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リベンジを誓う四日市中央工業のDF中田永一「新シーズンは自分が中心になる」

2014.01.20

富山第一との準決勝決めたFKで強烈な印象を残した中田

文=川端暁彦

 1月13日に第92回全国高校サッカー選手権大会は終わったが、彼らはあの大会中だけボールを蹴っているわけではない。そこで今回から、新シーズンに向けた高校年代の“期待株”を連載で紹介していきたい。

 最初に紹介するのは、四日市中央工業の左サイドバック、中田永一である。中田永一と言われてピンと来ない人でも「国立の準決勝でトンデモないFKを決めた選手」と言ったら思い出す人は多いだろう。富山第一との準決勝、0-1で迎えた前半44分。ゴール前左寄りの位置から左足でファーサイドネットに蹴り込んだFKは、「あれは仕方ない」と富山第一側がそろって脱帽したほどの鮮烈な一撃だった。

「巻いて蹴るのは得意なんです」と語るFKは、「動画サイトで見て参考にした」中村俊輔(横浜FM)の左足を徹底研究した成果。そもそも中村を参考にしたのは樋口士郎監督(横浜FMを樋口靖洋監督の実兄)の勧めだったのだという。「そんなに得意というわけでは……」と語っていたFKだが、一つの自信が彼に必殺の武器をもたらすことになるかもしれない。

「(横浜F、福岡、市原などでプレーした)中田一三の甥」というコピーが付いて回った今大会だが、左足のキック精度を生かしたビルドアップを含めて質の高さを見せた。180センチの長身というもう一つの武器もある。最終的には自身のPK失敗が直接的な原因となり、チームは準決勝で敗退。「僕が足を引っ張ってしまった」と悔恨の涙を流すこととなったが、この経験を財産として生かせるかは今後の彼次第。「新シーズンは自分が中心になる」と決意を語った大型サイドバックは、リベンジに向けて早くも走り出している。

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