圧巻の5ゴールでヴォルフスブルクに完勝したドルトムント [写真]=Borussia Dortmund/Getty Images
ブンデスリーガ第32節が4月30日に行われ、日本代表MF香川真司が所属するドルトムントとヴォルフスブルクが対戦した。香川は4試合連続で先発出場となった。
2連勝中の2位ドルトムントが、6試合白星から遠ざかっている10位ヴォルフスブルクをホームに迎えての一戦。今節は、首位を走るバイエルンが勝利すれば、2試合を残してリーグ4連覇が決まる。ドルトムントはわずかな希望を繋ぐため、しっかり勝ち点3を挙げたいところ。先発メンバーには、香川に加えて、バイエルンへの移籍希望を公表した主将マッツ・フンメルスや、マルコ・ロイス、アドリアン・ラモスらが名を連ねた。
試合が始まると、フンメルスがボールを持つたびに厳しいブーイングが飛ぶシグナル・イドゥナ・パルク。だが開始7分、そのブーイングは歓喜の声に変わった。左サイドのマルセル・シュメルツァーがクロスを入れると、ファーサイドのヘンリク・ムヒタリアンが右足ダイレクトボレー。しかしシュートはゴール方向ではなく真横に飛ぶと、ペナルティエリア内左の香川が反応し、右足で合わせてゴールネットを揺らした。
さらにドルトムントは直後の9分、相手のクリアボールを拾った香川が、エリア手前中央で優しい絶妙なラストパス。反応したラモスがエリア内に抜け出して、右足シュートをゴール右隅に流し込んだ。ドルトムントは香川の1ゴール1アシストで、立ち上がりに2点リードを得た。
早々に2失点を喫したヴォルフスブルクは19分、エリア内右でボールを受けたダニエル・カリジューリが切り返しから、左足を振り抜くが、シュートはクロスバーに直撃。ドルトムントは32分、スヴェン・ベンダーのスルーパスで、ロイスが抜け出す。エリア内左で、飛び出したGKディエゴ・べナリオをかわして、左足シュートを放つが、わずかに枠を捉えられなかった。前半はドルトムントの2点リードで折り返す。
後半に入って59分、エリア内中央でパスを受けた香川が、キープからエリア内左へパス。これをベンダーが右足でシュートを放つが、GKベナリオに弾き返される。そのこぼれ球に反応した香川がダイレクトで右足シュートを打つが、これもGKベナリオの好セーブに阻まれた。しかし、セカンドボールをラモスが拾ってバックパス。エリア内右にいたロイスが、右足を振り抜き、鋭いシュートをゴール左隅に突き刺した。
63分、リードを3点に広げたドルトムントにアクシデント発生。ウカシュ・ピシュチェクが負傷交代となり、エリック・ドゥルムが送り出された。69分には、ラモスとユリアン・ヴァイグルを下げて、ピエール・エメリク・オーバメヤンとヌリ・シャヒンを投入し、交代枠を使い切った。
すると終盤にドルトムントが立て続けに追加点を奪い、試合を完全に決定付ける。77分、ロングパスで左サイドを抜け出したムヒタリアンが、中央へ精度の高いクロスを送る。ファーサイドでフリーのオーバメヤンが頭で叩き込んで4点目。さらに直後の78分には、シャヒンのスルーパスで、左サイドを抜け出したシュメルツァーがクロス。これを再びオーバメヤンが頭で合わせてゴールネットを揺らした。オーバメヤンは今シーズンのリーグ戦25点目となった。
なかなか反撃できなかったヴォルフスブルクだが、86分に意地の一発を挙げる。カウンターから、アンドレ・シュールレがエリア内中央へ抜け出して、落ち着いて右足シュートをゴール右隅に沈めた。試合はこのまま終了。ドルトムントが5-1の勝利を収めて、3連勝となった。なお、香川はフル出場。一方のヴォルフスブルクは7試合白星から遠ざかる結果となった。
また、バイエルンはボルシアMGと引き分けで終了。残り2試合でドルトムントとの勝ち点差は「5」となり、ブンデス4連覇は持ち越しとなった。
ドルトムントは次節、5月7日に敵地で日本代表MF長谷部誠が所属するフランクフルトと対戦。ヴォルフスブルクは、同日に日本代表DF酒井高徳が所属するハンブルガーSVとのアウェーゲームに臨む。
【得点者】
1-0 7分 香川真司(ドルトムント)
2-0 9分 アドリアン・ラモス(ドルトムント)
3-0 59分 マルコ・ロイス(ドルトムント)
4-0 77分 ピエール・エメリク・オーバメヤン(ドルトムント)
5-0 78分 ピエール・エメリク・オーバメヤン(ドルトムント)
5-1 86分 アンドレ・シュールレ(ヴォルフスブルク)
香川信司、ヴォルフスブルク戦でのボレーシュート https://t.co/S0zfbnMsEx
— ballball Japan (@ballball_JP) May 1, 2016