2018.01.07

効果的だった交代リレーも流経大柏には通じず…悔しさを「痛感」矢板中央FW大塚の成長に期待

大塚尋斗
流経大柏戦では後半開始時からピッチに立った大塚尋斗 [写真]=小林浩一
世界各国を放浪するサッカージャーナリスト。巷ではユース教授と呼ばれる。

 4試合すべてFW望月謙と代わって途中出場。しかも、望月よりもプレー時間は長い。

 矢板中央のFW大塚尋斗と望月の交代リレーは選手権前から始まっていた。スタートは190センチと規格外の望月で相手を押し込み、途中で181センチの高さを持ち、ポストプレーと変化に富んだオフ・ザ・ボールの動きと突破が出来る柔軟性の高い大塚を投入する。

 このリレーはかなりの効力を生んだ。しかし、流通経済大柏にはその力は通じなかった。

 後半スタート時から望月に代わって投入をされると、流通経済大柏のCB関川郁万の強烈なマンマークにあった。空中戦では相手の気迫溢れるアタックの前に競り負けることが多かった。だが、「駆け引きでは絶対に負けたくないと思った。左右に揺さぶりながら、隙を見て裏に飛び込む動きを繰り返した」と、簡単に捕まらないように動きを工夫して、フリーになるチャンスをうかがい続けた。実際にマークを外す動きはできていた。しかし、流通経済大柏の前線からのプレスの前に、大塚の動きに呼応した良質なラストパスはなかなか来なかった。

「来るまで何度も何度も駆け引きし続けようと思った」と、焦れること無く、粘り強く訪れるチャンスを待った。一度だけ途中出場のFW山下育海のドリブル突破から、関川の視界から消える動きでフリーになり、縦パスをダイレクトで走り込んで来たMF松井蓮之へ正確に落とした。決定機だったが、松井のシュートはバーの上を越えて行った。

 それ以降はチャンスを作り出せぬまま、自身もシュートを1本も打てずタイムアップ。チームの快進撃は準決勝で幕を下ろした。

「悔しい。まだまだ自分がボールを引き出す力が足りなかったと言うことだと思います。僕はパスの出し手ではなく、受け手なので、もっと出し手に分かってもらえるアクションだったり、来たパスを着実にゴールに結びつける仕事を出来るようにならないといけないと痛感をした」

 最善は尽くした。しかし、その『最善』のレベルをもっと引き上げて行かないと、さらに上のレベルに行くことはできない。「日本一を目指して来年頑張りたい。そのためにはもっと戦えるようになりたい。今大会で感じたのは、決定力があるチームが勝って行くということ。僕は未だ決定力が足りないので、磨いて行きたいし、良いパスの受け手になりたい」と、身に染みて感じ取ることができたことこそ、大きな財産となったのは間違いない。

 チームは2年生が多く、FWのポジション争いをしている望月も同学年。今大会の経験者が中心となって、新チームを盤石のチームに仕立てないといけないし、望月とのポジション争いに打ち勝たないといけない。

「ハードワークや競り合いをもっとバチバチやらないと、スタメンは勝ち取れないことは今日の試合で改めて感じた。なので、それをもっと出して行きたいし、相手どうこうよりも自分に打ち勝つことが出来れば、必然的にスタートから出られるようになると思う」

 181センチの柔軟性あるストライカー大塚尋斗の進化は、これまでの自分を越えること。しっかりと頭に焼き付いた自分の現在地をスタート地点にして、今、より高みを目指して力強く走り出した。

取材・文=安藤隆人

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