ガボン代表に選出されているドルトムントのオーバメヤン [写真]=Getty Images
日本代表MF香川真司が所属するドルトムントが、同クラブ所属のガボン代表MFピエール・エメリク・オーバメヤンに“アフリカ渡航禁止令”を出したという。13日、ドイツ紙『ビルト』が伝えている。
報道によるとドルトムントは、ガボン代表に選出されたオーバメヤンに対して、アフリカネーションズカップ予選の2試合、14日に行われるアンゴラ代表戦と19日のレソト戦には参加せず、ドイツに残るように説得。今年3月以降、西アフリカで猛威をふるっているエボラ出血熱に感染しないためだという。
今回の件についてチームマネージャーのミヒャエル・ツォルク氏は『ビルト』に対し、「これはヒステリーなどではなく、医学的な観点に立ってのことだ。我々には選手やチームを保護する義務がある」とコメントしている。
しかし代表からの招集レターが届いた場合、原則として所属クラブに拒否権はない。では、なぜオーバメヤンは現在もドイツにいるのだろうか。
同紙が報じたところによると、ガボンサッカー協会が送った同選手の招集レターは、規定より1日遅れて届いたという。オーバメヤンは同紙に以下のようにコメントしている。
「僕たちの協会はミスをしてしまったんだ。けれども、ひょっとしたら2つ目の試合(19日のレソト代表戦)には合流するかもしれない」
ただし、他のクラブはエボラ出血熱に対してドルトムントほどの危機感は抱いていない模様で、ボルシアMGに所属するギニア代表MFイブラヒマ・トラオレ、ブレーメンのコンゴ民主共和国代表MFセドリック・マキアディ、ヘルタ・ベルリンのコートジボワール代表FWサロモン・カルー、ハノーファー所属のセネガル代表DFサリフ・サネ、アウクスブルクのガーナ代表DFアブドゥル・ラーマン・ババ、シャルケに所属するカメルーン代表FWエリック・マキシム・チュポ・モティングなどは、現在それぞれの代表チームに合流し、アフリカネーションズカップ予選を戦う予定だ。