2017.01.05

駒澤大高の“強み”と真っ向勝負 逆転勝利を手繰り寄せた佐野日大の戦法

得点を喜ぶ佐野日大の選手たち [写真]=梅月智史
育成年代を中心に取材活動を展開。

 大きな体格差、フィジカル差を手加減なしの当たりで埋めた。第95回全国高校サッカー選手権は5日、準々決勝を行い、ともに初の4強進出を懸けた佐野日大(栃木)vs駒澤大高(東京)戦は佐野日大が2-1で逆転勝ち。栃木県勢では09年度の矢板中央以来となる準々決勝進出を決めた。

 試合前に配布されたメンバーリストに記されていた先発11名の平均身長は佐野日大が170.2センチで駒澤大高は177.8センチだった。身長差は何と7.6センチ。3回戦で山梨学院(山梨)からセットプレーで3得点している駒澤大高が、高さ、昨年度からの主力の多くを残している面でも優位に立つと思われた。

 実際に、試合は序盤から駒澤大高が引いて守る佐野日大を押し込んだ。ロングスローやクロスが何度もペナルティーエリアへ放り込まれた。佐野日大は両ウイングバックが押し込まれてほぼ5バックのような状態だったが、DF福田一成主将やDF今泉優作、DF柴崎和三が相手のロングボールにしっかりと競り続け、こぼれ球を外へかき出して、隙あれば高速カウンターを繰り出した。

 もちろん、空中戦で相手に先に触られることもあった。だが、佐野日大の守りは破綻しなかった。その理由について福田は説明する。「(駒澤大高が)セットプレーが強いのは分かっていた。自分たちはしっかり競って、セカンドボールを拾うことを意識していた。身体を当てて好きにやらせない。もし負けても、みんなセカンドボール拾うところだったり、身体当てるところを意識して、今日やったと思います。(海老沼秀樹監督から相手は)『当たるのに慣れている』、『どんどん、ぶつかって行け』と言われていた」

 駒澤大高はいわゆる“デュエル”の部分を強みにしている。相手の武器を逆手に取ってファウルを怖れず、普段以上に競り合いで相手に身体をぶつけていった佐野日大。それが自陣ゴール前で制空権を渡さなかったことにつながった。

 逆に佐野日大は先制された4分後の66分、自陣右サイドからのFKをFW野澤陸とMF飯淵玲偉が頭で競り勝ってつないだボールをDF梅澤崚が左足で同点ゴール。梅澤が「相手の得意なセットプレーで自分たちが得点取れたのは良いダメージ与えられたと思います」と振り返る一撃で追いついた佐野日大は、後半終了間際にも敵陣中央での素晴らしい囲い込み、インターセプトからFW長崎達也が決勝点を奪った。相手の強みの部分で対等近い戦いを見せ、ダメージも負わせた佐野日大が準決勝へ駒を進めた。

文=吉田太郎

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