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王者に完勝の明治大が開幕2連勝…専修大は首位陥落/関東大学リーグ

2014.09.17

1ゴール1アシストを記録した明治大MF差波優人 [写真]=内藤悠史

 関東大学1部リーグ第13節が13日、14日に各地で開催。味の素フィールド西が丘で行われた第2試合では、専修大学と明治大学が対戦した。

 4連覇を目指す専修大は、前節の後期開幕戦で最下位・筑波大に辛勝して、首位をキープ。対する明治大は逆転優勝を目標に、専修大と勝ち点5差で5位につける。近年、好ゲームを見せてきた屈指のカードは、豊富な運動量を武器に主導権を握った明治大が、3―1の完勝を収めた。

 前節、総理大臣杯覇者の流通経済大に完封勝利し、波に乗る明治大は、今節から主力のDF室屋成(2年・青森山田高校出身)がU―21日本代表招集のため離脱したが、その影響は微塵も感じさせない。神川監督が「流経大戦後の練習から、選手たちはとても生き生きとしている」と話したように、判断力、球際の激しさ、走力、全てにおいて専修大を上回った明治大イレブンのプレーは、自信に満ち溢れていた。

 その象徴とも言えるプレーが、先制点の場面。6分、MF差波優人(3年・青森山田高校出身)がボールをカットすると、「(プレーの調子が)悪い時には視野が狭くなるのが自分の課題だが、今日はファーストプレーが上手くいったことで顔を上げてプレーできていたので、(藤本)佳希の動き出しが見えた」と、最終ラインの背後へ地を這うような高速スルーパスを送る。ボールを受けたFW藤本佳希(3年・済美高校出身)は、GKとの一対一を制して難なく流し込んだ。

 青森山田高校時代は、日本代表MF柴崎岳の一年後輩でコンビを組んでいた差波。33分には、精度の高い右足のキックで追加点ももたらす。ペナルティーエリア手前で自らが倒されて得たFKを、味方が作ったコースに確実に蹴り込み、前半で明治大が2点のリードを奪った。

 後半に入ると一転、専修大が司令塔のMF北出雄星(3年・三菱養和SCユース出身)を中心に、従来の流れるようなパスワークを披露する。50分には北出が起点となり、最後は得点ランク1位のFW前澤甲気(4年・清水商業高校出身)が今季10点目となるゴールを押し込み、1点差に追い上げた。

 流れは完全に専修大に傾いたかと思われたが、明治大は苦しい時間を最少失点で堪え凌ぐ。77分、カウンターのチャンスに途中出場のFW三苫元太(3年・アビスパ福岡U―18出身)が抜け出し、最後は中央でボールを受けたFW和泉竜司(3年・市立船橋高校出身)がゴール右隅へ一閃。前期リーグをけがで欠場した和泉は、待望の今季初ゴールでチームの勝利を決定付けた。
 
「早い時間帯に点が入り、リズムに乗れたのは大きかった」と明治大の栗田助監督が話すように、先制点が全ての好循環を生み出した明治大。今季の専修大戦は1勝1分けとなったが、主将のGK三浦龍輝(4年・FC東京U―18出身)は、「(首位との)勝ち点差はまだ離れているので、僕らはやるだけ。相手がどこであろうと自分たちのサッカーをして結果を出したい」と、残る試合に向け気を引き締めた。

 対照的に専修大のエース・仲川輝人(4年・川崎フロンターレU―18出身)は「専修大らしさは何もなかった」と完敗を認めた。また、勝ち点2差で2位につけていた順天堂大が、3位の慶応義塾大との直接対決を制したため、専修大は首位陥落となった。
 
 関東大学1部リーグ第12節の結果および順位表は以下のとおり。同リーグは2回戦総当たり方式で開催され、後期日程は11月16日まで行われる。

国士館大1-1東京国際大
桐蔭横浜大1-2中央大
順天堂大1-0慶應義塾大
専修大1-3明治大
流通経済大1-0筑波大
早稲田大2-2駒澤大
 
1位:順天堂大学(勝ち点30/得失点差+15)
2位:専修大学(勝ち点29/得失点差+19)
3位:早稲田大学(勝ち点25/得失点差+7)
4位:明治大学(勝ち点24/得失点差+8)
5位:慶應義塾大学(勝ち点24/得失点差+7)
6位:国士舘大学(勝ち点22/得失点差+3)
7位:駒澤大学(勝ち点17/得失点差-7)
8位:流通経済大学(勝ち点14/得失点差-6)
9位:東京国際大学(勝ち点10/得失点差-7)
10位:桐蔭横浜大学(勝ち点10/得失点差-14)
11位:中央大学(勝ち点8/得失点差-10)
12位:筑波大学(勝ち点5/得失点差-15)

文=平柳麻衣

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