九州大学リーグ 後期第9節 (11/20(日)本城陸上競技場)
福岡大学 3-3 鹿屋体育大学
得点:【福】大武(30分)田中智(64分)岡田(65分)【鹿】大瀬(23分)木村(28分)野林(84分)

【福岡大学スターティングイレブン】GK 大森 DF 元村、串間、大武、弓崎 MF 假屋(C)、黒氏、鈴、廣渡、清武 FW 田中智
水曜日に行われた天皇杯3回戦で、J2所属の湘南ベルマーレ相手に延長で敗戦するも、試合終了まで戦う姿勢を見せ、全国のサッカーファンに感動を与えた福岡大学(以下、福大)。休む間もない彼らは、リーグ最終節を優勝校の鹿屋体育大学(以下、鹿体大)と対戦した。

天皇杯から、7人スタメンを変えて挑んだ福大。順位は確定しているが、前年覇者の意地と前期の敗戦の借りを返すべく、勝利を目指し試合に挑んだ。
試合は、堅守を誇る両校が相手に決定的なチャンスを作らせず、白熱した展開になる。
福大は、リーグ得点王が懸かる田中智選手(アビスパ福岡U-18)が、積極的にシュートまで持ち込むが枠を捉えられず天を仰ぐ。

対する鹿体大も、サイドから攻撃を仕掛け福大ゴールを脅かすが、この試合先発のGK大森 圭悟選手(サンフレッチェ広島ユース)が落ち着いた守備で対応し、得点を許さない。

しかし23分、鹿体大の福田 晃斗選手(四日市中央工業)のクロスを、大瀬 拓人選手(鹿児島中央)に決められ先制を許す。
追う立場になった福大は、キャプテン假屋選手の果敢なドリブルや、黒氏 啓介選手(八千代)のシュートなどで攻め込むが決められないでいると、鹿体大の木村 俊喜選手(神村学園)にヘディングシュートを決められ点差を広げられる。

前半の内に1点でも返したい福大は、前半の内に岸田翔選手(大分トリニータU-18)を投入し田中智選手にボールを集めるが、決定的なチャンスもポストに弾かれる不運もあり、前半を2点ビハインドで折り返す。
後半頭にも田村 友選手(九国大付)を投入し、攻撃の姿勢を見せた福大についに得点が入る。右CKのチャンスに、この日スタメンで起用された大武 峻選手(筑陽学園)が頭で合わせ反撃の狼煙を上げる。
さらに畳掛けたい福大は、15分に最後のカードに攻撃の切り札岡田 峻選手(西京)をピッチに送り出し同点、そして逆転を狙いにいく。
すると64分、岸田翔選手からのグラウンダーのパスに反応した田中智選手がキッチリ決め、ついに同点に追いつく。

その同点の興奮も冷めやらない1分後、假屋選手のロングパスに右サイドの深い位置で追いついた岡田選手が、そのままPAに進入。DFとGKを倒れこみながらも交わし、最後は無人のゴールへ流し込み逆転ゴール。監督の起用に応える。

逆転に成功した福大は、守備を固めながらも攻撃を仕掛けるが、相手GK井上 亮太選手(FC東京U-18)に防がれ、追加点はならなかった。
残り時間もわずかとなり勝利も目前かと思われた84分、福大は右サイドからのクロスを鹿体大FW野林 涼選手(鹿島アントラーズユース)に押し込まれ同点。手痛い失点を喫し、勝利が手元からするりと抜ける。
意地のぶつかり合いとなった試合は、ロスタイムも両チーム攻め込む姿勢を見せるがタイムアップ。リーグ1,2位の対決は3-3の引き分けに終わり、福大は前期敗戦の借りを返すには至らなかった。
福大はリーグ中盤に怪我人が続出し、FWのコマ不足に悩まされたが、山崎 凌吾選手(玉野光南)が復帰。4年生のエース石津 大介選手(福大大濠)も12月のインカレ出場に向け、懸命なリハビリを続けている。
守備面は、Jチーム相手にも十分通用する事を証明出来ているだけに、この二人とリーグ得点王に輝いた田中智選手と清武 功暉選手(大分トリニータU-18)が組み合わさった攻撃陣は破壊力が増し、対戦するチームも気が休まる暇は無いだろう。
12月18日から開催される「第60回全日本大学サッカー選手権大会」(インカレ)の福岡大学の戦いに、ぜひ注目して見て欲しい。
第26回九州大学サッカーリーグ(1部)最終順位
優勝 鹿屋体育大学(鹿児島)
準優勝 福岡大学 (福岡)
3位 福岡教育大学(福岡)
4位 宮崎産業経営大学(宮崎)
5位 日本経済大学(福岡)
6位 九州産業大学(福岡)
7位 日本文理大学(大分)
8位 九州共立大学(福岡)
9位 九州国際大学(福岡)
10位 九州保健福祉大学(宮崎)
優勝の鹿屋体育大学、準優勝の福岡大学がインカレに出場。

以下、監督・選手コメント
◇福岡大学 乾 真寛監督
「(試合を振り返っての印象は?)ピッチコンディションは良かったんですが、風の影響が強かったので前半は風下を選びました。ある程度、風で押し込まれる部分が有り結果前半0-2で折り返しましたが、ビックチャンスはウチの方が4,5回作れていたのでハーフタイムに、風上に立つ後半は十分に追いつけるという話をしました。 もう少し前半、2列目の中盤が攻撃で前に出て行って欲しかったんですけど物足りなかったので、後半から攻撃時にはトップ下まで入れる田村を入れました。だいぶFWに近い位置で後半プレー出来たので、それが流れを変えるキッカケになったんじゃないでしょうか。2-0のゲームっていうのは、得てして一本入ると一気に変わるので。 3点目まで怒涛の攻撃で行って、新しい選手も含めて守備一辺倒から攻撃性への感覚を呼び起こせたと思います。今日の結果は順位には影響無かったんですが、攻撃へのキッカケが欲しかったんです。その意味で相手コートで繋ぐことをトライして、中盤の選手が攻撃に絡んで前に出て行くのが課題だったので、後半はそれが出来て3点取ることが出来ました。
今日は、大学選手権に万全を喫する為に牟田は外しましたが、代わりに入った大武が合格ラインに近いところまで来たのが収穫でした。 田中も、点を取らないと得点王のタイトルを獲れませんでしたが、少し前半意識しすぎた感があったんですが、後半踏ん切りがついたのか思い切り良くプレーしていました。 攻撃の3枚において、今日は岡田が良いプレーをしくれましたが、田中と清武が、山崎、石津と絡んで、本来の攻撃力をあと4週間で、どれだけ上げていけるかに掛かっています。 守備に関しては、かなり力は付けて来ているので、そこに攻撃力を加えて大学選手権に上手く標準を向けていきたいですね。 その意味でも、0-2から逆転まで持って行けて攻撃の爆発力を確認できたのは収穫でした。
(インカレの意気込みをお聞かせください)このチームは、新たなチームだと思っています。 夏に一回戦で負けているので先ずは一回戦突破です。 今シーズンは関東や関西とも、そう差が無いです。天皇杯に大学の中で我々だけが戦える事が出来たのは、その間に力が伸びてる証拠ですから。いきなり上は目指せませんが、一戦一戦戦えば優勝の可能性も十分あります。4年生にとっては最後ですから、先ずは初戦必勝で望んで、そこで上手く攻守が噛み合えば、大学レベルの攻撃を抑える守備力は十分あるので、僅差の勝負に持ち込めば勝機もあるんじゃないでしょうか。 2年前の天皇杯で、明治大学が活躍した年に優勝したジンクスもあるので。 Jに対抗できたモノが、単なるフロックじゃないという事を、大学選手権で見せたいと思いますし結果にも繋げたいので、4週間良い準備をして挑みたいと思います」
◇鹿屋体育大学 塩川 勝行監督
「(リーグ戦を振り返られて)選手全員が良い意味で一つになってくれたんで、守備が安定していたのが一番だと思います。
(いつごろから優勝を確信されましたか?)先週の試合が終わるまで持てませんでしたが、早い段階に点が入って、選手が落ち着いてプレー出来てきたので勝利する事が出来ました。
(インカレへの意気込みをお聞かせください)ベスト8が最高なので、第一段階の目標として、ベスト4を目指したいと思います」
◇福岡大学 假屋 健太 主将(神村学園)
「(リーグ戦を振り返っての感想は?)今日は消化試合だったんですけど、九州での鹿屋との直接対決の結果は大きく左右するのですが、それ以外の相手に負けてしまったのが、リーグ戦で一番反省しなきゃいけないところなんで、来季はしっかり勝ってもらって、優勝をもう一回してもらいたいと思います。
(インカレへの意気込みを聞かせて下さい)今日も引き分けという結果に終わってしまったんですけど、これで終わりじゃないのでインカレで最終的にウチが日本で一番上の順位を獲れれば、このリーグ2位だったという結果も良い教訓って事になるので、インカレではしっかり良いプレーをしたいと思います」
◇福岡大学 石津 大介(福大大濠)
「(リーグ戦は不本意な結果に終わりましたが?)この4年生という時期は、先に繋がる大事な時期だったんですけど、春と秋に怪我をしてしまいリーグ戦も思うように試合に出れなかったんですが、落ち込んでる場合じゃないと思ったんで、次のステップやステージに向けて自分を鍛えるチャンスだと、リハビリに励んでいます。
(インカレには、間に合いそうですか?)たぶん、ギリギリ間に合うんじゃないかと思います。 大宮戦や湘南戦を見ても分かるように、チームが出来上がってきて良いチームになってきているので、最後全国獲って、今まで自分が居なかった間チームに迷惑を掛けているので、恩返しの意味も込めて1試合に1点は取りたいです」