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「心」と「体」を鍛えて世界に挑め! NIKE MOST WANTED“日本代表”が特別強化トレーニング

2016.11.08

特別強化トレーニングに参加した白川(左)と西尾(右)。一対一はまさに真剣勝負 [写真]=NIKE

「世界仕様」の心と体を手に入れるべく、「NIKE MOST WANTED」の“日本代表”であるMF白川恵士朗(無所属)とMF西尾翼(東海大学)が7日、特別強化トレーニングに臨んだ。

「NIKE MOST WANTED」とは、若き才能を発掘することを目的とした世界規模のスカウトプロジェクト。「ジャパンファイナル」を勝ち抜いた両選手は、11月25日からイングランドのセント・ジョージズ・パークで行われる「グローバルファイナル」に日本代表として参加する。この日はまず、「心」を鍛えるためのメンタルトレーニングからスタートした。

 講師を務めたのは、スポーツ心理学に基づく「メンタルトレーニング」の第一人者である大儀見浩介氏だ。「集中しろ、プラスに考えろ、根性を見せろ、やる気を出せ……よく言われる言葉だけど、説明できる?」という問いかけから講義が始まった。「人間の心だって、風邪をひくことがある」と言う大儀見氏は、心の鍛え方を科学的なアプローチで分析していく。

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最初は緊張していたが、講義が進むにつれて笑顔を浮かべるように [写真]=NIKE

 講義の中で、2人がノートに描いたのは“ミッキーマウス”。多くの人が、ミッキーマウスを頭にイメージすることができるだろう。だが、実際に描くとなると、これがなかなかむずかしい。大儀見氏は「見慣れているのに、描くのはむずかしい。それはつまり、イメージと現実のギャップで、選手はそのギャップによって心理面が左右される」と説いた。では、どのようにしてギャップを埋めていけばいいのか。効果的な目標設定の方法、持続性のある自信のつけ方、高いモチベーションを生み出す方法など、多くの実例を交えながら講義は進んでいった。

「ただメモを取るだけではなく、ちゃんとイメージをしながらメモを取っていました。受け身ではなく、『何かを吸収しよう』という姿勢を感じました」と大儀見氏が語るように、初めてメンタルトレーニングを受けた2人は食い入るように耳を傾ける。中でも「自信のつけ方」が印象に残ったようで、西尾が「ずっと結果ばかりを求めていた時期があったんですけど、結果だけにこだわるのはダメな自信のつけ方だと知り、勉強になりました」と感想を述べると、白川もまた「やる気の出し方と自信のつけ方はすごく参考になりました。(試しながら)自分に合っているものを探したい」とメンタルトレーニングのヒントをつかんだようだった。

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大儀見氏(中央)からは「目標設定」の課題が与えられた

 大儀見氏は「グローバルファイナル」を控える2人に、海外では「とにかくコミュニケーションが必要」とメンタル面以外の極意も伝授。「言葉が通じなくても、ハイタッチや握手、ハグ、そして笑顔でコミュニケーションを取ればいい。オーバーアクションや表情だけでも意志は伝わる。コミュニケーションが取れないとプレーも受け身になってしまう」。強いメンタルはフィジカル同様、日本人選手が世界と戦う上で話題に挙がるテーマであり、約2時間にわたって学んだ世界で勝てる「心」の鍛え方はこれからのサッカー人生においても役立つに違いない。その一方で、短期のセレクション、ましてや世界各国から集う猛者たちの中で自分の価値を見せつけなければならないのも確かだ。

 メンタルトレーニングの後は、「NIKE ACADEMY TOKYO」の鈴木友規アスレティックトレーナーによる「体」を鍛えるためのフィジカルトレーニングへと移行。第2回目となった今回は、「動きの質とキレ」をテーマにしたプログラムが用意された。ストレッチを済ませると、スプリントやボールを使った一対一を精力的にこなす。土日の2日間で出された課題に取り組んだという2人に、鈴木トレーナーも「(前回よりも)良くなっている」とコンディションの向上を感じ取っていた。

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2回目となったフィジカルトレーニングでは個別メニューをこなす場面も

「教わったメニューを2日間やっただけで、重心の位置も安定してきたと感じるので、ここからまた良くなっていくと思います」(西尾)

「ちょっとずつ瞬発系は動けるようになってきたんですけど、まだ長距離は体が追いついてきていないので、そこは後2週間でちゃんと上げていかないといけない」(白川)

 25日から行われる「グローバルファイナル」を勝ち抜くと「NIKE ACADEMY」に入る資格が与えられ、世界最高峰のトレーニング環境で指導を受ける機会を得られる。大きなチャンスをその手につかめるか。心身ともにたくましさを増した若き“日本代表”に、期待せずにはいられない。

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