2016.07.29

「移籍期間は6月末まで」…主力引き抜かれた独クラブ指揮官が新ルールを提言

アンドレ・シュールレ
シュトゥットガルト戦がヴォルフスブルクでの最終戦となったシュール [写真]=Bongarts/Getty Images
サッカー総合情報サイト

 ブンデスリーガクラブで指揮を執る2人の監督が、移籍期間の変更を提言している。

 ヴォルフスブルクでは、すでにドイツ代表MFアンドレ・シュールレが、日本代表MF香川真司所属のドルトムントへ移ることが決まり、また昨シーズン中から元ブラジル代表MFルイス・グスタヴォとスイス代表DFリカルド・ロドリゲスにも移籍の噂が流れ、さらにユーロ2016本大会中はドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーの周辺も騒がしかった。7月中旬以降になり、3選手に関する報道はやや沈静化したが、ヴォルフスブルクは市場閉幕までの残り1カ月を、不安を抱えたまま過ごさなければならない。

 しかし、ブンデスリーガクラブの多くは6月下旬~7月上旬から、新シーズンに向けてのチーム作りを開始しており、ヴォルフスブルクも例外ではない。「せっかく始動しても、選手が抜けてはたまらない」――ドイツ紙『ビルト』にそう話すのは、同クラブのディーター・ヘッキング監督だ。

「『リーグ戦の最終節から6月30日までを移籍期間とし、その後はもう移籍できない』というのはどうだろうか。そうすれば、来たるシーズンに向けてのプランが崩れることはない。すべてのチームが(遅くとも)7月1日から、選手を固めて練習を開始できるからだ」

 ヘッキング監督がこう主張するのには、わけがある。昨年8月、ヴォルフスブルクは、一昨シーズンのブンデスリーガでアシスト王となったベルギー代表MFケヴィン・デ・ブライネと、クロアチア代表MFイヴァン・ペリシッチという主力2名を、それぞれマンチェスター・Cと日本代表DF長友佑都が所属するインテルへ放出することになってしまった。その後、DF内田篤人が所属するシャルケからドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーを、そしてバイエルンから元ブラジル代表DFダンテを緊急補強し穴埋めを図ったが、チームコンセプトは崩れてしまい、チャンピンズリーグ(CL)でベスト8に進出したものの、ブンデスリーガでは8位に低迷。今季CL出場はおろか、ヨーロッパリーグ予選の出場権さえも逃してしまった。

 また『ビルト』によれば、今年2月にブンデスリーガ史上最年少監督記録を打ち立てた、ホッフェンハイムのユリアン・ナーゲルスマン監督も、「移籍市場が開く期間をもっと早く、例えば『4月から6月末まで』のようにすればいい。そうすれば、次のシーズンに向けて、選手もオフ中に引っ越しができるし、チームの始動日以降にそれらの雑務をする必要がなくなる」と、ヘッキング監督に同調している。

 もちろん、スポーツディレクターなどの強化担当者は、これまでよりも早めに新シーズンに向けた構想を練る必要があり、またプレシーズン中に主力が重度のケガを負った場合でも、代替の選手を補強できなくなるというリスクもある。しかし現場で指揮を執る監督からすれば、この「移籍期間前倒し」は非常にありがたいアイディアなのかもしれない。

文=鈴木智貴

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