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多数の不安を抱えるアルゼンチン、逆境の中迎えるスイス戦で真価が問われる

2014.07.01

1日に行われる決勝トーナメント1回戦で、アルゼンチンとスイス、ベルギーとアメリカが対戦する [写真]=VI-Images via Getty Images,Getty Images,FIFA via Getty Images

 1日に行われる2試合は、試合展開、結果が全く読めないという点で注目に値する。

 まずはアルゼンチンvsスイス。アルゼンチンはグループリーグ3試合を通じてチーム全体の調子が上がらず、ほとんどリオネル・メッシの得点力“のみ”に依存して勝ち上がってきた印象だ。加えて、3トップの一角を担ってきたセルヒオ・アグエロが左足を負傷してスイス戦を欠場することになったため、スイスとしてはメッシを封じることが失点を防ぐことに直結する。アルゼンチンの10番にドリブルするスペースを与えず、早めに囲い込んで潰すという戦術を徹底すれば、相手の怖さを大幅に軽減できるだろう。ナイジェリア戦で2ゴールを奪われるなど、アルゼンチンは守備面でも不安を露呈しているだけに、ボール奪取後に素早い攻撃を仕掛ければ、番狂わせを演じることも十分に可能だ。ホンジュラス戦でハットトリックを決めたジェルダン・シャキリらスピード豊かな選手に期待が懸かる。

 アルゼンチンとしてはメッシを封じられた際の次善策が必要となるが、アグエロの代役として先発出場する可能性が高いエセキエル・ラベッシ、そしてグループリーグで溌剌としたプレーを見せ、チャンスを何度も演出しているアンヘル・ディ・マリアらが奮起できるか。

 ベルギーは3連勝でグループリーグを突破したが、チームとしての機能性を発揮しているとは言い難い部分もあり、組織力で勝るアメリカとの一戦は難しい試合になるだろう。グループリーグ3試合で挙げた4ゴールはいずれも後半の半ばを過ぎてから奪ったもので、アメリカ戦も前半は慎重な戦いを演じることになるはず。スーパーサブ的な役割を担い、ロシア戦では決勝ゴールも挙げているディヴォック・オリジは、この試合でも流れを変える役割を担うことになるだろう。アメリカは、初戦で負傷したエースのジョジー・アルティドールが復帰できるかどうか不透明だが、キャプテンのクリント・デンプシーが1トップに入って2得点と代役の務めを果たしている。多彩な攻撃で早い時間帯に先行すれば、若いベルギーをコントロールすることもできるだろう。

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