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PK方式に持ち込まれた桐蔭学園と一条の熱戦 気になった審判のジャッジ

2018.01.03

試合終了直前のプレーで追いついた一条がPK戦で桐蔭学園に勝利 [写真]=兼子愼一郎

取材・文=川原宏樹(提供:ストライカーデラックス編集部)

 桐蔭学園と一条による試合は高校生のトーナメント戦らしく緊張の中からも気持ちが前面に表れてくる熱戦となった。そんな素晴らしい好ゲームの中で、審判のジャッジが少々気になった。

 ひとつは、前半19分の出来事。一条MF石川航大のラフプレーによって、桐蔭学園DF吉田剛が負傷。ファウルの判定でプレーが止まり、石川には警告が掲示された。その後、吉田は治療のためにピッチ外へ出された。

 競技規則の第5条には「競技者が重傷を負った場合、プレーを停止し、確実にその競技者をフィールドから退出させる。負傷した競技者がフィールド内で治療を受けることはできず、プレーが再開された後に復帰する」と書かれており、吉田の退出は普通の出来事かと思われるだろうが、競技規則には「フィールドから退出する要件につき、次の場合のみ例外とする」と、相手のラフプレーによって一方が不利にならないように例外を認めている。それは「相手競技者が警告される、または、退場を命じられるような身体的反則(例えば、無謀な、または、著しく不正なファウルとなるチャレンジ)の結果として競技者が負傷したが、負傷の程度の判断と治療がすばやく完了できるとき」と定められている。

 この場面はこの例外に当たるプレーで、治療のためにピッチ外へ退出させられるべきではなかった。出血していたようなので止まるまで時間がかかるとの主審の判断であったかもしれないが、ピッチ内で治療をさせる様子は全く見られなかった。結果として、桐蔭学園は約4分間を10人で戦う不利な状況になってしまった。

 2つ目は、PK方式での出来事だ。競技規則によれば「ペナルティーキックのとき、ボールがけられる前にゴールキーパーがゴールラインを離れたかどうか」を副審が確認しなければならないと定められている。また、その行為があった場合「ペナルティーキックを再び行う+ゴールキーパーに警告」と記されており、PK方式においてもそれは例外ではない。

 この試合では、どちらのGKもキッカーがける前に前方へ飛び出しており、上記の反則に当てはまるものと思われる。それも一度ではなく、ほぼすべてのキックでそうだったので、この審判団は2016年に改正されたこのルールを知らなかったのではないだろうか。

 試合はどちらも死力を尽くした見ごたえのある内容だった。審判のジャッジに「おや!?」っと疑問に思うシーンが減ってくれれば、もっと楽しく観戦できたような気がする。

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