6月8日に迫ったユーロ2012の開幕。“欧州最強国決定戦”を直前に控える今、大会に懸ける列強国たちの戦いを振り返ろう。彼らを知ることで、ユーロがより面白くなる!

■予選成績
GROUP G 1位
5勝3分0敗
2大会ぶり8回目の本大会出場
サッカーの母国ながら主要な国際大会での“失態”が続くイングランド。前回大会では予選すら突破することができず、本大会では“蚊帳の外”という最悪の状態だった。南アフリカ・ワールドカップでもドイツに完敗。雪辱を期して向かうのが今大会だった。
しかし、ファビオ・カペッロ監督が、ジョン・テリーのキャプテンはく奪騒動を受けて突如辞任。後任にはロイ・ホジソン監督が就任したが、前者に比べれば実績に乏しく、適任かどうかは未知数という状況だ。しかもエースのウェイン・ルーニーは2試合出場停止。“黄金世代”と呼ばれたスティーヴン・ジェラード、フランク・ランパード、テリーらに全盛期ほどの力はなく、リオ・ファーディナンドはメンバーからも漏れた。
母国を担うホープと言われたジャック・ウィルシャーの負傷により、続く若手も小粒なのが現状。加えて予選で大車輪の活躍だったスコット・パーカーも故障し、出場が危ぶまれている。つまり、スリーライオンズ(イングランド代表の愛称)はユーロを前に、混沌とした状態にあるわけだ。
ホジソン監督は、リヴァプールでは手腕を発揮できなかったがフルアムやウェスト・ブロムウィッチといった中堅クラブではビッグクラブを打ち破る“ジャイアントキリング”を成し遂げている。勝ちにこだわったなりふり構わぬサッカーをすると腹をくくり、選手たちが賛同すれば“サプライズ”を起こせるポテンシャルは持っているが、果たして……。
【次ページ】キープレーヤーは、新キャプテンに就任した“ダイナモ”
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ホジソン監督からスリーライオンズの新キャプテンに指名されたジェラード。イングランド代表において屈指の実績を誇り、周囲から信頼を得ている男にとって、この役回りは適任だろう。
しかし、所属するリヴァプールは8位に低迷。自身も故障が続き、リーグ戦18試合の出場に留まった。カップ戦でタイトルを獲得したとはいえ、従来のダイナミックでパワフルなプレーぶりは影を潜めている。イングランドが欧州最強国決定戦で飛躍する上で欠かすことのできない選手だが、コンディションを取り戻せなければ旋風を巻き起こすことは難しい
“黄金世代”が力を発揮できる最後の大会と言っても過言ではない今回のユーロ2012。ジェラードの奮起がカギを握る。
混沌とするスタメン争い。ホジソン監督の選択次第でメンバーは大きく入れ替わる可能性がある。中でもルーニーが不在のFW陣の小粒感は否めない。ルーニーを除けば、プレミアリーグ最多得点者は、11得点のデフォー。しかし同選手はトッテナムで確固たるレギュラーの座を築けず、スタメン出場は11試合に留まった。アンディ・キャロルも完全に伸び悩み状態。
ルーニーが復帰する3戦目までをどのように乗り切るかが、ポイントとなりそうだ。