2014.01.31

前橋育英注目の2年生MF鈴木徳真 『献身性』と『したたかさ』を併せ持つ

本連載の著書である安藤隆人氏は、元銀行員という異色の経歴を持つサッカージャーナリスト。今では、高校サッカーを中心に日本列島、世界各国を放浪し精力的な取材を行っている。巷ではユース教授と呼ばれる。本連載では安藤氏の“アンダー世代”のコラムをお届けする。

文=安藤隆人

この連載を共に展開している川端氏は、来シーズン注目の2年生選手を紹介しているが、私も随時紹介していこうと思う。

 一人目は前橋育英2年生のMF鈴木徳真だ。彼は昨年、U-17日本代表の一員として、UAEで開催されたU-17W杯に出場。ベスト16進出に貢献した。

 彼の特徴は冷静な判断力と正確な技術。中盤の底で試合の流れと相手の意図を巧みに読み取り、先回りをしてボールを奪い取り、正確なパスで攻撃を組み立てる。特に相手の急所を射抜く精度の高いラストパスは一見の価値あり。背筋をぴんと伸ばした姿勢から、チャンスと見るや、一発で局面を変えるプレーは圧巻の一言。

 中でも私が彼にほれ込むのは、『献身性』と『したたかさ』にある。幼い顔つきで、いつも笑顔を絶やさない彼は、ピッチ外でも常に周囲に目を配り、その場にふさわしい立ち振る舞いをする。

「いかに味方がプレーしやすい環境を作れるかを考えています。その中で自分が生きればいいと思っています。味方がいてほしいところにいて、相手がいてほしくないところにいる。そういう選手になりたいです」

 受け答えも優等生。だが、前橋育英のチームメイトであり、U-17日本代表でもチームメイトであった、同じ2年生のMF渡辺凌磨は「(鈴木)徳真はずるい。いつも“いい人”ぶりを見せるけど、実は腹黒いですよ(笑)」と評している。相手の意図を読み取って、ベストな振る舞いを見せる彼は、確かに『腹黒い』と言えるかもしれない。

 腹黒いと言ってもそれは良い意味で、ピッチ上でも冷静に状況を俯瞰で見ることができる。相手を欺くプレーや、味方を助けるプレーを素早い判断と正確な技術で、淡々とこなす。ピッチ上には人間性が出ると言うが、彼を見ているとまさしくそうだなと感じる。

 今年一年、彼はこの『腹黒さ』にどこまで磨きをかけてくれるのか。相棒の渡辺と共に注目していきたいと思う。

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