2015.04.27

専修大、待望の今季初勝利で最下位脱出…源平監督「首の皮がつながった」/関東大学リーグ

専修大学
野田卓宏の逆転弾に沸く専修大学のゴール裏 [写真]=平柳麻衣

文=平柳麻衣

 絶対王者がようやく長く、苦しいトンネルを抜けた。JR東日本カップ2015第89回関東大学サッカーリーグ戦1部リーグ第5節、味の素フィールド西が丘で行われた25日の第2試合で、専修大学は慶應義塾大学を3-1で破り、今季初勝利を挙げた。

 2011年からリーグ4連覇中の専修大が、これほど1点の重みを感じたことはここ数年来なかったことだ。源平貴久監督は「本当によかった。首の皮がつながった」と冗談交じりに話したが、開幕から4試合をこなして2分け2敗で最下位。とくに「得点数1」というのは、関東リーグで無類の攻撃力を見せつけてきた専修大にとって異常事態と言える。

 今節は、ここまで2勝2分けの無敗で2位につける慶應義塾大と対戦。前半は「あまりにも内容が悪すぎて、試合になっていなかった」と、源平監督が振り返るほど攻守がうまく噛み合わず、22分にはPKを与え先制を許した。

 ハーフタイムに2枚替えを決断した源平監督は、後半開始からMF私市一樹とMF野田卓宏を投入し、システムを4-3-3から4-4-2に変更。この采配が奏功し、専修大がリズムをつかみ始める。

「ツーボランチ(私市、野田)がうまくやってくれた。今まではシステムに固執してしまっていたけど、途中で入れた選手が生き生きとやっているのを見て、僕の頭がちょっと固かったのかなと選手に教えてもらったと思う」

 システム変更により右サイドに配置された司令塔のMF北出雄星は、水を得た魚のようにボールに絡む回数を増やし、チャンスを演出。また、1トップを務めていた山川翔也は、2トップになったことでマークの負担が減り、オフ・ザ・ボールの動きが光った。味方がボールを持つと一気に複数人が前線に駆け上がる「人もボールも動く攻撃的なサッカー」(源平監督)を随所に見せた専修大は、慶應義塾大ゴールに襲いかかる。

 すると64分、山川の右足のシュートで同点に追いつく。第1節に岡亘哉が挙げたファーストゴール以来となる久々の歓喜の瞬間に、歓喜の輪が広がった。74分に途中出場の野田が逆転弾を決めると、82分には前掛かりになる相手の裏を突き、カウンターからオウンゴールを誘発してダメ押しの3点目。得点力不足の“呪縛”から解放され、会心の勝利を収めた。

 4年間で築き上げてきた戦術やシステムを捨て、なりふり構わずプレーする姿は、「王者」らしくなかったかもしれない。ただ、「去年までのことはきちっと割り切って、これからは臨機応変にやっていきたい」という指揮官の変化は、チームが大きな壁を越えるきっかけとなり、結果にもつながった。また、「今後はポジションもコンバートしたい。まだ使っていない良い1年生もいる」とも明かしており、さらに柔軟な采配が期待できそうだ。

 第5節を終えて未勝利のチームはなくなり、今季のリーグ戦も大混戦が予想される。一度味わった最下位転落という屈辱をエネルギーに変え、専修大はここから這い上がる。

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