2017.12.28

【高校選手権展望】<清水桜が丘>新興校に受け継がれる“伝統のエースナンバー「8」”

白井海斗
清水桜が丘の主将・白井海斗 [写真]=吉田太郎
育成年代を中心に取材活動を展開。

 全国高校サッカー選手権大会静岡県予選決勝では県内三冠を狙う静岡学園にボールを支配され、MF渡井理己(徳島ヴォルティス内定)に4人抜きのスーパーゴールも決められた。だが、エースFW白井海斗主将が「みんなで我慢してやり続けるというのが桜が丘の良さ」と説明する清水桜が丘は、最後まで2点目を許さなかった。

 静岡学園が繰り出すドリブル、縦パスを清水桜が丘の各選手が責任感の強さを感じさせる動きで封鎖。“静岡のファンタジスタ”こと白井が必死のプレスバックで渡井のドリブルに食らいついていたのをはじめ、2人、3人がかりで相手を挟み込んで攻撃を食い止め、中盤のキーマンであるMF築地健人と長身MF川口慶祐のダブルボランチがセカンドボールを回収し続けた。

 ショートカウンターから1年生FW松永颯太の貴重なゴールで追いついたチームは、194センチの超大型守護神・眞杉雛多のファインセーブもあって延長戦を含めた100分間を1失点で終了。6人目までもつれ込んだPK戦を制して選手権初出場を決めた。

 清水桜が丘は13年4月に清水商と庵原が統合して開校した新興校。だが、選手権優勝3回、インターハイ優勝4回などの歴史を持つ清水商のブルーのユニフォームを受け継ぐ清水桜が丘には伝統の力がある。ゴール前での非常に我慢強い守りと白井や松永、MF松下祐也を中心とした速攻で少ないチャンスでも決めきる勝負強さ。名古屋グランパスの風間八宏監督やGK川口能活(現SC相模原)、MF小野伸二(現北海道コンサドーレ札幌)らを育てた名将・大瀧雅良監督も成長を認めるチームは、静岡代表として臨む選手権で優勝を目標に一戦一戦戦う。

 注目は清水商時代からのエースナンバー「8」を背負う白井だ。身長170センチ、体重60キロとサイズは大柄ではないものの、そのテクニックとサッカーセンス、そして決定力はずば抜けている。1年時のインターハイ予選で5試合連続ゴールを決めて優勝に貢献。当時、大瀧監督は教え子の藤田俊哉(元日本代表)同様の得点感覚の持ち主と絶賛していた。

 早くから注目されたFWは、県内で徹底的なマークを受けてきた。その中で「ボールも蹴れるし、ドリブルも狙える子」(大瀧監督)という白井は着実に進化。静岡県選抜の一員として出場した今年8月のSBS国際ユースサッカー大会では、U-18日本代表相手に技ありの決勝ゴールを決め、U-18チェコ代表のDFがファウルで止めるしか無いようなドリブルも見せていた。

 今回の県予選では6試合で6ゴール。決勝トーナメント突入後に得点数が減ったこともあって本人にとっては不満の内容だったが、それでも鮮やかにDFの逆を取るドリブル、敵の隙を逃さないラストパスで脅威になり続けた。今回、彼にとって待望の舞台だった選手権にいよいよ初登場。「毎試合1点、2点と得点してチームに貢献するのが目標」。普段からチームメートたちに対して声がけしているように、楽しむことを忘れない。同時に伝統あるチームの主将、エースの責任感を持って戦い、自身の将来のためにも結果にこだわる。

取材・文=吉田太郎

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