今季初の“イタリア・ダービー”はユーヴェに軍配！　インテルを下して4連勝

　セリエA第13節が6日に行われ、ユヴェントスとインテルが対戦した。

　今季初の“イタリア・ダービー”の幕が上がる。ホームチームのユヴェントスは苦しいシーズン前半戦を過ごしており、今季ここまでの成績は6勝4分2敗。勝ちきれないシーズン序盤戦と比較して、直近のセリエAでは3連勝と復調の兆しを見せている。一方、チャンピオンズリーグ（CL）ではグループHをまさかの3位でフィニッシュ。1勝5敗でパリ・サンジェルマン、ベンフィカとの力の差を見せつけられる大会となってしまった。セリエAでは現在8位につけており、優勝を争うためにはこれ以上の負けは許されない。意地とプライドをかけてホーム開催のダービーに臨む。

　インテルはここまで8勝4敗の成績で、セリエAでは6位につけている。第7節からウディネーゼとローマ相手に連敗を喫したものの、そこからは4連勝。安定して勝ち点を積み上げることに成功した。CLではバルセロナ相手に1勝1分と勝ち越し、バイエルンに次ぐ2位でグループCを突破。決勝トーナメント行きの切符を掴み取った。今季初の“イタリア・ダービー”では、宿敵を撃破してセリエAの5連勝を狙う。

　ユヴェントスは前節のレッチェ戦（○1－0）からスターティングメンバーを3名変更。マヌエル・ロカテッリが先発に復帰し、ニコロ・ファジョーリは今季のセリエAで初めて先発に名を連ねた。負傷していたグレイソン・ブレーメルもこの試合が復帰戦となり、スタメン入りを果たしている。一方、インテルは前節サンプドリア戦（○3－0）から先発の入れ替えは1名のみ。アレッサンドロ・バストーニに代わって、フランチェスコ・アチェルビが最終ラインに入った。最前線ではラウタロ・マルティネスとエディン・ジェコがコンビを組む。

　試合は序盤からインテルが主導権を握り、良い守備から攻撃への切り替えが機能する。26分には左コーナーキックを獲得すると、フェデリコ・ディマルコの放ったボールをニアサイドでL・マルティネスが触り、最後はジェコがヘディングシュート。この一撃はわずかに枠を外れた。対するユヴェントスも両翼のスピードを活かしながら前に出る場面は作るものの、フィリップ・コスティッチやフアン・クアドラードのシュートはいずれも枠を捉えきれず。

　前半終了間際にはインテルにビッグチャンス。ピッチ中央付近で前を向いたヘンリク・ムヒタリアンが左足でファーサイドに浮き球のボールを供給すると、駆け上がったニコロ・バレッラがダイレクトで折り返し。最後はデンゼル・ダンフリースが合わせたものの、ボールはジャストミートせずにクロスバーを超えていった。前半はこのままスコアレスで終了している。

　後半に入ると遂に均衡が破れる。52分、ユヴェントスはコーナーキックを跳ね返すと、クリアボールを拾ったコスティッチが巧みなターンでバレッラを置き去りに。スピードを上げて左サイドを駆け上がり、中央へ折り返すと、最後はアドリアン・ラビオが右足インサイドで流し込んだ。ロングカウンターを完遂したユヴェントスが先手を取っている。

　先制に成功したユヴェントスは64分、コスティッチの蹴った左コーナーキックをダニーロが左足に当てて押し込み、貴重な追加点を記録。しかし、シュートが右手に当たってコースが変わっていたため、ハンドの判定でゴールは取り消しとなった。

　インテルは74分、敵陣高い位置で相手のミスを拾ったホアキン・コレアのスルーパスに、L・マルティネスが反応。GKと1対1のビッグチャンスだったが、ヴォイチェフ・シュチェスニーがファインセーブを見せてゴールを許さなかった。対するユヴェントスは76分、ファジョーリのサイドチェンジを受けたコスティッチが左足を振り抜くと、強烈なシュートはクロスバーに直撃している。

　ややオープンな展開となった中、ユヴェントスが終盤にトドメの2点目を記録。自陣でジェコの縦パスをカットしたところからカウンターを発動し、アンヘル・ディ・マリアが中央からボールを持ち運ぶ。左でボールを受けたコスティッチが上手くボールをキープして中央へ折り返すと、ファーサイドでフリーになっていたファジョーリが右足を振り抜く。DFに当たってコースが変わった一撃がネットを揺らし、ユヴェントスが大きな追加点を挙げた。

　試合はこのままタイムアップ。ホームで快勝したユヴェントスはセリエAで4連勝を記録した。一方、インテルはセリエAで5試合ぶりとなる黒星を喫している。

　次節、ユヴェントスは10日に敵地でヴェローナと対戦する。一方、インテルは9日にボローニャをホームに迎える予定だ。

【スコア】
ユヴェントス　2－0　インテル

【得点者】
1－0　52分　アドリアン・ラビオ（ユヴェントス）
2－0　84分　ニコロ・ファジョーリ（ユヴェントス）