュートを突き刺した。後半はWASP.FCの反撃ムード。1分にカウンターからゴールを奪って1点差に詰め寄り、勢いそのままに猛攻を仕掛ける。しかし、シュートがポストに嫌われるなどあと一歩及ばず、タイムアップ。アンテロープ塩尻ジュニアが2-1で逃げ切り、全国大会への切符を勝ち取った。

 敗れたWASP.FCの甲斐秀治監督は「とにかく悔しい。相手は全国にも出ている格上のチームだったが、それだけに勝ちたい気持ちも強かった。シュートを打ち切れない、決め切れない部分があった」と敗因を分析。一方、アンテロープ塩尻ジュニアの米窪政義監督は「最後は気力だった。暑さと長距離移動の疲労を乗り越えてよくやってくれました」と選手たちを労いつつ、「チームとしてはサッカーを第一にやっているので、フットサルの場合もサッカーに通じるような内容で強化を図り、全国大会でもいい結果を出したい」と意気込みを語った。

 ジュニア年代ではアンテロープ塩尻ジュニアのように、サッカーとフットサルの両方で強化を図っていくチームが全国的に増加傾向にある昨今。10月5日に行われる全国大会においても、各チームがフットサルならではのスピードとテクニックを存分に発揮して、白熱した試合を見せてくれることだろう。

文=山本剛央
写真=REAL PHOTOGRAPHY 近藤駿

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