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南野、硬さ残るデビュー戦も指揮官は期待込みの評価「心配はない」

2015.02.17

ザルツブルクのヒュッター監督(左)と南野拓実(右)[写真]=Bongarts/Getty Images

 14日のオーストリア・ブンデスリーガ第20節で、ザルツブルクのFW南野拓実が欧州デビューを飾った。

 リーグ2連覇を目指すザルツブルクは、ウィンターブレイク中にスロベニア代表MFケヴィン・カンプルが日本代表MF香川真司の所属するドイツのドルトムントへ、ブラジル人FWアランが中国の広州恒大へ移籍。2人の主力を失い、「再スタート」と位置付けられたウィンターブレイク明け初戦は、最下位ウィーナー・シュタットに2-0で貫禄の勝利を収めた。

 その試合に先発出場で欧州デビューを飾った南野に、地元メディアは動きに硬さがあったものの、新生ザルツブルクの担い手として、まずまずの評価を与えた。

『Kleine Zeitung』紙は、ウィーナー・ノイシュタット戦で新戦力が結果を残し、19日のヨーロッパリーグ、ビジャレアル戦に手応えをつかんだと評価。その新戦力の1人として、カンプルのポジションで先発した南野については、アドルフ・ヒュッター監督の「彼は練習でその力を示しているが、まだ時間が必要だということは承知の上。彼にはその時間を与えるつもりだ」という言葉を紹介した。

『KURIER』紙は、「新加入の南野は、まだ動きが非常に硬く、不安そうにも見えた。ひょっとすると、プレス席に押し寄せた6人の日本人記者が彼にブレーキをかけてしまったのかもしれない」と、南野がデビュー戦でぎこちなかったと指摘。

 オーストリア最大のスポーツサイト『Laola1』は、「新加入の1人、南野は大勢の日本人記者を前に、右サイドでデビュー。積極的に動いたが、どこか浮いていた」と、まわりに溶け込み切れていなかったとしたが、同時に、ヒュッター監督が南野に大きな期待をかけていることを伝えている。

「今日のタクミはあまりいい動きではなかったが、もっといいプレーを見せてきている。すぐには順応できないということは分かっている。彼はまだ20歳になったばかり。ひょっとすると、自らプレッシャーをかけてしまったのかもしれない。彼の練習での姿、取り組みを見れば、全く心配するようなことはない。彼には時間が必要で、こんなに若い選手にすぐに結果を求めるなんていうのは、あり得ないこと。彼には時間を与える。近いうちに、もっといいプレーをしてくれるだろう」

 この言葉からは、ヒュッター監督が新たなチーム作りに着手する中で、南野を長い目で育てていくつもりであることがうかがえる。

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