FOLLOW US

アヤックスMFクドゥス、大地震で亡くなった“同胞”にメッセージ…主審はノーカードで試合再開

2023.02.20

ゴールパフォーマンスでクドゥスがメッセージを発した [写真]=Icon Sport via Getty Images

 エールディヴィジ第22節が19日に行われ、試合前の時点で3位につけていたアヤックスが、MF斉藤光毅が在籍する6位スパルタ・ロッテルダムとホームで対戦。スタメン出場した斉藤が後半アディショナルタイムまでプレーした同試合は、4-0とアヤックスの勝利で終わった。この試合でアヤックスの4点目を決めたガーナ代表MFモハメド・クドゥスのゴールパフォーマンスが話題となっている。

 試合は立ち上がりの6分、オランダ代表MFデイヴィ・クラーセンの折り返しをセルビア代表FWドゥシャン・タディッチが押し込み、アヤックスが先手を取る。7分には斉藤が左サイドから仕掛けて自らフィニッシュまで持ち込んだが、シュートはゴール右に外れた。アヤックスは28分にタディッチの浮き球パスからオランダ代表MFケネト・テイラーが追加点を挙げると、後半にはタディッチがPKを決めて勝利を決定付けた。

 アヤックスが3点をリードした迎えた84分、ペナルティエリア手前中央でフリーキックを獲得。キッカーを務めたクドゥスは左足で壁の外からシュートを巻き、ゴールネットを揺らした。ゴール直後、クドゥスはユニフォームを脱ぎ、「R.I.P ATSU」と記されたアンダーシャツを公開。現地時間6日未明に発生したトルコ・シリア大地震によって倒壊した建物の下敷きとなり、18日に所属クラブのハタイスポルによって亡くなったことが報告されていたガーナ代表MFクリスティアン・アツへのメッセージを発していた。

 この行動を受けて、ポル・ファン・ベーケル主審は粋な対応を見せる。従来であれば選手がユニフォームを脱いだ際にはイエローカードが提示されるが、“同胞”の早すぎる死を悼んだクドゥスの行動を見て、ノーカードで試合を再開させたのだ。試合はこのまま4-0でタイムアップ。試合後、クドゥスは『ESPN』のインタビューにて「これはサッカーのルールよりも大きい、生と死に関することだった。レフェリー自身は良くないことだと話していたらしいが、彼は状況を理解してくれたのだと思う。感謝しているし、彼の行動を尊敬している」と語った。

 なお、今節は2位につけていたDF菅原由勢所属のAZが、首位を走るフェイエノールトに1-2で敗れたため、アヤックスはこの勝利で2位に浮上。フェイエノールトとの勝ち点差は「3」となっている。

By サッカーキング編集部

サッカー総合情報サイト

世界のサッカー情報を配信する国内最高峰のサッカー総合メディア。日本代表をはじめ、Jリーグ、プレミアリーグ、海外日本人選手、高校サッカーなどの国内外の最新ニュース、コラム、選手インタビュー、試合結果速報、ゲーム、ショッピングといったサッカーにまつわるあらゆる情報を提供しています。「X」「Instagram」「YouTube」「TikTok」など、各種SNSサービスも充実したコンテンツを発信中。

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

SOCCERKING VIDEO