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和倉ユース連覇狙うFC東京U-18のエース、佐藤亮が猛練習で獲得したシュート技術

2015.08.10

文・写真=安藤隆人

 プレミアリーグイーストで得点ランキングトップをひた走る、FC東京U-18のエースストライカー・佐藤亮

 DFとの駆け引きがうまく、一瞬のスピードで相手を交わすと、自慢の左足のシュートでゴールを陥れる。自分の形を持っている彼の最大の魅力は、「シュートのうまさ」にある。

「常に相手のDFやGKの位置、重心のかかり方を見て、シュートコースやキックの質を変えています」。

 シュートエリアでヘッドダウンせず、相手の状況を読み取って、数あるシュートコースから瞬時に選択をする。この質が高いからこそ、彼のシュートは面白いように決まる。

 和倉ユース初戦の履正社戦でも、彼のゴールから試合は動いた。7分、DFラインの裏に出たパスに、ダイアゴナルランで反応すると、バウンドしたボールにうまくステップを合わせ、鋭い腰の回転から左足シュート。ペナルティーエリア左斜め45度の位置から放たれたシュートは、GKの頭上を破って、ゴール右上隅に突き刺さった。

「相手DFが3人来ていたけど、得意の左足に持っていこうと思いました。GKを見たら、少し前に出ていたので、頭上を破って逆サイドを狙おうと思いました。身体をねじって足を振りきる事を意識して、打ちきりました」

 本人はさらっと答えたが、このプレーはかなりハイレベルなものだった。自分の身体の向きと逆の方向に、正確にふかさずにシュートを打ちきれるのは、視野の広さとブレない体幹、下半身の強さなど、多くの能力が必要となる。

 このエースの一撃で勢いに乗ったチームは、インターハイベスト8で、同じプレミアリーグに所属する履正社(履正社はウエスト)を相手に、攻守に圧倒し、5-0の大勝。佐藤も4点目のゴールを挙げた。

「シュートに関しては、普段の練習でも、自主練でもかなり意識を持ってやっています。1点目のような形のシュートは、自主練でかなりやっていて、腰のひねりはずっと意識しているんです」

 まさに普段の練習の賜物が、彼をより怖いストライカーへと成長させている。

「どの方向からでもシュートを狙える選手になりたいので、もっともっと腰のひねりや左足の精度を磨いていきたいです」

 笑顔の裏には、強烈な向上心が隠れている。まずは和倉ユースで得点王と2連覇を誓って、都のストライカーは好発進を切った。

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