2016.01.04

地の利と経験を活かし、“中0日の戦い”に走り勝った駒澤大高が夏の王者・東福岡を迎え撃つ

松山工に勝利し、8強入りを決めた駒澤大高[写真]=平山孝志
2013年までサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で編集、記者を担当。現在はフリーランスとして活動中。

 全体に日程が少しずつ緩和されて現行方式に至った全国高校サッカー選手権大会だが、唯一の連戦となっている1月2日の2回戦と、3日の3回戦。「中0日」のバトルとなるのは、8強進出を懸けたこの3回戦のみだ。「選手権で最もキツい戦い」と指導者たちが口をそろえ、総力戦となることが確実な3回戦は、チームとしての地力が問われる舞台でもある。

 特に12月31日の1回戦から勝ち抜いてきたチームにとっては「4日で3試合目」。いくら40分ハーフかつ延長戦なしのレギュレーションとはいえ、過酷なものは過酷だ。松山工業高校との一戦に臨んだ駒澤大学高校もやはり、悩ましい状態にあった。DF二人が負傷欠場し、残されたメンバーも肉体的には厳しい状態にあった。対する松山工が2回戦からの登場のクジを引いているだけに、消耗という面でのハンディキャップは否めなかった。

 ただ、駒澤大高には経験という名のアドバンテージもあった。初出場だった5年前の第89回大会、駒澤大高は大津高校星稜高校を連破して旋風を巻き起こし、そしてこの3回戦で敗れた。「あのときはがんばり過ぎちゃった」と笑う大野祥司監督は、「今年はゆったりしながらがんばろうというスタンスに変えた。休むところは休んで、スピードアップするところはアップする」というメリハリを付けることを徹底。縦へ速く攻める伝統のスタイルは維持しつつ、落ち着いてつなぐ時間帯も作って、体力を残すことも意識させてきた。

 マネジメントの部分でも、一回選手たちを自宅に帰して「一回リラックスして、親の愛情を感じてこい」と、チームを“プチ解散”させている。地元の利を活かした形で心身の疲労回復を図った。もっとも、「再集合したとき、(雰囲気が)ゆるゆるだったので喝を入れないといけなかった」(大野監督)という状態だったそうなので、一長一短ある作戦ではあったが、それでもあえてリスクをとった。5年前の経験がそうさせたとも言えるだろう。

 結局、駒澤大高は日程的に有利だった松山工に最後は走り勝って2-1で勝利。選手層の厚さも含めた総合力の勝利であったし、5年前の先輩たちが切り開いた道が、経験という名の財産を後輩たちに残した成果でもあった。初の8強進出を果たしたイレブンは、未知の領域である準々決勝へ挑む。1月5日、“ホーム”駒沢陸上競技場にて迎え撃つ相手は、夏の王者・東福岡高校。まさしく相手にとって不足なし。

文=川端暁彦

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