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ベンチスタートのエース、名門・鹿実の10番福島 インハイにかける想い

鹿実の10番・福島【写真】=安藤隆人

 鹿児島実業の背番号10・のエース福島立也は、エースでありながら現在はスタメンではない。

 「あいつがエース。攻撃のカギを握る」と、森下和哉監督は口にするが、まだまだ信頼感と言う面では完全に監督の心をつかめているわけではない。

 福島は滋賀県のRESTA FCに所属していた中学時代は、1年でナショナルトレセンに選ばれるなど、注目された存在であった。中学卒業後に、福島が選択したのは、名門・鹿児島実業。

「全国制覇をするためにここに来た」

 名門と言えど、入学する時は、全国から遠ざかり、低迷を強いられている時期だった。だが、自らが名門復活を担う気概で、鹿児島にやってきた。

 しかし、2年間は非常に苦しい時期が続いた。鹿児島城西、神村学園の壁にいつもあと一歩のところで敗れた。昨年はレギュラー11人中10人が1,2年生で、彼がエースとなったが、チームを全国に導くことは出来なかった。

 そして最終学年となった今年、いきなり怪我に見舞われる。3月に復帰するも、そこから思うようにコンディションが上がっておらず、スタメンからも遠ざかっている。

「怪我はもう大丈夫ですが、体力的にまだまだ戻っていません。調子に波があるし、なかなかうまくいかない」

 思うような状態ではないことに、若干の焦りを抱えたまま、エースは自身最後のインターハイ予選に挑んだ。この予選でもジョーカー的な役割となり、3回戦の志布志戦では0-1の状況から、試合をひっくり返す2ゴールを決めるなど、存在感を見せた。しかし、『事実上の決勝戦』となった鹿児島城西戦ではノーゴール、決勝の出水中央戦でも後半途中から投入され、ノーゴールに終わった。結果的にはチームは優勝し、9年ぶりとなる悲願の全国の切符を掴むことが出来たが、エースの責務を果たせたかというと、疑問が残る結果であった。

「もっとチームのために走らないと全国でも通用しない。昨年までは自分が自分がというのがありましたが、もっと守備をして、かつ決定的な仕事をしないと、スタメンに戻ることはできないんです。エースである以上、チームに貢献をして、しっかりと結果を残さないといけない。今は本当に自分に納得がいかないことばかりです」

 必死でもがく名門のエース。しかし、ようやくインターハイと言う舞台が用意された。今こそスタメンを確保し、納得いくようなプレーが出来るか。鹿実のナンバー10は、自覚と成長への意欲を胸にリスタートを切った。

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