2014.08.07

【インハイ・ピックアップ選手】一番の輝き魅せた、東福岡のスター選手支えるMF赤木翼

インターハイ2014
インハイ準決勝の青森山田戦で2ゴールの活躍をみせたMF赤木翼 [写真]=安藤隆人

 エース・中島賢星、屈強なアタッカー・増山朝陽と、決勝進出を決めた東福岡には、2人の注目選手がいる。だが、16年ぶりの全国制覇に王手を掛ける準決勝・青森山田戦で、3-1の勝利に貢献したのは、『赤い彗星』が誇る両サイドアタックの左を担うMF赤木翼だった。

「確かに賢星と朝陽は凄いし、2人が注目されることで、東福岡というチーム自体が注目されるのは凄く嬉しい。もちろん個人的に注目はされたいけど、賢星や朝陽を陰で支える選手として頑張りたい」

 謙虚にこう語るが、昨年からレギュラーとして活躍する彼は、鋭いドリブルとゴール前での落ち着きとシュートセンスが光るポイントゲッター。高円宮杯プレミアリーグウェストでも、チーム最多の5ゴールをマークするなど、チームの伝統とも言えるワイド攻撃において、欠かすことのできない存在だ。

 だが、今大会は1回戦から準々決勝まで、4試合で19得点と大爆発した攻撃において、2回戦の8-1で圧勝した神戸弘陵戦での1点のみ。もちろん得点以外のプレーで存在感は示していたが、「みんなが好調なのに、自分は点を取れず、特に3回戦の山梨学院大附属戦では、まったく機能しなかった。ずっと悔しい気持ちを持っていた」と、結果が出せず苦しんでいた。

 しかし、準決勝の大舞台で、彼は大きく躍動した。これまでチームをけん引していたエース中島賢星が出場停止明けで、思うように流れに乗れず、右の増山も準々決勝でふくらはぎを痛め、万全ではない中、彼はこれまでのうっぷんと、チームへの感謝を爆発させるかのように。

「立ち上がりからどんどん仕掛けていこうと思った」

 この言葉通り、開始早々の1分、右サイドを突破した増山の折り返しを、走り込んでダイレクトシュート。これはミートしきれず、枠をそれたが、ファーストシュートを放ち、チームに勢いをもたらした。10分にもシュートを放つと、このこぼれ球の展開から、FW木藤舜介の先制点が生まれた。そして24分、増山の右からの折り返しを、相手DFの後方からダッシュして前で受けると、そのままカットインから右足で決勝点となる2点目を流し込んだ。「最初から真ん中にいると、マークに付かれてしまうので、相手の後方から前に出て、シュートの時はGKが動いた逆を狙った」と、まさに狙い通りのゴール。

 さらに33分、左サイドで木藤がボールを持つと、ダイアゴナルランでバイタルエリアに走り込み、木藤からのクサビのパスを引き出す。この瞬間、赤木は非常に冷静だった。ワンツーリターンを狙って、一気に縦に入ってきた木藤を見て、「木藤が凄く良い動き出しをしてくれて、相手DFの重心が木藤の方に動いたのが見えたので、縦に切れ込んでシュートを狙った」と、木藤の動きをおとりに使って、鋭く反転して一気に抜け出した。飛び出してきたGKとの1対1を、ループ気味のシュートで制し、試合を決定づける3点目。苦しんでいた赤木の2発が、チームを決勝に導いた。

「賢星と朝陽はいいライバル。特に朝陽は1対1に強いし、自分に無いものを持っている。でも、自分も朝陽に無いものを持っている。凄くいい刺激をもらっています」

 次なる相手は熊本県代表の大津高校。実は彼は熊本県八代市出身。中学卒業時に熊本を離れ、東福岡にやってきた。

「東福岡でサッカーをしたくて、熊本を出てきただけに、地元の大津には絶対に負けたくない」

 大津とは九州大会決勝で顔を合わせ、その時は赤木の2ゴールで2-0の勝利を挙げている。準決勝で得点という自信を取り戻した赤木は、その再現を狙い、再びヒーローになろうとしている。チームメイトへの感謝と強烈なライバル心と共に―。

(文=安藤隆人)

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