2017.01.01

夏前にFWからボランチへコンバート 指揮官の期待受ける鹿児島城西・大脇瑞城

大脇瑞城
鹿児島城西MF大脇瑞城の先制点のシーン [写真]=梅月智史
世界各国を放浪するサッカージャーナリスト。巷ではユース教授と呼ばれる。

 試合を決めたのは、2年生ボランチの一発だった。北陸との高校選手権1回戦、鹿児島城西は6分に右FKを得ると、永吉広大のキックに反応した大脇瑞城が、ニアサイドに飛び込んでヘディングシュートを突き刺した。

 大脇はもともとFWとしてプレーしていた。夏のインターハイ前まではボールを収め、自ら仕掛けられるアタッカーとして君臨していたが、「前に強くない。強いシュートがしっかりと打てなくて、混戦でシャープに打てる力が足りない」と、小久保悟監督によりボランチへコンバートをされた。前線には元来サイドバックだった津留優晴が抜擢され、インターハイや県予選決勝でも得点するなど、急成長を遂げた。

 結果だけを見ると、FWとして失格の烙印を押されたように見えるが、「将来的にはボランチ、トップ下のどちらかで育って欲しいと思っています。サイズが大きいけどテクニックがあって、ボールを持ったらタメを作ることができている。だが、攻撃がいい分、守備力が足りないのは明白でフィジカル的に弱くて、コンタクトで倒れてしまう。守備では改善すべき点が多いけど、来年はチームの中心としてやってもらいたいし、しっかりと育てたい」と、コンバートには小久保監督の明確な狙いがあった。

 それは大脇に対する最大限の評価と期待の現れだった。その期待に応えるべく、試合開始早々にまず、攻撃で結果を出し、以降はボランチコンビを組む永吉とチャレンジ&カバーを繰り返しながら守備意識を持ってプレーした。小久保監督の言葉通り、守備面での拙さはあったが、「今年のチームは爆発的な攻撃力があるわけではない。1点を取ってから守備陣が頑張って抑えるチームだと思っています」と大脇本人が語ったように、ボランチというポジションで成長しようとする意欲は見せた。

 小久保監督は「今のところ、守備面で目をつむっている部分はありますが、将来的にはもっと自覚を持ってやらないと厳しいかなとは思います」と相変わらず厳しいが、それは愛情が深い裏返しでもある。指揮官の厳しくも温かい寵愛を受けながら、更なる成長に向けての幸先良いスタートを切った。

取材・文=安藤隆人

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