“死の組”から見る近年のトレンドとは? [写真]=Kommersant via Getty Images
2018 FIFAワールドカップ ロシアの組み合わせ抽選会が12月1日(日本時間1日24時/2日0時)に行われる。抽選会に先立ち、FIFA(国際サッカー連盟)が27日に過去大会の激戦組、通称“死の組”を紹介した。
FIFAは当時のFIFAランキングを用いて大会ごとの死の組を選定。1994年のアメリカ大会から2014年のブラジル大会まで紹介している。
■アメリカ大会(1994)
グループE…平均FIFAランキング「9」
・メキシコ(17)
・アイルランド(13)
・イタリア(1)
・ノルウェー(5)
決勝に進んだイタリアが入ったグループEが最も厳しいグループだった。結果は4チームが1勝1敗1分けの勝ち点「4」で並び、メキシコ、アイルランド、イタリアの3チームが突破。グループ内最少失点だったノルウェーは総得点で突破を逃した。イタリア、ロベルト・バッジョのPK失敗で有名な決勝戦の対戦相手ブラジルのグループB(ブラジル、スウェーデン、ロシア、カメルーン)も平均ランク「13.25」でタフな組だった。
■フランス大会(1998)
グループG…平均FIFAランキング「10.75」
・ルーマニア(5)
・イングランド(6)
・コロンビア(9)
・チュニジア(23)
日本が初出場したフランス大会では、FIFAランクトップ10の3チームが同居していたグループGが死の組。結果はランク通りの結果になり、ルーマニアとイングランドが決勝トーナメントに駒を進めたものの、どちらも1回戦で敗れた。ルーマニアは大会3位に輝いたクロアチアに敗戦。イングランドはアルゼンチンとのPK戦の末に大会を去った。
■日本・韓国大会(2002)
グループF…平均FIFAランキング「17」
・スウェーデン(16)
・イングランド(10)
・アルゼンチン(2)
・ナイジェリア(40)
イングランドが2大会連続で死の組入りを果たした。スウェーデンが1位、イングランドが2位で決勝トーナメント進出。FIFAランク2位のアルゼンチンがグループステージで敗れる波乱があった。スウェーデンは1回戦でセネガルに敗戦。イングランドは準々決勝で優勝国ブラジルに1-2で敗れた。また、ジネディーヌ・ジダン擁するフランスが敗退したグループA(デンマーク、セネガル、ウルグアイ、フランス)も厳しいグループだった。
■ドイツ大会(2006)
グループE…平均FIFAランキング「18」
・イタリア(12)
・ガーナ(50)
・チェコ(2)
・アメリカ(8)
イタリアがまたしても死の組入り。W杯初出場のガーナがFIFAランクトップ10の2チームを上回り決勝トーナメント進出を決めた。ガーナは1回戦でブラジルに完敗。この組を首位で突破したイタリアは勢いそのままにウクライナ、ドイツ、フランスを破って通算4度目の優勝を飾った。他にはアルゼンチン、オランダ、コートジボワール、セルビア・モンテネグロが同居した組も。
■南アフリカ大会(2010)
グループH…平均FIFAランキング「16.75」
・スペイン(2)
・チリ(17)
・スイス(13)
・ホンジュラス(35)
2大会連続で死の組を首位突破した国がW杯優勝に輝いた。スペインは初戦でスイスに敗れたものの、残り2試合で白星を上げて1位で突破。ポルトガル、パラグアイ、ドイツ、オランダを破って初優勝を達成した。スペインに次いでグループを突破したのはチリ。こちらは決勝トーナメント初戦でブラジルに敗れた。
■ブラジル大会(2014)
グループH…平均FIFAランキング「13」
ドイツ(2)
ガーナ(23)
ポルトガル(14)
アメリカ(13)
またしても死の組を1位で突破したチームが優勝した。激戦区を2勝1分けで制したドイツはアルジェリア、フランス、そして衝撃的な展開となった開催国ブラジルとの対戦を経て決勝に進出。延長戦の末にアルゼンチンを下し、4度目の優勝を飾った。この組を突破したもう1チームはアメリカ。今回はFIFAランク上位2チームが決勝トーナメントに進出した。また、他にはコスタリカ、ウルグアイ、イタリア、イングランドのグループDも激戦区。欧州の2チームがグループステージで姿を消した。