2015.11.18

スポーツ界が直面したテロの驚異…イタリアにも求められる新たな対応策

スタッド・ドゥ・フランス
テロの現場となったスタッド・ドゥ・フランス [写真]=Getty Images
イタリア・ジャーナリスト協会会員。ミラノ在住。

 13日にフランス・パリ市内で起こった同時多発テロに関しては、サン・ドニのスタッド・ドゥ・フランスもその標的の一箇所であったことから、スポーツ界にも大きなショックを与えた。サッカー界では何より来年6月そのフランスで、ユーロ2016というビッグイベントが控えている。この11月だけでなく今年1月にもテロが起こったフランスで、欧州一を決める大会を無事に終えることができるのか。平和なはずのスポーツ・イベントが一気に悲劇の場になってしまう可能性も十分にある。

 イタリアにとっても隣国フランスの事件は、今まで以上に真剣に警備体制などを見直さなければならなくなった。ビジネスの中心地、ミラノでは先月末に約6カ月間のミラノ・エキスポ「食の博覧会」を無事に終えたばかり。来年5月末には、チャンピオンズ・リーグ決勝がミラノのサン・シーロ・スタジアムで行われる。何万人という観客で満員になるであろうスタジアムは、テロリストにとっては格好の標的になる。

 14日にはまず、ローマで700人の警官隊がローマの主要各所に配属された。空港、駅、軍事施設、各国大使館周辺、またカトリックの総本山であるヴァチカン市国敷地などである。パリと同じく、観光客が年中あふれかえるローマが厳戒態勢を敷いた。ある調査機関によると、世界の主要な危険度率を最も危険度の低い0から高い1でレベル分けすると、ローマは0.75とかなり危険度が大きいそうだ。

 そして17日には、ボローニャのダッラーラ・スタジアムでイタリア代表対ルーマニア代表の親善試合が行われた。事件の翌日14日午前には、FIGC(イタリア・サッカー連盟)と警察、スタジアム警備関係者らの緊急会議が行なわれ、当日の警備に関して入念な打ち合わせをした。15日に行われたセリエBの試合では、ブレッシャのサポーターが今回の事件の犠牲者となったヴェネツィア出身のパリ第1大学(パンテオン・ソルボンヌ)留学生、ヴァレリア・ソレシンさんの追悼横断幕を掲げて、彼女を偲んだ。

 フランスにおける戦後最悪のテロ事件である今回の悲劇に、スポーツ界も新たに対策を講じて動き出したばかりだ。ISIS関係者とみられる声明文も新たに出ている。とにかくこれ以上、犠牲者がでないことを祈るばかりだ。残念なことに、選手やチーム関係者、そして何よりスポーツ・ファンをどう守るか。サッカー界、そしてスポーツ界に新たな挑戦状が突きつけられた。

文=赤星敬子

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