レアル・マドリードを退団したカシージャス [写真]=Getty Images
レアル・マドリードからポルトへの移籍が合意しているスペイン代表GKイケル・カシージャスが、12日にレアル・マドリードの本拠地サンティアゴ・ベルナベウで退団会見を行った。同日付のスペイン紙『アス』など各紙が報じている。
カシージャスはプロとしては16年間、下部組織時代を含めれば25年間をレアル・マドリードで過ごした。愛着あるクラブからの退団にカシージャスは「まずこれを言うのは難しいけど、僕のこの特別な瞬間に立ち会ってくれてありがとう。この偉大なスタジアムに来て、みんなにお別れを言わなくてはならない。とくにレアル・マドリードというクラブにね」と、改めてクラブを離れることを明言した。
ポルトへ移籍することになったが、同選手は「昨日から僕はレアル・マドリードの所属じゃなくなった。ポルトへ行くという決断はとても魅力的なものだったよ。ポルトの(ピント・ダ・コスタ)会長、(フレン・)ロペテギ監督、そしてチームメートたちも含めてね。僕は多くを勝ち取ってきて、それは僕を幸せにしてくれた。だから、ベストを尽くしてファンを失望させることなく、精一杯頑張ろうと思うよ」と新天地でも活躍すると誓っている。
1990年に下部組織へ入団したことを振り返り、「25年間ゴールを守ってきた世界最高のクラブを去る。全てを与えられてきたこの場所にさよならを言う日が来るなんてね。9歳の時に来たことを昨日のように覚えている。最初にこのユニフォームに袖を通した時、僕は夢に満ち溢れていたよ。その間に笑って、泣いて、勝って、負けて…このクラブが僕を人として成長させて形作った。尊敬、友情、謙遜といったものの価値を知ったよ」と、多くを学んだことを明かした。
また、ともに時間を過ごした選手、スタッフについては「チームメート全員を覚えているよ。それぞれみんなかけがえのない時を過ごしたし、家族のようだった。最高の仲間を得たよ。もちろん監督たちもね。彼らからは理解力、知恵、経験、プロフェッショナリズムを学んだね」と述べている。
家族についても「父と家族にも感謝したい。本当に力になってくれた。特に妻と息子とは素晴らしい日々を共有していっている」と感謝の言葉を述べた。
最後に愛するクラブに向けて、「僕はレアル・マドリードにすべてを捧げたい。無償のサポートをありがとう。どのカップを掲げる時も、みんなが支えてくれた。いつだって手を差し伸べてくれた。いいキーパーだった時も悪いキーパーだった時も。みんなが僕のことをいい人として覚えておいてくれることを願うよ。僕の数々の失敗と最高のプレーを含めてね。ありがとう。本当にありがとう。絶対に忘れないし、どこへ行っても叫び続けるよ。アラ、マドリード!」と目に涙を浮かべながら深い愛情を語り、会見を締めくくった。