2017.12.30

【高校選手権展望】<東福岡>“赤い彗星”覇権奪還へ 最注目は攻守の二枚看板

「攻」の要・福田(左)と「守」の要・阿部 [写真]=川端暁彦
2013年までサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で編集、記者を担当。現在はフリーランスとして活動中。

“赤い彗星”の異名で知られる前々年度王者・東福岡が覇権奪還に挑む大会となる。その注目はやはり、Jクラブ加入の内定している攻守の二枚看板だ。

「攻」を担う一人は本山雅志(ギラヴァンツ北九州)ら幾多の名手が背負ってきた伝統の10番を背負う、ガンバ大阪内定のMF福田湧矢。主将も務めるアタッカーは、前々年度の優勝を1年生ながら経験するなど早くから大きな期待を受けてきた選手でもある。前回大会は主力の一人として臨んだが、準々決勝で東海大仰星に苦杯。打たれたシュートわずかに1本という試合内容ながら、その1本に泣く結果で、サッカーにおける決定力の重要性を痛感させられた。

 ウイングとして得意のドリブルを存分に発揮していた前年度から一転、今年はインサイドハーフとして「10番」としてより重い仕事を求められてきた。目前のマーカーをはがす技術は元々あったが、「サイドと違って全方位から敵が来る」判断の部分での難しさも痛感しながらの戦いだった。守備に関しても、運動量についてもより高いレベルを求められ、そしてその上で試合を決める仕事も要求される。もちろん、主将としてオフ・ザ・ピッチの仕事もある。福田には優勝時の主将である中村健人(明治大)の立ち居振る舞いという具体的なイメージもあるのだが、それだけにプレッシャーもあった。もっとも、こうした過大とも言える要求を森重潤也監督ら首脳陣が突き付けるのは、それをこなせる能力があるという確信があったからだろう。

 一方、「守」を担うのはファジアーノ岡山内定のDF阿部海大。シーズン途中からレギュラーポジションを奪い取った成長株として臨んだ前年度の選手権では相手の攻撃をことごとく遮断するアグレッシブかつタフなディフェンスを継続的に見せる目覚ましい活躍を見せ、大会後からU-18日本代表に抜擢されるなど大きな飛躍を遂げた。

 今季は定評のある1対1の守りだけでなく、より組織的な部分での貢献を磨いてきた。モンゴルで行われたU-18代表のアジア一次予選で体調を崩し、選手権県予選でも本来のパフォーマンスを見せ切れなかったが、本番の全国大会にはしっかり合わせてくるはず。密かに注目を集める185センチの大型2年生DF西田翔央とのコンビでゴールにカギをかけに行くだろう。

 東福岡は攻守の二枚看板「だけ」のチームでは決してない。能力の高い選手がベンチを含めてズラリとそろうチームだ。しかし、だからこそこの二枚が中軸としての存在感をしっかり示せるかどうかは重要なポイントだ。優勝旗奪還を目指す“赤い彗星”が、選手権にチャレンジャーとして挑みかかる。

取材・文=川端暁彦

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